『バジリスク～甲賀忍法帖～』異能を駆使した死闘。400年にわたる遺恨に終止符は打てるのか。

ぶちおです。

今回は『バジリスク～甲賀忍法帖～』をご紹介しようと思います。
山田風太郎先生の小説を、せがわ先生がコミカライズに！
アニメ化もされ、パチスロでも有名です。

伊賀と甲賀、忍者の２大派閥の死闘です。
ロミオとジュリエットのような、仇敵同士の立場ですが思いを寄せ合う2人が選んだ道は…

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こんな人にオススメ

☆忍者ものが好き
☆困難ありのロマンスにはまる
☆異能バトルが好き
☆せがわ先生が描く美男美女が好き

書籍概要

◆作品名　バジリスク～甲賀忍法帖～
◆著者　　山田風太郎/せがわまさき
◆出版社　講談社

江戸の世、天下人・徳川家康は甲賀（こうが）と伊賀（いが）という忍法の二大宗家を相争わせ、十人対十人の忍法殺戮（さつりく）合戦の結果どちらが生き残るかによって、三代将軍の世継ぎ問題を解決させることにした。だが憎み合う両家にあってそれぞれの跡取り、甲賀弦之介（げんのすけ）と伊賀の朧（おぼろ）は深く愛し合っていた――。時代に翻弄（ほんろう）される忍術使いたちのあまりにも過酷な運命の幕が上がる!!
Amazon『バジリスク～甲賀忍法帖～（１）』作品内容より

ぶちおの読書感想文

『バジリスク～甲賀忍法帖～』
リアル書店員時代、ヤンマガの棚につねに常備して販売しておりました。
そしてある日、バカ売れをして、理由はパチスロと知りました。
パチスロの影響って凄いんだなぁ～と教えてくれた作品です。

それから数年後、今更ですが読破しました！
断片的に物語は知っていましたが、やっとです。

とんでもない個性炸裂の忍術、今でいう異能バトルものです。
甲賀VS伊賀の殺し合いと言ってしまえば単純ですが、ラブロマンスあり、謀略あり、エンタメ満載です。
山田風太郎先生がこの小説を雑誌で連載したの、1958年ですって！約65年前です。
風化しない面白さがあるの、本当に凄いです。

徳川の命で、不戦の約束は破られ甲賀と伊賀、各10人ずつの忍が殺し合いをします。
どちらかが全滅するまで、この戦いは続きます。
甲賀の弦之介と伊賀の朧は敵対する関係なのですが、好き合っているのですよ～
それぞれの仲間たちはもうギンギンに目血走らせていますし、
里のことを思えば勝手に駆け落ちとか出来ないわけです。
覚悟を決めるしかないのですが、切ない。

注目すべきはそれぞれが持つ秘術、忍術です。
常人では出来ないピカイチで独特なワザです。
忍ってとてつもない能力のある人しかいないなぁ～と驚きです。
主人のため、お家のために命を捧げるイメージはありましたが、凄いぜ！

誰にでも化けられたり、体中の毛を自在に操ったり、
吐息が毒に変わったり、不死だったり。
異能バトルの醍醐味は、対戦の組み合わせです。
この能力とこの能力がぶつかったら、どっちが強いのか？！とわくわくです。
もう不死とか反則レベルだろう！と思いますが、どうやって倒せるのかを考えるのも楽しいです。

弦之介が持つ能力は、自分に害意を持っているものと目が合うと敵の害意を跳ね返すことが出来ます。
自分を殺そうとしてくる奴を見ちゃえば相手は勝手に自死、何もせずとも勝てちゃうというチートスキル。
朧が持つ能力は、朧と目が合った人物の術をすべて無効化することが出来ます。
例え術で姿を変えていても、術を使って殺そうとしても、朧に見られたら強制解除状態になります。
こちらもチートスキル。
最強スキルの2人の力の使いどころが、この戦いの勝敗を握るわけですが…

ぶちお的には、甲賀の陽炎が好きです。
情欲を感じると、吐息が殺傷能力のある毒にかわるという能力をもっています。
でもって、弦之介に片思い中です。
弦之介が朧と仲良くしているのも気に入らないし、
好きになった人と触れあったら相手を殺してしまうというスキル…
一番のヒロインは彼女だったのではないか説があります。

どんどん人数が減っていき、弦之介と朧も決意しなければいけない時が来ます。
朧が忍とは思えないくらいに、無垢なのが何とも…
武闘派でもなく、策略家でもない朧が一生懸命考えた結末は胸にきます。

最終話まで読んだら、また始めに戻って何度も反芻しましょう！