ぶちおです。
今回は『テセウスの船』をご紹介しようと思います。
いまさら読んだ名作です。
あんなに話題だったドラマも見ず、この日までそっとしておりました。
ネタバレに触れないまま読んだ結果、やっぱり名作でした！
 |
新品価格 |
こんな人にオススメ
☆タイムリープものが好き
☆ミステリーが好き
☆サイコのこわさを見たい
☆パラドックスの考察が趣味
書籍概要
◆作品名 テセウスの船
◆著者 東元俊哉
◆出版社 講談社
1989年6月24日、北海道・音臼村の小学校で、児童含む21人が毒殺された。逮捕されたのは、村の警察官だった佐野文吾。28年後、佐野の息子・田村心は、死刑判決を受けてなお一貫して無罪を主張する父親に冤罪の可能性を感じ、独自に調査を始める。事件現場を訪れた心は、突如発生した濃霧に包まれ、気付くと1989年にタイムスリップしていた。時空を超えて「真実」と対峙する、本格クライムサスペンス、開幕。
Amazon『テセウスの船（１）』作品内容より
ぶちおの読書感想文
『テセウスの船』
主人公は田村心、父親は28年前に大量殺人をした容疑で捕まっています。
塀の中で無実を訴え続けている父親のことは、顔も知らず、どんな人間かも知りません。
ただ記憶にあるのは、心たちは加害者家族として引っ越しをくり返し、母親は常に頭を下げ続けていたということです。
心も結婚し、子どもをもうけますが、出産により妻は亡くなり、子どもの親権までも奪われかけます。
【殺人鬼の子どもに孫は預けられない】
父親が罪を犯さなければ、こんなことにはなっていなかったはず。
父親の罪が冤罪であれば、不当な扱いを受けることもなくなるはず。
心は妻が残した、父親の事件の詳細が書かれたノートを片手に調査を始めます。
事件が起きた小学校跡地に来ると、霧が出てきて気付くと…
1989年、父親が事件を起こした年にタイムスリップします！！
そしてその村で駐在をしていた父親と遭遇します。
心はこの後、この村でどんな事件が起きるかを知っています。
事件が起きる時間、被害者、死亡理由まで分かっているのだから事件を止めるのはたやすい！
阻止するべく行動しますが、それでも事件は起こってしまいます。
毒殺、ウサギの殺害、起きなかったはずの殺人…
心は未来を変えるために、過去の父親と共同戦線を結び事件の謎に迫ります。
本筋はしっかりミステリーです。
村で起こる奇妙な事件の数々、一体誰が犯人なのでしょう。
濃い霧がタイムスリップの合図なのですが、心は未来と過去を往復します。
過去で行動したことで未来が全然違ったものになっていて、また過去に戻って、
というのはタイムスリップものの醍醐味です。
犯人のサイコっぷりは本当救いがないです。
だからこそ、どんどん引き込まれちゃうのですが。
さて、テセウスの船というのはパラドックスで有名な話です。
テセウスがアテネの若者と共に（クレタ島から）帰還した船には30本の櫂があり、アテネの人々はこれをファレロンのデメトリウス（英語版）[1] の時代にも保存していた。このため、朽ちた木材は徐々に新たな木材に置き換えられていき、論理的な問題から哲学者らにとって恰好の議論の的となった。すなわち、ある者はその船はもはや同じものとは言えないとし、別の者はまだ同じものだと主張したのである。
Wikipedia テセウスの船
つぎはぎつぎはぎして、元の素材が1つも残っていない状態でも同一のものと言えるのか。
考えると面白いですよね、パラドックス理論。
人間の細胞も日々めっちゃ入れ替わっています。
赤ちゃんの時の細胞が、老人の時に残っていることは無いですが、
その人は赤ちゃん時代と老人時代で別人ですか？
本作でも過去を変えたことで、未来も影響をうけます。
でも主人公の心だけはすべてを見ており、変わらず事件の真相を追い続けます。
テセウスの船のパラドックスの回答は、どちらになるでしょう。
 |
こんなパラドックスもおすすめ
『テセウスの船』を読んで、パラドックス脳を刺激されたので、パラドックスの動画をどどんとはっちゃいます。
仮説、逆説、思考を巡らせてうんうんうなると、賢くなった気になれますｗ
夜中にこういうのをずーっと見ちゃいます。
寝る前のブルーライトはよくないと知っているのに、やめられないです。
まとめ
『テセウスの船』
過去と現代を行き来して真相に近づくほど、真犯人があざ笑っている…
無抵抗な子ども達に毒を盛ろうという発想からやばい犯人なので、油断しているとやられます。
現代では顔も見たこと無い父親と、過去では協力して犯人を捕まえようとするところが胸アツです。
おやぢ、めっちゃいい奴…警官として自分のゆるぎない正義をもっています。
殺人犯なわけないやろぉぉぉー！
と思っても、逮捕されちゃう。くそう！
過去から未来へ、
ハッピーエンドを迎えられるのでしょうか！
 |
新品価格 |
～ぶちおのグッズはこちら～
📚ぶちおの本棚記事一覧はこちら
🐥鳥記事一覧はこちら
🌞日常記事一覧はこちら
✨劇団四季一覧はこちら
