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ぶちおの本棚

『私だけ年を取っているみたいだ。』これが現実。助けを叫べない人について知る。

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ぶちおです。

今回は『私だけ年を取っているみたいだ。 ヤングケアラーの再生日記』をご紹介しようと思います。
近頃よく聞く、ヤングケアラーについて。実話を元にして構成されています。
ヤングケアラーについて全く想像もつかなかったので、手に取りました。
追い込まれていく人の心理は、複雑で壮絶です。

ヤングケアラーを知っている人、知らない人もぜひ。

私だけ年を取っているみたいだ。 ヤングケアラーの再生日記 (文春e-book)

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こんな人にオススメ

☆社会問題について学びたい
☆ヤングケアラーを知りたい
☆ツライ現実も直視できる
☆人生はいいものだと願う

書籍概要

◆作品名  私だけ年を取っているみたいだ。 ヤングケアラーの再生日記
◆著者   水谷 緑
◆出版社  文藝春秋

“家族のかたち”を守るため、あの日わたしは自分を殺した。
親との関係に悩むすべての人へ。
――失われた感情を取り戻す、ヤングケアラーの実録コミック!

統合失調症の母、家庭に無関心な父、特別扱いされる弟、 認知症の祖父――
ゆいは幼稚園のころから、買い物・料理・ そうじ・洗濯
など家族の世話を一手に担っている。
母親の暴力に耐えながら「子どもらしさ」を押し殺して
生きるのに精一杯だった彼女の子ども時代と、
成人してからの「ヤングケアラー」としての自覚。
仕事、結婚、子育てを通じて、悩みにぶつかりながらも
失われていた感情を取り戻すまでの再生の物語です。

『精神科ナースになったわけ』
『まんが やってみたくなるオープンダイアローグ』( 共著:斎藤環)ほか
医療系コミックで累計25万部の著者が、2年以上の当事者取材から描きおろす最新作です。
「ヤングケアラー」について理解を深めるコラムや、ヤングケアラー支援団体の紹介ページも収録。
(※10代の当事者も読めるよう、総ルビとなっています)

Amazon『私だけ年を取っているみたいだ。 ヤングケアラーの再生日記』作品内容より

ぶちおの読書感想文

『私だけ年を取っているみたいだ。 ヤングケアラーの再生日記』

おもむろにですが、読了した直後『ノートルダムの鐘』がよぎりました。
主人公のカジモドは、ずっと鐘楼で暮らしていて外の世界に憧れていました。
こっそりと鐘楼を抜け出すも、醜い姿のせいで社会から排斥されて、恋した女性は別の男性と付き合ってしまい、めためたの精神状態になります。
自分は醜いから受け入れられることはない。
夢を見ろ、希望を持てなんて甘言は何の役にもたたなかった。現実を受け入れることをしなければいけない。
感情を持たない石像になった方がましだ。自分は永遠に涙を流すこともないだろう。

2幕後半のナンバー『石になろう』は、世界を拒絶したカジモドの慟哭です。

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人は希望をもった時ほど、裏切られた時のショックは大きくなります。
それなら最初から希望をもたない、期待もしない方がいい。
それが人間の防衛反応なのかもしれません。

主人公であるヤングケアラーのゆいも、段々と感情が失われていきます。
本編では、ゆいが8歳の時から描かれています。
子どもなりに、病気の母の顔色を伺って、家族の世話をして、とても大人びています。
母から暴力、虐待行為を受けた時は、ゆいは自分を俯瞰で見るようにしてショックを少しでも回避しようとします。
なんでこうなんだろう。どうしてよくならないんだろう。

感情を揺らすことをやめようとするゆいの姿が、カジモドに重なりました。
心配してくれる大人も、うわべだけの対応でゆいは壁を感じます。
友達付き合いも煩わしく感じる、家に帰ったら家事が山のようにある、うるさい、面倒くさい…

ゆいの母は、統合失調症なので薬である程度緩和できるものの、母自身が病気を認めず治療を受け入れません。
完治というのも難しい病気で、妄想妄言によって家族のメンタルをすり減らしていきます。

ゆいが大学に進学すると、きままな学生生活を送っている人に苛立ってしまいます。
両親に甘えることもできなかったし、嫌われるのが怖くて人間関係も一歩踏み出せない。
小さい頃からの体験は、大きくなっても影響します。

きゃっきゃうふふしている学生の中で、自分だけが年をとっているような感覚に陥るゆい。
死にたがる母を、死なせてやったほうがいいんではないかと考えるゆい。
学生から社会人になり、世界が広がっていくことでゆいは色々と学んでいきます。
母になり子どもの世話をしている時に、自分の母はどういう気持ちだったのかと考えます。

子ども時代の頃の方が大人時代より、見栄っ張りじゃないでしょうか?
大人というか高校あたりから、見栄はるほうが疲れるなとぶちおは思っていました。
バイトを始めたからでしょうか。
知らない、分からない、聞いたことがないことだらけで、周囲の人に質問して答えをもらう方が楽でした。

でも子どもの頃って、見栄もあって自分で全部やれるのが偉いっていう意識が強かった気がします。
とくに長兄長姉の場合、弟妹の手前、見栄とか意地はりません?無駄にw
で、勝手に解決しようとして悪化して、親や先生に叱られた記憶があります。

ヤングケアラーも、自分で何とかしなきゃ!と背負い込み過ぎているんだなと。
自分の家は普通だし、自分は大丈夫という一種の呪いが問題を深刻化させているのかもしれません。

簡単に解決できるという問題ではありませんが、まずは知ること!

こんな作品もおすすめ

『私だけ年を取っているみたいだ。 ヤングケアラーの再生日記』を読んで、ヤングケアラーの関連書籍を選書してみました。

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まとめ

『私だけ年を取っているみたいだ。 ヤングケアラーの再生日記』
ゆいの成長を通して、感じ取れることを感じること。
病気や介護のお世話を、どうしても子どもが看ないといけないこともあるんだと思います。
気付こうとしないと気付けない。

少しでも知ることが出来ればと思います。

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