ぶちおの本棚

『都市伝説の正体教えます』恐ろしい体験談から、「恐怖」を引き算すると…矛盾が見えてくる。

ぶちおです。

今回は『都市伝説の正体教えます』をご紹介しようと思います。
全国各地に根付いている都市伝説。
自分の恐怖体験もどことなく都市伝説に似ているかもしれない。
でも恐怖のせいで、簡単な矛盾点に気付かない。
そんな矛盾を指摘してくれる人が現われたとしたら。

怖い話も冷静に分解していくと、見え方が変わってくる。

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こんな人にオススメ

☆都市伝説が好き
☆体験談を冷静に分析してみたい
☆リアルやばい人を見つけ出したい
☆因果応報は仕方がない

書籍概要

◆作品名 都市伝説の正体教えます
◆著者  久真瀬敏也
◆出版社 宝島社

深夜、専門学校生の美夜乃が踏切を渡っていると、上半身だけの霊・テケテケが這い寄ってきた。逃げ切った彼女は帰宅後、その体験談をSNSに投稿する。しかし翌朝、美夜乃がテケテケと遭遇した頃に女性が列車に轢かれ死亡したという報道が――。美夜乃は殺人犯ではとSNSが炎上するなか、彼女の元に「あなたは人殺しではない」と都市伝説研究の特任准教授を名乗る男からメッセージが届く。

ぶちおの読書感想文

『都市伝説の正体教えます』
ぶちおもタイトルから勝手に想像しちゃったのですが、
もともとある都市伝説の真相がわかるというものではないですw

もちろん都市伝説が生まれた背景など書かれている部分もあるのですが、
都市伝説と似たような体験をした人の話を聞いて、
《その話には矛盾があり、実際にはこういうことがあったのではないか》ということが提示されます。
その体験自体が不可思議なものではなく、現実的に説明できますというのが《正体教えます》ということです。

現代においても、連綿と語り継がれている都市伝説や怪談の裏には、何が潜んでいるのか…

舞台は北海道、表紙に描かれているのが都市伝説研究をしている祝准教授。
祝はSNSなどに投稿されている奇怪な体験談までリサーチしています。
恐ろしい体験した本人に接触をして、改めて体験したことを話してほしいと依頼する。
そして話の細部を聞いた上で、体験談にある矛盾を指摘します。

本当に都市伝説に出てくる怪奇が原因なら、そんな矛盾は起こらないはずですよね。
ということは、別の力が働いているということ。
もしかしたらそれは、生きている人間が引き起こしていることなのではないか?
または、体験者のただの誤認なのではないか?

怖い体験すると、やっぱり勢いでわーーーっとなりますから。
心臓バクバクで、冷静にあったことを理路整然と語れる人なんていないでしょう。
恐怖で無意識に話を盛っちゃう可能性もありますし。

最初の都市伝説はテケテケ。
夜の踏切でテケテケに追いかけられた女性の話。

テケテケ、地域によってはシャカシャカと呼ばれています。
ぶちおのテケテケ情報は地獄先生ぬ~べ~w
冬の寒い地域で、女子生徒が列車に轢断されてしまった。
腰のあたりで真っ二つになってしまったけれど、寒さのせいで傷口は凍り付き、女子生徒は即死せずにしばらく手だけで這っていたという…
ビジュ的にも強烈な都市伝説。

実際にありえるかどうかというよりは、濡らしたタオルが簡単に凍ることもある寒い場所では体も凍るといわれても納得できちゃう。
上半身だけの状態で、助けを求めて手で這うという行動も納得できちゃう。
テケテケは自分の下半身を欲して、生きている人を襲うというのもわかる。

踏切近くでテケテケに遭遇したという女性の体験談のどこに矛盾があったのか。

他にもクマに食べられながらも恋人と電話をしていた女性の話。
トイレの花子さんから始まった小学校での異様事態など。
自分が当事者だったら冷静ではいられないこわみがあります。
体験談の何がおかしい点か推理しながら読みましたとも。

ショッキングな描写に目が行きがちですが、順序だてて観察すれば祝准教授のような指摘をすることも出来るやも!

数々の矛盾を暴いていくうちに、ある人の存在がチラついてきます。
その人の正体は何と表現すればいいのか。

最終話ではそれまでの伏線を回収しつつ、避けようがなかったエンドルートに突入することに。
人心を弄んだり、侮ったりすると、コワい目に遭いますよ…

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