ぶちおです。おすすめ完結漫画のご紹介です!
今回は『屍鬼』全11巻
小野不由美先生原作小説のコミカライズ版『屍鬼』。
何かの折りに思い出して、そうだコミック版をいっき読みしようと決意、そしてポチり。
紙の発売当初は、店頭で販売していた記憶ありありです。
『ジャンプSQ』の看板作品だったなぁ。
人と屍鬼の全面対決はドッロドロ!!
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こんな人にオススメ
☆蘇る死人が気になる
☆人間の残酷さを見届けたい
☆ホラーもの大好き
☆小野不由美作品、藤崎竜作品が好き
書籍概要
◆作品名 屍鬼
◆著者 小野不由美/藤崎竜
◆出版社 集英社
199X年猛暑の夏、山に囲まれた人口わずか1300人の外場村で、原因不明の3名の死体が発見された。同時期、古い洋館に越して来た桐敷一家と接触した女子高生・清水恵が行方不明に。相次ぐ怪事件…凄烈なる夏が始まる!
Amazon『屍鬼 1』作品内容より
ぶちおの読書感想文
『屍鬼』
吸血鬼好きっこは、わくわく。
人外VS人間は不変のテーマと言えましょう。
作中では吸血鬼のような怪物のことを『屍鬼』と称しています。
屍鬼は人間の血を吸わないと飢えるから人間を襲う、
屍鬼に吸血されたものは屍鬼の指令に逆らえない。
屍鬼の苦手なものは?どうやって倒す?屍鬼の仲間の増やし方は何か?
明かされていくたびに、ぞわぞわものです。
毎回ぶちおは、人間を食糧とする怪物のお話を読むと心の中で突っ込んじゃうんですよ。
いや、人間を食糧にするなら上手に交渉したらどうだろう。
死ぬまで喰っちゃうから抵抗されるし、共存出来ないんじゃないかと。
人間の血が必要なら輸血パックとか代替案もあるんじゃないか、いい感じで食糧管理できればお互いのためなのではないかとか。
屍鬼サイドからの回答としては、
人間を食糧として見ているから、殺しちゃっても罪悪感はない。
死なないように生かしながらというなら、人間の家畜への行為は何なのか。
豚を食べるのに、ちょっとだけお肉もらって生かすなんてことしてないだろうと。
……たしかに……
『ジョジョの奇妙な冒険』の吸血鬼になったDIOの名言がよぎりました。
【おまえは今まで食ったパンの枚数をおぼえているのか?】
覚えてないなぁ~カウントしようとしたことすらなかったもの。
食べる側、食べられる側の認識の違いというものですな。埋まらない溝。
元より人外に食糧提供しようっていうのも、なかなか快諾できない相談ですしw
というわけで、人間と屍鬼の共存は不可能。
屍鬼の夢実現のため、小さな村の住民たちは壮絶な波に飲み込まれます。
お互い、本性を剥き出しにしながら。
1つの村が、崩壊するまでの物語。
人口1300人ほど。
長閑で、村全体が知り合いのような村。
若者たちは外に出て行くか、家業を継ぐか。事件なんてほとんど起きない。
そんな村に【よそ者】が引っ越して来てから、不審死が続きます。
最初は夏の暑さによる衰弱が原因と考えられていたのですが、老人だけではなく若者も死んでいく。
そして、土葬された死者が再び起き上がり、生きている人間たちを襲う。
村から、どんどん人が消えていく。
異様な事態に、立ち上がる者が現われます。
それぞれの信念をもって、『屍鬼』という存在と対峙します。
屍鬼の絶滅を目指す者、復讐を誓う者、村を放棄して逃げ出す者、屍鬼との共存を模索する者、何も知らない者。
登場人物はみんな際だっているのですが、なかでも尾崎医師の狂気は見応えありです。
医師という立場で伝承を信じる訳にはいかないが、村を守る使命感も人一倍。
助けられなかった人達のためにも、屍鬼根絶のリーダーとなります。
まずは敵の弱点を知ること。
名シーンの1つ、屍鬼の人体実験はイカレっぷりの極みです。
尾崎は妻が屍鬼になったことを確認してから、屍鬼の殺し方を模索します。
わざわざビデオカメラに記録しながら…
非人道的な尾崎の行為ですが、これがなければ屍鬼と戦うことが出来なかったのも事実…
見た目も変わらず、記憶や性格も生きていた時と変わらない屍鬼を殺して回る。
少し前までは同じ村で暮らしていたのに、問答無用で血祭りにあげて大騒ぎです。
やらなきゃ、やられる!
物語の後半の、人間VS屍鬼の全面対決はどんな結末に転ぶのかわからなかった。
どちらが勝つのか、誰が生き残るのか。
混乱の中、人間同士で争いも起こるし、屍鬼の中にも言うこときかない厄介野郎が暴走しちゃったり。
夜中は屍鬼有利のターン、夜明けは人間有利のターン。
屍鬼との戦いの中で、人間の暗部も堪能できました。
暗澹とした中で、なんとも救われないダメ男・村迫正雄には笑わせてもらいました。
性根が最悪な男子高校生、クズだけど憎めないキャラでした。
一家に一人はいるんです、へそ曲がりが…
『屍鬼』全11巻。
いっき読みの場合、SAN値はぐんと減るので、体調万全な時に読みましょうw
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こんな漫画もおすすめ
『屍鬼』を読んで、小野不由美先生原作のコミカライズから選書してみました。
電子版になっていないものもありますが、気になる方は原作小説とあわせてぜひ!
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『ゴーストハント』
増改築を重ね、迷路のように部屋が広がる古い洋館。
数多くの人間が姿を消したこの館で、またも行方不明事件が……
なかよしで掲載していたのですが、読者は大丈夫だったかなw
大人でもぶるる「血ぬられた迷宮」がオススメです。
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『東亰異聞』
帝都・東亰を震撼させる殺人事件を調べる平河と万造は……! ?
闇に繰り広げられる小野不由美の世界の完全コミカライズ、文庫化。
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『黒祠の島』
島は、死の匂いに満ちていた。
闇を統べるのは何者なのか? 式部が最後に辿り着いた真実とは。
マンガは山本小鉄子先生が担当されています。
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『過ぎる十七の春』
穏やかな従兄弟・隆が豹変し酷薄な笑みを浮かべる…
「十七歳」にまつわる謎とは! ?小野不由美青春ホラーコミカライズを文庫化! !
まとめ
『屍鬼』
狩る者と狩られる者は、人間と屍鬼どちらなのか。
昼の村内、集団で屍鬼を滅多打ちにして返り血を浴びて高揚しているのは、本当に人間か。
屍鬼になれる者と、なれない者の違いは何か。
一人は寂しい、どうせなら家族も自分の仲間になって欲しい。きっと迎え入れてくれるはず…
二度死ぬのは、とても耐えられない。
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