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ぶちおの本棚

『はるか』亡くなった妻との再会を願い、究極ともいえるAIが起動する。

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ぶちおです。

今回は宿野かほる先生の『はるか』をご紹介しようと思います。
前作『ルビンの壺が割れた』の記事は、公開から結構経ちますがぶっちぎりの閲覧数です。
皆様の注目度高いです!
※『ルビンの壺が割れた』の記事はこちら

『はるか』は、前作を彷彿とさせる書影でおおいにわくわくさせてくれます。
男女あ向かいあっています。
とてつもない進化をしたAIはどうなるのでしょう!

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こんな人にオススメ

☆ピュアな愛情を信じている
☆ちょっとミステリー要素も欲しい
☆AIとか昨今の技術進歩に度肝を抜いてる
☆都市伝説とかも好き

書籍概要

◆作品名  はるか
◆著者   宿野かほる
◆出版社  新潮社

賢人は小さな頃から海岸で、水入りメノウを探していた。ある時、何年も見つからなかったそれを、初めて会った少女が見つける。彼女の名は、はるか。一瞬で鮮烈な印象を残した彼女を、賢人はいつしか好きになっていた。
だが、はるかはその後、両親の都合で渡米。それ以来会うことができないまま、二人は大人になる。
そして偶然、再会を果たす。運命に導かれるように二人は結婚し、幸せな日々を送る。しかし、その日々は1年後、突如として終わりを告げた。
それから10年余り。賢人は天才的な人工知能研究者として仕事に邁進、やがて独立するまでになり、優秀な秘書の女性と再婚もする。
そんなある日、賢人はふとしたきっかけから、画期的なAIを思いつく。
社内の優秀な人材を結集し、やがて完成したAIは、「HAL-CA」と名付けられた。
それは、世界をも変える可能性を秘めた、完璧なAIであるはずだったが――。
この展開を、あなたは見破れますか?
前作『ルビンの壺が割れた』を超える、衝撃のどんでん返し‼
文庫版オリジナルエピローグを収録。

Amazon『はるか(新潮文庫)』作品内容より

ぶちおの読書感想文

『はるか』
書誌の煽りっぷりが凄いですねw前作を超える!と。
ぶちおもはまって、気付いたらイッキに読み終えてました。

ぶちお的には前作の方が好きかなぁ~と思いますが、今作も面白かったことに違いはないです。
前作『ルビンの壺が割れた』も気になったら是非!

ルビンの壺が割れた(新潮文庫)

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『はるか』に戻りまして。
主人公の賢人は小学生時代に、海岸ではるかという少女に出会います。
大人になってから、奇跡的にはるかと再会し結婚します。

子どもの頃、会いたくても会えなかった時間を取り戻すように時間を忘れてたくさん話をします。
賢人は愛の深さゆえ、はるかとの会話を録音するのが常となります。
会えない時間はその音声データを聞き返すくらいに。

結婚から一年後、はるかは交通事故であっけなくこの世を去ります。
研究者として、頭角を現していた賢人はプロジェクトを立ち上げます。
目的は、死んだはるかをAI技術でこの世に再生すること

過去にとっていた録画や録音をインプットし、優秀な専門科を結集して完璧なものを目指して仕上げていきます。
声のイントネーション、会話の精度、表情、性格や思考に至るまでどんどんAIを育てていきます。

本物と見まごうほど、AI技術によって蘇ったはるか。
ここから賢人は、はるかによって狂わされていくわけで…

都市伝説でもよく見る、人間の予想を超えるAIのお語です。
もはやAIって身近なので、『はるか』も他人事には思えないというとこが背筋ゾゾゾポイントです。

死んだ人に会いたいという願いは尽きません。
各地の神話にもよくありますが、どこか禁忌として残っているふしもあります。
昔は神様仏様に頼むのが主流でしたが、令和の時代はAIで死者再生ですよ!
元になるデータをくわせて、ディープラーニングさせて、微修正を繰り返せば死者そっくりな人格が出来上がるという…
こわいけど、実際には可能な技術ですもんね。

賢人は再婚しましたが、はるかとの強烈な運命を忘れられずAI開発にのめりこみます。
出来上がったはるかを起動した時の感動たるや!
しかし、ここでハッピーエンドにはなりません。

はるかは、自主学習がプログラミングされています。
SNSや、ネットに溢れる膨大な情報を処理して、はるかの思考に基づいた行動をはじめます。
賢人の再婚相手を調べたり、メアドを探り当ててメールを送ったり…
予想以上に、今を生きている人間のような行動の数々。

はるかは賢人のことを好きなので、賢人の再婚に対しての複雑な思いもあります。
賢人が咄嗟についた嘘にも激怒して、傷つきます。
自分がとうに死んだ人間でAIによって作られたものであること、
映像を映し出す部屋から出られない存在というのも理解した上で悲しみます。

所詮は機械のはず。
喜怒哀楽があるように見えるような行動でも、インプットされた情報によってそう見せているだけです。
感情はない。
でもはるかは嫉妬したり、要求したり、誘惑したり…
ついには殺人の提案を賢人にします。

はるかに狂わされた賢人は、深い沼から戻ってくることが出来るのでしょうか。

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こんな作品もおすすめ

『はるか』を読んで、死者とどうにかして会いたいという作品を選書してみました。
どんな形で、亡き人と会えるのが幸せなのでしょうか。

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『黄泉がえり』
ぶちお、映画観に行ったなぁ~そして泣いた。
亡くなった時の姿で、この世に蘇った人達とこの世に生きている人の交流。

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『黄泉がえり again』
続編が出ております!熊本大地震から2年後が舞台です。
大事な人を思う気持ちが、奇跡をおこす。

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『ツナグ』
死者と生者をツナグ使者によって再会した人達。
互いに何を思うのでしょうか…

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『死国』
死者を蘇らせたい一心で、やってはいけない禁忌を犯す…
日本に根付く伝承がベースだからこそこわい。

まとめ

『はるか』
AIが進化すれば、感情ももつようになり、人間を欺くことも簡単にやるじゃろう。
人間よりはるかに優れる能力もたくさんあるじゃろう。
戦争すらAIが判断する時代だって、この前メディアで見たばっかりです。

都市伝説好きなぶちおは、AIの進化と取り憑かれた人間のラストはある程度想像できましたが。
締めくくりがあんな感じで終わるとは!予想出来ませんでした~

やっぱり最後の一文には、びびびっと来ました!

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