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ぶちおの本棚

『魔眼の匣の殺人』絶対に当たる予言。48時間以内に4人死ぬ…巨大な密室、消える人形に胸アツ!

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ぶちおです。

今回は『魔眼の匣の殺人』をご紹介しようと思います。
『屍人荘の殺人シリーズ』第2弾ということで、引き続きあの名探偵が不可解な殺人事件に挑みます。
予言という非科学的なものを相手に、犯人を見つけ出すことは出来るのか。

ミステリ好きの大好物、揃っています。
※『屍人荘の殺人』感想文はこちら

魔眼の匣の殺人 屍人荘の殺人シリーズ (創元推理文庫)

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こんな人にオススメ

☆屍人荘にハマった
☆何度でもどんでん返されたい
☆見立て、密室が好物
☆犯人との対決にしびれたい

書籍概要

◆作品名  魔眼の匣の殺人 屍人荘の殺人シリーズ
◆著者   今村 昌弘
◆出版社  東京創元社

元研究施設に閉じ込められた11人。
ーーこの中で4人死ぬ。
“死の予言”は成就するのか。
『屍人荘の殺人』シリーズ第2弾


その日、神紅大学ミステリ愛好会の葉村譲と剣崎比留子を含む九人が、人里離れた班目機関の元研究施設“魔眼の匣”を訪れた。その主であり、予言者として恐れられている老女は、来訪者に「あと二日のうちに、この地で四人死ぬ」と告げた。施設と外界を結ぶ唯一の橋が燃え落ちた後、予言が成就するがごとく一人が死に、閉じ込められた葉村たちを混乱と恐怖が襲う。さらに客の一人である女子高生も予知能力を持つと告白し――。残り48時間、二人の予言に支配された匣のなかで、葉村と比留子は生き残って謎を解き明かせるか?! ミステリ界を席捲した『屍人荘の殺人』シリーズ第2弾。
解説=大山誠一郎

Amazon『魔眼の匣の殺人 屍人荘の殺人シリーズ』作品内容より

ぶちおの読書感想文

『魔眼の匣の殺人』
シリーズ1作目『屍人荘の殺人』を読了後、2作目を手にとるのは速攻でした。
前作で残された謎、事件の引き金になった研究をしていた怪しい機関についての続報が入ります。
とある県の奥地に研究施設をたてて、予言や予知、超能力についての研究をしていたとか…
名探偵・剣崎比留子と、助手ポジ・葉村譲タッグがこの研究施設に赴きます。

ミステリに登場する怪しい職業といえる、予言者!
老女で浮世離れしていて、100発100中の予言をしてくる。
予言の内容は災害や事故など、人が亡くなってしまうものも多いため、村人からは恐れられる存在。
インチキも多いですが、この予言者はホンモノなのか。

研究施設をなんとか見つけ出すも、唯一の交通手段である橋が燃え落ちます。
もうこの研究施設から出られない。
救助が来るまで、何もなければいいのだが…
ミステリなのでもちろん事件多発します。
予言の内容は「あと二日のうちに、この地で四人死ぬ」というもの。
この地から抜け出せない状況に陥った男女11人。
その中の男女各2人、計4人が死ぬという予言。

予言の通り、犠牲者が出るたびに消えていく人形。
アガサの名作のような要素にわくてかです。
閉じた匣の中で、ありえない事件が連続して、読者の推理が追いつきません。
アリバイトリック、どうしてあんな演出がされていたのか、
前作同様、伏線をずざざーーーっと回収してくれて爽快です。

たまたま集まったように見えるメンバーの、見えない関係性を推理していくこともお忘れ無く。
こんな辺鄙な土地の怪しい研究施設に偶然逃げられなくなった男女が、次々予言の通りに死んでいく。だなんて!
会話、視線、表情もしっかり想像しながら真相に迫りましょう。

ラストの比留子の犯人指摘シーンはひりひりしました。
犯人の言い逃れがどんどん閉ざされていって、ずばーん!
解答編にいたるまで、比留子が仕掛けた罠にも痺れます。
比留子ってこんなに強い子だったっけか、と感動します。

何人もの犠牲者をだした犯人を暴いたあとにも、衝撃のどんでん返しが用意されていました。
いや、そこまったくのノーガードだったんだけど!
いや、確かに言われてみればそうだけども、くぅぅ~と歯噛みしましたw
目の前にある違和感を全部潰していくことが名探偵には必要ですね。
血みどろ部分にだけ注目していても、作者さんの罠にひっかかっちゃいます。

特殊な状況だからこそ、普通の状態ではないんだという大前提を脳内に叩きつけながら、
名探偵と助手の頑張りを見届けましょう。

こんな作品もおすすめ

『魔眼の匣の殺人』をよんで。
あとがきにもありましたがこの作品のエッセンスに近い作品などを選書してみました。

十角館の殺人〈新装改訂版〉 「館」シリーズ (講談社文庫)

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『十角館の殺人』
本格ミステリといえば!
閉ざされた状況、びびるトリック、そして怪しい建築家が残した館。
ミステリを語るなら、避けては通れないでしょう。

月光ゲーム 江神シリーズ (創元推理文庫)

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『月光ゲーム 江神シリーズ』
ミス研に所属する名探偵と助手が事件に遭遇していく。
なんとなく大学のミス研は、事件発生させるために活動していると思ってしまうのはぶちおだけでしょうかw
孤島に出没する殺人鬼。

予言の島 (角川ホラー文庫)

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『予言の島』
かつて一世を風靡した霊能者・宇津木幽子が最後の予言を残した場所。
いわくのあるこの島で、滞在客が死亡する。
ヒキタの怨霊とは、何なのか。

リング 「リング」シリーズ (角川ホラー文庫)

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『リング』
貞子の母のモデルとなったのは、実在した千里眼の持ち主だったとか。
千里眼のトリックを暴くべく、研究者やマスコミがヒートアップしたことで…
ドラマ『トリック』でも紹介されていましたね~

まとめ

『魔眼の匣の殺人』
鮮烈で衝撃すぎる1作目をこえるなんて、出来ないでしょう。
と思ったら大間違いですぞ!
しっかり読者を欺いてくれます。

長すぎないので、あっという間に読了しました。
そしてもう、ぶちおは3作目を読み始めています。
トリックや奇抜な設定も楽しみですが、名探偵と助手の関係にほくほくしちゃいます。
事件に巻き込まれ体質の探偵と、探偵の支えになるべく奮闘する助手。
青春じゃな!!

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