ぶちおです。おすすめ完結漫画のご紹介です!
今回は『告白~コンフェッション~』全1巻
原作が福本伸行先生、作画がかわぐちかいじ先生とくればもう。
ざわざわするに違いない!
雪山で、たった二人の登場人物で、秘密の暴露からの死闘。
無事に下山をすること、
叶うでしょうか…
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こんな人にオススメ
☆極限状態の人間心理が好き
☆モノローグを堪能したい
☆単巻でいっき読み希望
☆ざわざわしたい
書籍概要
◆作品名 告白~コンフェッション~
◆著者 福本伸行/かわぐちかいじ
◆出版社 講談社
J大学山岳部OBの浅井と石倉は、尾張山3200メートル地点で遭難をした。事故によって死を覚悟した石倉は、自分が過去に犯した“殺人”を告白してしまう。しかし、その時、眼前に山小屋が出現し、二人は一命を取り留めるが……。尾張の冬山を舞台にした緊張と恐怖の密室サスペンス。名匠の華麗な共演が生み出した最高のスリルと興奮!
Amazon『告白~コンフェッション~』作品内容より
ぶちおの読書感想文
『告白~コンフェッション~』
雪山、好きですか?
ぶちおはアウトドアがほぼNGなので、本の中で雪山の恐怖を学んでいます。
抗えない自然の脅威、
ホワイトアウトの恐怖、
誰も助けに来られない状況での怪我や病気、
運良く避難所に逃げ込んでも精神がイカれることもある。
雪山が舞台のミステリーからは、こういったことを吸収しました。
雪山で何がこわいって、異常と言える選択肢を選んでしまうということ。
本作も、雪山を舞台にした密閉感、焦燥感が何ともいえません。
そして、ちょっとところどころ笑っちゃうw
笑える状況じゃないんですけど、滑稽に見えちゃうという不思議。
視野が狭まった人間達のてんぱりは、当人は死活問題でも安全圏にいるギャラリーからは笑えてしまう。
これが福本先生パワーとも言えるのではないでしょうか。
原作は『アカギ』『カイジ』シリーズでお馴染みの福本先生。
涙も鼻水も垂らしながら、必死に命をかけたゲームをやりとりしているキャラクター達の心理描写の技巧はお手の物です。
必死であればあるほど、笑えちゃうくらい愚かしいのは人間の本質なのかしら。
登場人物はたったの二人。
大学の登山部OBの浅井と石倉です。
浅井は登山部部長もしていたイケメン、優等生タイプ。
みんなの中心で、石倉のようなタイプにも優しい。
石倉はちょいぶちゃ男、性格もひねくれ気味。
友人と言えるのは浅井だけで、交友関係も難ありタイプ。
たった二人の登山。
馴染みの山だしいつものように平和な道中になると思っていたのに…
石倉の怪我とホワイトアウトというアクシデントにみまわれて絶望敵な状態に。
死を覚悟した石倉は、浅井に自分の秘密を打ち明けます。
5年前に浅井の恋人だったさおりを殺したと。
石倉の告白に驚きつつも、浅井は石倉を抱えて見つけた山小屋に何とか避難します。
捜索隊へ連絡も取れて一安心…と思っていたのですが、なんとなく石倉の目がヤバイ…
浅井も気付きます。
石倉はさっきした告白を後悔している!!
疑心暗鬼と牽制タイムの始まりです。
刃物もってる?
携帯をわざと壊した?
遭難隊への発言の真意は?
疑ってはいけないと思っても、浅井の顔は引き攣るばかり。
死の間際だからこそ、聞いてくれよ。っていう心理はわかります。
どうせ死ぬんだから、すっきりしてから死にたい。
それが罪の告白だとしたらなおさらです。
悔恨の気持ちから解き放れたい、最期の時くらい。
秘密を抱えて死にたくない、信頼できる人に伝えてからあの世に。
でも、命が助かっちゃったら…
一転、告白は自白になります。
5年前の殺人は、時効の対象でもないし間違いなくお縄案件!
言うんじゃなかった!!!
でも待てよ、ここで浅井を始末しちゃえば秘密は秘密のまま…と石倉が考えても不思議ではない。
吹雪がおさまり救助隊がくるまでの時間は、永遠にも思えるくらい長い。
時間はどんどん二人のメンタルを削っていきます。
そして、石倉が遂に行動にうつす!!
狭い山小屋での、恐怖の鬼ごっこ開幕です。
石倉は怪我をしているので、追う側としては不利。
しかし浅井は高山病を発症して視力が低下して、ほとんど見えない状態。
これなら石倉でもイケるんじゃない?!やれちゃうんじゃない?!
告白の内容を誰かに言う、言わないの応酬。
どうやったら相手を出し抜くことが出来るのか。
山小屋にあるもの、山小屋の作りを考慮して、どんな手段が有効なのか。
吹雪かれる山小屋ミステリの醍醐味ともいえます。
お互いがお互いを出し抜くために、脳をフル回転。
ちょっと前まで、泣きながら罪を悔いていたのに、今はもう新しい罪を犯そうとしていると。
石倉よ、そういうところが友人少ない理由じゃないのか。
秘密を絶対言わないって、証明出来ないですからね。
石倉としては、浅井を始末する一択しかない。
浅井は生き延びたい。
絶対に言わないからの一点張りで逃げ切るしかない。
告白の結末とは。
映画化にあわせて、新装版として復刊されました。
元の作品は2001年発行。
こっちの表紙の方が、かわぐち先生感100%味あって好きです。
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こんな漫画もおすすめ
『告白~コンフェッション~』の原作・福本先生と作画・かわぐち先生の作品から選書してみました。
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『アカギ-闇に降り立った天才』
連載27年!! アカギ完結!!そして伝説は、「天」へ!!
完結する時はニュースになったものなぁ。
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『賭博黙示録 カイジ』
カイジは負債者に借金一括返済のチャンスを与えるというギャンブル船「エスポワール」に乗り込む。
書店員時代の先輩にペリカのレートを教えてもらいました。ざわざわ。
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『沈黙の艦隊』
独立国家「やまと」を全世界に向けて宣言したのだった。
ぶちおの中ではやっぱりこのかわぐち作品といえばこちら。
ちんかん、と略していました。
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『空母いぶきGREAT GAME』
新時代軍事エンターテインメント開幕!!
次期「いぶき」艦長候補の蕪木が乗る海自護衛艦「しらぬい」。
書誌情報に謎の改行はいりがちなのが、小学館の特徴です。
まとめ
『告白~コンフェッション~』
追い込まれる程、人間の底の底が暴かれていく。
人には言えない自分の秘密を伝えた彼を、
自分を見捨てず、助けてくれた彼を、
大学時代からの唯一の友人と呼べる人間を、
今はギラついた目で睨め付けるのみ!
雪山に散るべきは、誰だ。
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