ぶちおです。
今回は『モリのアサガオ』をご紹介しようと思います。
いつか読もうと思っていた作品です。
冬の電子セールで、まさかの各巻11円という値段だったので即ぽちりました。
電書バト作品は、夏と冬に超特価企画があるので狙い目！
紙版だと双葉社から発行されていますが、電子版は電書バトから配信されています。
元の出版社とは違ったところから電子版を配信するということはよくあります。
電子書籍で作品検索する時は、出版社でソートするのはオススメしません。
しっかり、タイトルで検索しましょう！
死刑囚に憧れの気持ちを抱く、若き刑務官の苦悩。
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こんな人にオススメ
☆死刑制度について考えたい
☆人間の闇部分をのぞきたい
☆主人公の弱さを見守りたい
☆謎多き死刑囚の真実を知りたい
書籍概要
◆作品名 モリのアサガオ
◆著者 郷田 マモラ
◆出版社 電書バト
文化庁メディア芸術祭大賞受賞作!!なにわ拘置所に配属となった新人刑務官 及川。
Amazon『モリのアサガオ1巻』作品内容より
そこには一筋縄ではいかない死刑囚達と制度が抱える問題があった。死刑を執行する側とされる側。
新人刑務官・及川直樹と死刑囚・渡瀬満の禁断の友情を通じ、死刑制度の<今>を描ききった衝撃の問題作第1巻！
ぶちおの読書感想文
『モリのアサガオ』
新人刑務官・及川直樹、
父親が元拘置所所長をしていたこともあり背中を追うように刑務官になります。
同僚や先輩からはエリートの父親のぼんぼん息子という位置づけで、ちょっと頼りない。
しかも、及川が担当する房にいるのは死刑確定囚。
死刑が確定した囚人。
裁判も終わり、後はただ刑の執行を待つのみです。
死刑執行日は死刑囚には事前に伝えられません。
誰にも知られることなく、この世を去る運命です。
朝のお迎えが来れば刑執行、来なければ延命という緊張状態で毎日を過ごします。
死刑が確定した囚人たちは、静かに毎日を反省しながら過ごしているものだと思っていたら…
とんでもない。
お菓子を食べたり、好きな差し入れをリクエストできたり、刑務作業もなく、刑務官に好き放題する者もいる。
死刑は死ぬことそのものが刑なので、刑務所であるような厳しい服役ではないです。
え？凶悪犯罪を犯したから死刑なんだよね？なんでこんなに自由なの？
自分の罪を悔いている者もいるけれど、自分の罪を一切反省していない者もいる。
殺人を自慢する者、精神異常を装って減刑を目論む者。
及川は死刑というものが何なのか、わからなくなっていきます。
10年越しに両親を殺害した犯人を殺した渡瀬満。
及川とはタメで、誕生日もたったの5日違い。
子どもの頃に、野球が上手い渡瀬の噂を知っていた及川は一方的に渡瀬を知っていました。
及川がふわふわとした大学生活を送っている頃、
復讐のためにひたすら耐えて生きていた渡瀬。
本懐を遂げた彼に対して、及川は自分とは違った存在に思い、憧れを抱きます。
世間からヒーローのような扱いの渡瀬に対して、及川は距離を近づけようとするのですが。
渡瀬の裁判の結末は意外な方向に。
渡瀬が復讐を果たした後の、逃亡期間に何があったのか。
及川と渡瀬が出会ってから、渡瀬の刑が執行されるまでの葛藤がすさまじい。
及川がまだまだひよっこなので、死刑に対して、渡瀬に対して揺れまくります。
被害者のことを考えると、死刑は必要。
でも冤罪の可能性があるなら、死刑は執行すべきではない。
死刑があるからこそ、死刑囚は反省する気持ちが生まれるのではないか。
しかし、死刑囚の日々の様子は被害者遺族も分からない。
死刑になって欲しいと思う遺族もいれば、生きて償い続けて欲しいと思う遺族もいる。
読者は及川と一緒に、暗い森の中を彷徨います。
死刑になるだけの罪を犯したんだよな～
人の感情を一切わからない人っていうのもいるんだよな～
もやもやとしながら読みましょう。
ぶちおも数回に分けて読了しました。
イッキ読みはちょっとむずい、というか出来なかった…
くらいに、濃い濃い内容です。
6巻には、山田ユギ先生がおまけページに登場します。
唐突にびびりましたｗ
山田先生Verの及川と渡瀬は眼福です。
そして、独特なすずめの完全表現にも感動しましたｗ
他のおまけページも情報が充実です。
そこで、及川と渡瀬のBLが出ているという情報を今更に知りましたｗ
たしかに、渡瀬かっこいいし、及川の憧れっぷりももはやそういう可能性もあるんじゃないかと思えちゃうという不思議です。
実際に作中で、及川は頬を赤らめていたりもしますし。
渡瀬の死刑執行ボタンを押すのは及川。
それは第1話の冒頭で確定です。
そこから過去に遡り、
2人が過ごした8年間に築いたものはなんだったのでしょう。
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こんな漫画もおすすめ
『モリのアサガオ』の配信元でもある電書バト作品から選書してみました。
え、この作品も電書バトなの？と。冒頭にも書きましたが、対象作品11円セールが夏と冬にありがちです。
毎年絶対にどの電子書店もやっているという訳ではないですが、参考にして頂ければ！
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『ぱすてる』
尾道を舞台にしたほのぼのラブコメディ始動!!
店頭書店員時代、この作品のほんわかしたオーラに癒されていました。
まとめ
『モリのアサガオ』
拘置所という、外界と隔離された場所はまるで森のよう。
その森の中にいる死刑囚達。
刑の執行は朝のうちに行われるから、アサガオのように朝の内にしか咲くことが出来ない死刑囚。
本編全7巻に加えて、番外編にも及川の苦悩がみっちり描かれています。
一気買い、じっくり読みしましょう。
ぶちおはこれから、『モリのアサガオ2』をじっくり読みます。
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