劇団四季

2021/11 劇団四季『ユタと不思議な仲間たち』東北訛りが心地よし。座敷わらし達が、あたたかく応援してくれます。

2021年11月19日

ぶちおです。

晴れ渡る秋晴れの日に!
劇団四季の『ユタと不思議な仲間たち』を観劇してきました。
久しぶりの自由劇場に、わくわくてかてかで向かいました。

観劇の思い出をUPしていこうと思います。

『ユタと不思議な仲間たち』あらすじ

まずは物語のあらすじ(舞台版)をざっくりと。

父親を亡くしたユタは、母親の田舎である東北の村に引っ越します。
母親は仕事で忙しく、ユタは1人ぼっちです。
分校所ではもう勉強したところのおさらいばかりで張り合いもない毎日。

東京からの転校生であるユタに対して、同級生はめっちゃいじめます。
とんでもなく、いじめます。
【東京に帰れコール】とか、カバンで殴ってくるとか。
優しい小夜子けはユタの味方をしてくれますが、終わらない同級生からのいじめに疲れきってしまうユタ。

そんな折、古い屋敷に1人で寝ると座敷わらしに会える言い伝えを知ります。
ユタはその噂を信じて、座敷わらしに会うべく眠りに…

夜中、5人の座敷わらしと出会うことが出来たユタ。
そこで「生きていることが嫌になって、橋の欄干に何度も行った」と告白します。
父親の死去や、慣れない土地での孤独、いじめによって自殺願望が芽生えてしまっていたのです。

その言葉を聞いて、座敷わらしの親分であるペドロは叱ります。
「生きているっつぅことは、それだけで素晴らしいものなんだ」と。
他の座敷わらし達も、ユタを励まします。
同級生たちと仲良く出来るように、座敷わらしがサポートしてくれると約束します。

ユタは新しく出来た仲間とともに、前を向いていこうと頑張ります。

ここまでがざっくり1幕の内容です。
2幕では座敷わらし達による、ユタのトレーニングが本格化。
肉体と精神を鍛えて、いじめっこ達に負けないようなユタが仕上がっていく!
時には座敷わらしの能力を使って助太刀もしてくれますが、最後はユタ1人の力で立ち向かいます。

いじめっこ達もユタのことを認め、友達になれたところで座敷わらし達との別れが訪れます。
古い家でしか暮らせない座敷わらし達は、今までいた家の取り壊しのため引っ越していきます。
ここではもう暮らせないと言う座敷わらしと必死で止めるユタ。
でももうユタには友達がいます。
座敷わらし達がいなくてももう大丈夫。
座敷わらし達は安心して、去って行きます。

引き止める術もなく、小夜子の手を引いて、去っていく座敷わらし達の背中を見送るユタ…

はい!こちらで物語はエンド、そしてカーテンコールとなります。

Blu-rayやDVD、CD、原作小説もあります。
お好みの媒体で作品を知っていただけますと嬉しい!

劇場上演で観られる機会がある時は、是非劇場にて。

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自由劇場へ

ポスター
ポスターをぱしゃりん
自由劇場
青い空が綺麗

浜松町駅から、わくわく歩いていれば到着です。
ちょっと奥まった場所にあります。
この小径感がいいですね。

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観劇の感想

ここからはぶちおの思いを記していこうと思います。

キャスト表
キャスト表はこちら!

いつだったか、前に見た時と同じくペドロは下村さんでした。
そしてユタのお母さんが、坂本さん。
相変わらず綺麗でした~当時のベルそのままです。

役者さんの使う東北弁(南部弁)が、良かった~
ぶちおも祖父母が東北なので、田舎に帰った時はしゃかりきに方言を勉強してました。
外国語みたいでカッコ良かったんだと思いますw

東北のなんでもかんでも言葉を短くしちゃう感じ、
半濁音が多い感じ、
この東北弁を堪能できて満足です。

コミカルさもあり、真剣に訴えかける強いメッセージもあり、
迫力のあるダンスナンバー、フライングなどもあります。

もやしっこのユタが、最後は見違えるようにカッコ良くなります。
ラストのダンスも、もう血が熱くなりました。

昔ながらの村の閉鎖感も、是非感じていただきたい。
東京へのひがみとか、標準語への苛立ちとかw
ぶちおは関東圏ですが、田舎に帰るとやっぱりうらやましがられました。
履いている靴、持っている漫画も、いとこにめっちゃ言われたなぁ~

