ぶちおの本棚

『アルパカ探偵、街をゆく』あのアルパカです。もこもこの。探偵であり、貴族でもある。気品溢れる一瞬の謎解き。

ぶちおです。

今回は『アルパカ探偵、街をゆく』をご紹介しようと思います。
間違いなくタイトルのみでポチり。
アルパカが探偵する時代が来たのだなぁ~と、感慨深いものがあります。

香しい謎があれば、いつでもどこでもアルパカ探偵は現われます。

アルパカ探偵、街をゆく (幻冬舎文庫)

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こんな人にオススメ

☆ほっこり事件を求む
☆涙をじんわり流したい
☆アルパカの活躍を見たい
☆短めの事件を楽しみたい

書籍概要

◆作品名 アルパカ探偵、街をゆく
◆著者  喜多喜久
◆出版社 幻冬舎

愛していた者の“生前の秘密”を知ってしまった時、人は悲しき闇に放り込まれる。夫が女性と写る写真を見つけ、過去を悔やみ始めた未亡人。死んだ娘の日記を読んで、親の知らない“別の顔”を探し求める父——。亡き人の声を聴くことはできないが、この街では、涙にくれる人の前にアルパカが現れ、真実の扉を開けてくれる。心温まる癒し系ミステリ。

ぶちおの読書感想文

『アルパカ探偵、街をゆく』
色々なタイプの探偵ものを読んできました。
IT知識を駆使するイマドキの探偵、話を聞くだけで解決する安楽椅子探偵、虫眼鏡を携えて足で情報を稼ぐ昔ながらの探偵などなど。

まさか、アニマルが探偵をするとは。
アルパカ。
スタンダードなイメージだと、白くて首が長くてもこもこ。
吐く唾は驚きの臭さらしいです。

ぶちおも牧場に行けば、アルパカを見ます。
白、茶色、黒、意外にもカラーには個性がありますが、みんなもこもこ。
牧場だと、餌を持っている人間にのみ近づいてくれます。
餌がもうないとわかると、そっぽを向いてぷりぷりとお尻を振って去って行く。
厳禁だぜ、アルパカたちったら。

愛嬌たっぷり、何とも言えないフォルム。
まさか、探偵として謎を解くなんて。
謎に困ってるとどこからともなく従者を従えて現われます。

アルパカ探偵は貴族の一面もあるので、威厳や風格が凄い。
対面した人は、アルパカ相手に改まってしまうくらい。

どんな謎も瞬時に解いてしまうので、迷宮入りはもちろんありません。
堂々として重厚さを感じる口調で、欲しい答えを与えてくれる。

アルパカ探偵の噂は都市伝説的に広まっていますが、依頼をする方法は不明です。
探偵事務所は構えてないパターン!
誰かの紹介で繋がることもありません。
アルパカ探偵は位が高いので、謎を解いても庶民相手に金銭を請求することはありません。
道楽で探偵やっているパターン!!

完全に神出鬼没のアルパカ探偵。
彼が気になった謎を察知した時に限り、謎解きは始まります。

5つの事件が収録されています。
もうね、どの事件もじんわりきて、不意を食らったら涙出ちゃう系なので要注意です。
日常系の事件なので、いつ誰にでも起こりうる事件。

幼い頃にプレゼントを届けてくれた父親。
でも届けに来てくれた時には、すでに父親は事故で亡くなっていた。
あの時の父親は幽霊だったのか。

飼い猫が逃げ出してしまい、捜索をする中で見つけた飼い猫によく似た猫。
オッドアイで、珍しい瞳の色を持つ猫だから、近所で2匹も見つかるのはおかしい。
猫たちの出自を追う中で、また同じ瞳をもった猫が現われて。

少年たちは夏休みに、近所で頻発しているナンバープレートが汚されるという事件を調べていた。
段々と手がかりを掴む中、1人の少年がみんなと距離を置き始める。
その少年が隠そうとしていることはなにか。

亡夫が隠すように持っていた1枚の写真には、若い頃の夫と見知らぬ女性が写っていた。
女性のことが気になって調べるも、どんどん知りたくない事実がわかってしまう。
亡夫は自分と結婚したことを後悔していたのかもしれない。

妻も亡くし、娘も亡くした男性は、娘の部屋で日記を見つける。
その日記には男性も知らない娘の彼氏について書かれていた。
この彼氏は一体誰のことだ!?父親の調査が始まる。

生きている人ではどうしても汲み取りきれない、死んでしまった人が抱えていた思い。
残されている記憶や物から自分の解釈をしていくしかないけれど、それでは判明しきれない謎が残ってしまいます。

その謎を!
もこっとやってきた、ふわっと解決してくれるのがアルパカ探偵です。
話を聞いて、物を見ただけで、答えを提示してくれる。
驚く程アルパカの登場シーンは短いですw
不要な言葉は紡がない紳士です。

ダイレクトな答えが必要な時は、そのままを。
答えは自分で出す必要がある時は、解けるためのヒントだけを。
その時々にあわせて粒度も変えてくれます。

他人からすると不可思議なことでも、当人からしたらなんでもない事ってありますよね。
ぶちおも部屋で愛鳥たちと戯れている時は、愛鳥の名前を叫んでいます。
「わさびーーーーすだちーーーーーよもぎーーーーー」と。
愛鳥たちは気絶した顔をして、うんともすんとも言わないことも多いw

真相は何でもない愛鳥家の一コマですが、事情を知らない通りすがりの人からしたらこの雄叫びは謎かもしれません。
薬味を叫んでいる人がいます、事件ではないでしょうかと。
こういうことが無いとは限りません!
2人以上の人がいれば、同じものと見ても違う感想をもつもの。

謎は今日もあちこちで生まれて、アルパカ探偵が颯爽と解決しているのでしょう。

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