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『恋に至る病』人間がもつ悪意と好意、どちらがより深いのか。

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ぶちおです。

今回はメディアワークス文庫刊、斜線堂 有紀『恋に至る病』をご紹介します。
Twitterで、重版止まらず!の煽り文言を見てすぐに買っちゃいました。
気になったらとりあえずゲットがモットーですw

ちょっと影をもつ美少女の表紙、この女子高生が大量殺人鬼というお話です。

恋に至る病 (メディアワークス文庫)

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こんな人にオススメ

☆ある意味、青春時代を思い返したい
☆人間心理に興味がある
☆少年と少女の恋を見守りたい
☆自殺といったワードが多いけど、耐性はある

書籍概要

◆作品名  恋に至る病
◆著者   斜線堂 有紀
◆出版社  KADOKAWA

やがて150人以上の被害者を出し、日本中を震撼させる自殺教唆ゲーム『青い蝶』。
 その主催者は誰からも好かれる女子高生・寄河景だった。
 善良だったはずの彼女がいかにして化物へと姿を変えたのか――幼なじみの少年・宮嶺は、運命を狂わせた“最初の殺人”を回想し始める。
「世界が君を赦さなくても、僕だけは君の味方だから」
 変わりゆく彼女に気づきながら、愛することをやめられかった彼が辿り着く地獄とは?
 斜線堂有紀が、暴走する愛と連鎖する悲劇を描く衝撃作!

Amazon『恋に至る病』作品内容より

登場人物

☆宮嶺 望(みやみね のぞむ)
本作の主人公。目立ちはしないが、整った顔立ちをしている。
小学校5年生の時転校し、同じクラスの寄河景と出会う。

☆寄河 景(よすが けい)
容姿端麗、頭脳明晰でカリスマ性もある。誰からも愛される目立つ女の子。
勘違いがきっかけで宮嶺望と仲良くなる。

『恋に至る病』おすすめしていきます!

なんとなく、書籍の概要を見る限りミステリーなんだと思って読み始めました。
が!!
読了して思うのは、これ、青春小説とか恋愛小説だったのではないだろうかという感情です。
または人間に心理とか、行動学というか。

景はたくさん人を殺します。
望はその行為を知りつつ、黙認します。
物語後半では、景の犯行が世間的にも取り沙汰されるようになり警察が動きます。

ミステリー小説に近いのですが、ぶちおは景と望の不思議な関係性が気になりました。

自殺教唆ゲームというものが、本作で語られます。
景が作ったサイトで、来訪したターゲット達を自殺に導いていくというもの。

この自殺教唆ゲーム、現実にありました。
ぶちおも当時のニュースを見て、「そんなことあるの、嘘でしょ」と思いました。


自殺教唆ゲームは、ゲームマスターから毎日色々な指示が来ます。
そして数日後、一番最後の指示が【自殺しろ】というものです。

作中で望も言っていますが、
見ず知らずの、ましてやゲームからの指示で本当に自殺をする人なんかいるわけない。
でも予想に反して、たくさんの犠牲者が出ます。
現実世界でも、若者を中心に被害者が出ました。
未熟な、大人になりかけの中高生が一番感化されやすいとか…
詳細は是非、作中で確かめてください。

望と景の出会いは小学5年生、そこから中学校、高校と進みます。
一番繊細で、他から影響を受けやすい時代を一緒に過ごした二人。
普通の学校生活の描写がそこにはあります。

ぶちお、冒頭の部分はぼやーっと読んでいました。
本当に望の日記のような、ありふれた日常です。
それが、後々こわい展開に繋がっていくのですが…

景が殺人教唆ゲームを駆使して、人々を死においやる。
でも景の中では実験であり、意義がある。

このゲームが良い行いの訳がないと思っている望ですが、
何度も景に聞かれます。
「わたしのこと、嫌いになった?」

望の回答は終始同じです。
「嫌いにはならない。僕は景のヒーローだから」

このリフレインは、どんどん暗く重くなっていきます。
警察から追われ、模倣犯も現れ、自殺者は増え、景は壊れていっているのではないか…。

望は焦ります。景を止めるのか。
それともヒーローとして、景を守るのか。

最後、女性刑事の入間の存在が読み手をバシッと叩いてくれます。
読んでいると、景の術中にこちらもはめられているのではないかと錯覚します。
景と望の、ちょっと不思議な恋を応援している自分がいたり。
でも、景は殺人犯なわけで…

あっぶな、なんか変にこの二人に心寄り添わせてた?!共感してた?!と気付かせてくれる入間刑事の存在に感謝です。
本作は望の一人称がメインで進んでいくので、読者が望の気持ちに近くなるのは当然です。

人を操ることに長けている人もいれば、操られやすい人もいます。
本作はもちろんフィクションですが、景に近いような危うい人物は現実世界にもいることを忘れてはいけません。
また望に近い人物も、入間に近い人物もいます。

自分で考え、流されないことの大事さを教えてくれます。
他人の心無い指示に踊らされて、ありもしない理想論に納得して自殺なんてしないように…。

こんな作品もおすすめ

『恋に至る病』を読んで、ぶちおなりに選書してみました。

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お気づきかもしれませんが、タイトルが近いなぁ~という理由ですw
こちらも、どんでん返されて度肝抜かれた名作です。

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『ジョジョの奇妙な冒険 第3部 モノクロ版』
悪のカリスマということで、DIOが浮かびましたw
悪役だけど、読者からも大人気。そして作中でも崇拝されまくるカリスマです。

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『カリスマ』
新堂冬樹原作小説のコミカライズ版です。
新興宗教が舞台、人はやっぱりカリスマ性に惹かれるものです。よくも、悪くも…

まとめ

『恋に至る病』
ネットが当たり前の時代、ネットリテラシーを身につけましょう!と叫ばれています。
悪意も、好意も、その人に執着するという意味では同じです。
そして結果的に、害にもなりうる感情です。

望が景をどうしたのか。どうしたかったのか。
そして景は望をどうしたかったのか。

是非、結末を見届けてくださいませ。

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