ぶちおの本棚

『残酷依存症』監禁され、暴力を強いられる極限状態。社会の悪と、犯罪者は似て非なるもの。

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ぶちおです。

今回は『残酷依存症』をご紹介しようと思います。
前作、『殺人依存症』の続編となっています。
間違っても、シリーズを飛ばして読まないように注意です。

ぶちおはあえて、2作目の『残酷依存症』から読むという暴挙にでました。
そして数ページで、「あ、これ前作読んでないとダメだ」と思い『殺人依存症』から読み直しました。
※『殺人依存症』の記事はこちら

前作の内容にもふれるので、『殺人依存症』未読の方はご注意くださいませ。

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こんな人にオススメ

☆『殺人依存症』を読了した
☆櫛木理宇先生作品の虜だ
☆映画『SAW』シリーズが好きだ
☆ダークヒーローが気になる

書籍概要

◆作品名  残酷依存症
◆著者   櫛木理宇
◆出版社  幻冬舎

サークル仲間の三人が何者かに監禁される。犯人は彼らの友情を試すかのような指令を次々と下す。互いの家族構成を話せ、爪を剝がせ、目を潰せ。要求は次第にエスカレートし、リーダー格の航平、金持ちでイケメンの匠、お調子者の渉太の関係性に変化が起きる。さらに葬ったはずの罪が暴かれていき......。殺るか殺られるかのデスゲームが今始まる。

Amazon『残酷依存症』作品内容より

ぶちおの読書感想文

『残酷依存症』
物語は、男子大学生が何者かに監禁されること、
女子大学生の他殺体が発見され刑事たちが捜査をすることの2軸で進んでいきます。

よくつるむ男子大学生3人組は、サークルで借り上げた海近くの小屋で酒宴を開きます。
お金持ちが集うエスカレータ式の学校、中学時代から仲良くしていた3人。
切れたお酒の買い出しから戻った渉太は、スタンガンで襲われ気絶します。

目を覚ますと、さっきまでいた酒宴を開いていた小屋の浴槽内に閉じ込められていました。
後ろ手に縛られ、だんだんと意識が覚醒していくと足に激痛が…
恐る恐る確認すると、両足の親指と小指が切り取られていました。
小指を失うだけでうまく歩けない。
親指を失うと歩くことすら出来ない。
傷口は焼かれて止血されていて、この怪我だけで死に至ることはないと計算されています。

犯人と思しき人物は、一緒にいた航平と匠にも同様の処置を行っており、それぞれの姿をモニタリング。
設置したパソコンで各自の姿を当人達に見せます。
拷問と言える要求を突き付けますが、要求に応えた報酬は水と薬。
渇きに耐えられる人間はいません。
加えて痛みだけでも死にそうな状況なので、痛み止め、化膿止めは欲しいものです。

犯人の目的が見えない中、仲良し3人組は本性をあらわして、互いを貶めあうようになります…

この男子大学生の監禁については、さながら映画『SAW』のように感じました。
身に覚えがないけど自由を奪われ、生き残りたいのであれば相応の痛みを覚悟しなければならないという。

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一方、女子大学生の遺体が林の中に遺棄されていた事件に、高比良刑事が挑みます。
前作でも登場した刑事です。
被害者は、中学時代から有名な美人で、学校内でも目立つ存在と言われていました。
遺体の状態は凄まじく、全身を殴打され、骨折も多く、歯は折られ、内臓も損傷していました。
殴殺といってもいい状況で、貴重品は残されていて、性的暴行の痕跡はなし。

高比良刑事は怨恨による犯行と推理しながら、人間関係を洗っていきます。
その中で、監禁された男子大学生との繋がりも見えてきて…

というのがおおまかな流れです。
読み進めるうちに、被害者と思っていたメンバーへの見方が変わっていきます。
そして、生き延びるために、仲良くしていた友達のことを口悪く罵っていくという…
人間の汚さ炸裂!!クズしかいないのか!?

この事件が起こった核となる事実を知った時は、何とも言えないほど暗い気持ちになりました。
前作にも通じる、被害者はいつも弱者ばかり。

そしてそして!前作で誰もが気になったあの人物に関しての話も出てきます。
前作とのリンク度も高いので、記憶が新しいうちに読むのがオススメです。

どうしようもない社会の悪と言える人間がいる。
動機も不明瞭で、仲間内の安堵感だけを求めて他人には酷い行為を出来てしまう人がいる。
反省すら出来ない…存在するだけで反吐が出るような…

登場人物の中で、誰の気持ちに一番寄り添うことができるでしょうか。

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親指を失うと歩けない、という知識をぶちおに与えてくれた作品です。
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人を殺したやつは、誰かに殺される覚悟をしないといけません。

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『ドクムシ』
監禁されて、疑心暗鬼に陥る人間模様。
すべての行動を疑い、生き残る道を探すことは出来るのか。

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『君が獣になる前に』
人間のどこかに必ずある、獣のような本性…
最悪のテロ行為にはしった彼女を、止めることは出来たのか。

まとめ

『残酷依存症』
前作から読んでいると、事件後の人間模様や、その時から張られていた伏線に歓喜します。
そして、この事件の真実を知ることが出来るのは読者だけです。

高比良刑事は新しい相棒とともに、捜査に全力を注ぎます。
段々と事件の輪郭が見えてきますが、犯人は何枚も上手で…

ダークヒーローと言える存在の誕生、それに救われる存在がいるのも事実です。

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