令和の時代から見ると、【そんないじめ許されるのか?!】と思いますが、きっとそういう時代もありました。
ツールが変わるだけで、いじめの陰湿さは不変なのかもしれません。

季節の移り変わりの表現、日本の情緒があって好きです。
春から梅雨、夏、秋と舞台上での四季を楽しみましょう!
梅雨入りではちゃんと雨が降ってきます。
東北の冬は厳しいので、冬の訪れの前までにユタをしごきあげたのかなと。
座敷わらし達も、新天地に行くのは冬が来る前にしたのかな。

キャラクターでいうと、やっぱりヒノデロ最強説です。
女郎屋で働いていた母の面影を追って、自身もおしろいを塗って紅をさしています。
座敷わらしの中では一番年下で、気遣いもできるので、みんなをお世話をかいがいしくしています。
とにかく可愛いw
とにかく好きになるw

そしていじめっこ筆頭の大作が、BOØWYのTシャツを着ていたのが感慨深かったです。
LAST GIG TOKYODOMEと書かれているのは視認できました!
1988年4月4日、4月5日の2日間に行われたライブとのこと。
時代を表わしていますね~

笑いあり、涙あり、感動あり、というのがそのまま当てはまる演目でした!
ワダワダアゲロジャガガイ♪

座敷わらしが、ユタの自殺願望を怒るのは単純に【自殺はよくない】という理由だけではありません。
昔の日本であった【口減らし】【間引き】で亡くなった子どもたちの霊が座敷わらしの正体です。
現代の日本ではありえないことですが、凶作による飢饉で何万人もの人が亡くなりました。

こと東北では、冬は寒さに閉ざされて過酷な環境です。
働くことも出来ない赤ん坊は、食い扶持をくうだけでどうにも出来ない状況がありました。
そこで両親は、仕方なく…
死なせたくない、でもこの世にも居場所はない。
それならせめて仏様にしてあげよう。

そんな可哀想な存在が座敷わらしです。
作中でも、この世にもあの世にも行けないと言っています。

生きたくても生きられなかった時代に生まれ、
すぐに死んでしまった座敷わらし達からしたら、ユタの選択肢である【自殺】なんて考えられないんです。
でも無駄に生きているだけではいけない、魂を磨くことが必要だとも教えてくれます。

いじめっこ達のことも、一方的に悪者にはしません。
悪い奴じゃないんだけど、器用じゃないんだよな~
都会から来たユタとの接し方がわからないんだべ。
歩み寄る方法を探していこうと諭してくれます。

毎回この作品を見終えると、心が洗われます。ザブザブと。
三木たかし先生の曲も、日本人の芯に染みます。
メロディラインも、東北訛りとばっちり合います。

何度でも観たい、好きな作品です。

焼き肉ランチ

観劇前に、新橋の焼き肉屋さんで腹ごしらえをば!
とにかく、肉を食いたいという欲求のみ!

焼き肉
山形牛盛り合わせ
焼き肉
じゅうじゅうと
焼き肉
肉の脂も、また上品じゃった

まとめ

東日本大震災のあとに、東北各地を回ったのが『ユタと不思議な仲間たち』の公演でした。
被災地の子どもたちを励ますため、この演目が選ばれて学校の体育館などで上演していました。
それ以前にも、劇場でみたことはありましたが、やっぱりあの震災による心証の変化は大きかったです。
ドキュメント番組が放送されたり、当時の役者さんのインタビューなど今でも覚えています。

『ユタと不思議な仲間たち』が、どうして被災地を回る演目に選ばれたのか。
それは単純に、東北が舞台のおはなしだからではないと思います。
辛い時こそ、仲間がいれば前を向ける。

『ユタと不思議な仲間たち』を見たら、色々な優しさを感じることができるようになる気がします!!

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