ぶちおです。
今回は『イノサン Rougeルージュ』をご紹介しようと思います。
前作、『イノサン』の続編にして完結編です。
※『イノサン』の記事はこちら
革命がはじまり、ルイ16世、アントワネットの処刑を任されるサンソン。
時代の奔流をその目で！
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こんな人にオススメ
☆『イノサン』ファン
☆ギロチンの完成を待っていた
☆サンソン兄妹の最後まで見届けたい
☆脳内で『ベルばら』がエンドレス再生中だ
書籍概要
◆作品名 イノサン Rougeルージュ
◆著者 坂本眞一
◆出版社 集英社
フランス革命…人類が「自由と平等」を手に入れた世界史的事件の前夜──。サンソン家長兄シャルル‐アンリは死刑執行人一族の家長としてパリに君臨、妹マリー‐ジョセフはベルサイユで処刑職を得て自由に生きていた。だがある日、マリー‐ジョセフは初恋の男アランを傲慢な貴族によって殺害され…!? 血塗られた苛酷な道を無垢に生き抜いたサンソン兄妹の物語［イノサン］は、「未来を変える」紅き革命編「イノサンRouge」へと新たな幕を開ける──!!!
Amazon『イノサン Rougeルージュ 1』作品内容より
ぶちおの読書感想文
『イノサン Rougeルージュ』
フランス国王の命で、処刑を取り仕切るサンソン一族。
四代目当主となったシャルルと、自由を求めるシャルルの妹マリーの物語です。
当主となったシャルルは、泣かないいい男になっています。
しかし、あの泣き顔がたまらなかったという人のために、また涙しちゃうシャルルもばっちり見られます。
妹マリーは、いっそうかっこよく生きています。
サンソン家に背いたと思ったら、シャルルに置き土産をたくしていったり、本当に自由です。
貴族を倒せー！王様は何してるんだー！
パンをよこせー！どんどん処刑しろーー！
虐げられ続けて、食べるものもない平民の怒りは爆発します。
そして町にはそこら中に死骸がごろごろと転がっています。
画面から熱と臭気が迫ってくるような迫力は健在です。
そして時にミュージカル調で楽しませてくれます。
そして時に現代風に置き換えて、楽しませてくれます。
アントワネットのSNSアカウントのやりとりがお気に入りです！
一番キラキラしていた時は、あらゆる貴族たちがご機嫌をうかがって【いいね】をつけて、
メッセージもたくさん送ってきて。
面倒くさいと思いつつ、テンプレで返事をしまくる王妃ｗ
しかし王室凋落の兆しを見るや、どんどんグループから貴族が退室していくという…
本当の友人なんかいなかった。
王も処刑され、子どもとも別れ、囚われて独り過ごす王妃はどんな気持ちだったのでしょう。
世界史をスルーしてきたぶちおでも見たことある、知ってるぞ！という人たちが続々出ます。
地方独特の言葉遣いをする若い青年、と思ったらナポレオン。
ロン毛イケメンだけど言葉のチョイスが攻めすぎてる、フェルゼン。
有名な絵画で知っていたマラーがどんな人物かも、教えてもらいました。
作中では時系列がとんだり、戻ったりで気が抜けません。
そして！今回はギロチンが完成します。待望の！
処刑人のメンタルや技量によって、【しそんじる】ことがある斬首刑。
首吊り、車裂きの刑など斬首以外の刑もありますが、処刑は見せしめの意味もあります。
処刑をみて、群衆が怯えることで犯罪抑止力になるという考えかた。
一方でうさ晴らしの娯楽的な面もあり、野蛮な行為そのものなのではないか…
どんな人物も処刑場の上では平等に…そしてうまれたのがギロチンです。
20人を処刑するのに30分程度だったとか…
ギロチンの完成を、シャルルはどう思ったのか。
サンソン家の兄妹を、見届けていただきたい！
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こんな漫画もおすすめ
『イノサン Rougeルージュ』を読んで、多種多様な兄妹作品を選書してみました。
気づけばサンソン兄妹とはだいぶ違ったテイストが集まりましたｗ
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『働かないふたり』
まさかのニート兄妹！
こんな兄妹なんだかうらやましい！の声がわんさか？！
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『僕は妹に恋をする』
本誌で読んで、衝撃でパニックになった作品ですｗ
タブーに真正面！そんな当時の小学館の潔さが好きです。
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『うちの兄貴の様子がおかしい。』
こんなお兄ちゃん、面白すぎるｗ
何気ないことも楽しくできる能力って大事です。
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『鬼滅の刃』
最後は、たくさんの人が応援した兄妹です。
幸せになってくれよぉ～と思いながら、最終巻まで何度泣いたことでしょう。
まとめ
『イノサン Rougeルージュ』
激動のフランス、
タイムスリップできたとしても行くのがこわいと感じるくらいの画力です。
ドレスから王冠から宮殿から、描きこみも尋常ではありません。
髪の一本まで生きているよう、だからこそ目を皿のようにして読みふけることができました。
読了した時は、体温が何度かあがった気がします。
熱かった…
シリーズ全21巻、ぜひ！
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