ぶちおです。
電子書籍でも童話や児童文学、絵本が配信されています。
お子様の為に読み聞かせることもありますが、大人になってから読み返すと懐かしさや、新しい発見があったりします。
読者の経験で解釈が何通りもかわる!
新美南吉『ごんぎつね』
子供の頃読んだだけではもったいない!
時間の経過とともに、何度でも読み返したい作品です。
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書籍概要
◆作品名 ごんぎつね・てぶくろを買いに
◆著者 あやか / 新美南吉
◆出版社 KADOKAWA
◆2018年10月19日
※たくさんの出版社から出ているので、今回はKADOKAWAつばさ文庫からの概要です。
ごんぎつねは、いつもいたずらばかりの嫌われもの。兵十の釣りをジャマしてみた次の日、村の様子がいつもとちがっていて…。「手ぶくろをかいに」「おじいさんのランプ」など、感動の名作が入った短編集!【小学中級から ★★】
Amazon『ごんぎつね・てぶくろを買いに (角川つばさ文庫)』作品内容より
ぶちおの思い出
小学校5年生の国語の授業で習いました。
衝撃的だったのは国語の授業中、『ごんぎつね』を音読してくれた先生が泣き出したことでした。
先生の嗚咽が聞こえてきてビックリしました。
先生が泣くのを見るのも初めてだったし、どうして泣いたのか当時は分かりませんでした。
先生の涙が収まるのを少し待って、授業再開。
クラス中、どう先生に声をかけたらいのか、とまどった空気感だった事を覚えています。
イタズラばかりしていたごん。
ごんのせいで、亡くなる直前の母に贈り物を出来なかった兵十。
村中から疎まれていたごん。
一人ぼっちになってしまった兵十。
小学生のぶちおは完全に兵十サイドの視点でした。
ごんは厄介者で、いかんともしがたい存在。関与してこなければいいのに、厄介ごとを持ち込んでくる存在。
最後の結末も、ごんには相応の報いが返ったんだと思っていました。
先生の涙の意味が分かったのは、それから数年後。
店頭で『ごんぎつね』の絵本を見つけました。
挿絵も教科書に掲載されていたまま、懐かしくてすぐに購入しました。
先生が泣いた事を思い出しつつ、そんなに泣けるところあったかな。という気持ちで読み返しました。
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結果、ぶちお号泣です。
小学生の時は引っかからなかった心理描写、人間関係を読み解くことが出来たような気がします。
ごんも一人ぼっち。
兵十も一人ぼっち。
きつねと人間は言葉を交わせません。
ただ行動で気持ちを示すしかなかったのですが、兵十の思い込みと衝動で取り返しのつかない結末になってしまいました。
最後に、兵十はどんな気持ちだったのだろうか。
ごんはこの結末を享受したのだろうか。
今も、ぶちお泣いていますw
自分で物語の続きを作れるなら、ごんも兵十も嬉しさいっぱいのラストにしたいです。
さらに社会人になってから読むと、仕事脳的な解釈が入ります。
兵十は相手の意図を読み取らずに、行動に移すのはあまりに軽率ではなかったか。
種族の違いを含めた上で、出来うる手段はもっとあったのではないか。
アンガーマネジメントとは。
まさかの兵十批判になってしまいました。。
いつのまにか、ごんサイドのぶちおです。
この見方の変化や、視点の違い、登場人物への気持ちの変化を楽しんでみてはいかがでしょうか!
ぶちおは涙活的に読む作品でもあります。
ごんぎつねの世界感に令和の今、浸ってみてはいかがでしょう!

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