ぶちおです。
今回は『邪宗館の惨劇 作家・那々木悠志郎シリーズ』をご紹介しようと思います。
飄々としつつ、怪異の探求となると尋常ではなくなる那々木悠志郎シリーズの第4弾です。
次の作品がラストということもあり、本作では怪異との対決内容も濃ゆくなっています。
何度も同じ体験を繰り返して、しかも救いがない。
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邪宗館の惨劇 作家・那々木悠志郎シリーズ (角川ホラー文庫) 新品価格 |
こんな人にオススメ
☆タイムループに興味あり
☆とんでもない邪教の内情が気になる
☆ほろり要素も少し欲しい
☆結果、裏切られたい
書籍概要
◆作品名 邪宗館の惨劇 作家・那々木悠志郎シリーズ
◆著者 阿泉 来堂
◆出版社 KADOKAWA
目を覚ました時、耕平は事故を起こしたはずのバスに乗っていた。その後、まったく同じ流れで繰り返される殺人事件を体験し、耕平は自分がこの夜を『繰り返している』ことに気づく。
「俺は、タイムループに陥ってしまったのか……」
何度『繰り返し』を経験しても誰も救えず、『繰り返し』からの脱出もできない耕平の前に現れたのは、怪異譚蒐集のため、この地を訪れたホラー作家、那々木悠志郎であった。
ぶちおの読書感想文
『邪宗館の惨劇 作家・那々木悠志郎シリーズ』
タイムループジャンル、人気ですよね~
過去をやり直して未来を変えるんだ!と、キラキラまぶしい青春ものもあれば、
選択肢を変えていき、未来の新しい可能性を引き出していく戦略的なものまで。
でも、本作のようなタイムループは地獄でしかないでしょう!
慰霊祭に向かうために乗ったバスが事故に遭い、とある施設でしのぐことになった耕平。
彼女との関係も気まずいままで、ちょっとしたケンカに。
夜になり、耕平が見つけてしまったのは運転手の死体。
明らかに殺人。
他の乗客たちにも知らせようと施設内を回りますが、見つかるのは死体ばかり。
殺人鬼が施設内にいる!
彼女を助けないと、と思うのに耕平自身にも危険が…
耕平が目を覚ますと、バスが事故に遭う前の情景が。
そしてまた決められたようにバスは事故に遭い、施設に避難し、みんな殺される…
目を覚ますと、またバスは事故に遭う前で…
耕平の人生最後の日、最悪な数時間だけを繰り返し続ける。
耕平は何度も同じ時間を繰り返しながら、施設にやってきた那々木悠志郎に望みを託します。
耕平だけが惨劇の夜を繰り返すのは何故か。
那々木悠志郎が耕平と出逢えたのは何故か。
タイムループを解くトリガーを探しながら、施設の謎も探っていくことに。
これまでとはひと味違う怪異現象。
どれだけ耕平が頑張っても、
多少それまでとは違うことを起こせたとしても、
結末はいつも死亡エンド。
那々木は平常運転で、怪異について調べることに夢中w
どんな状況にあっても、この男は本当に変わらない!
耕平のタイムループの話も、すんなりと受け入れてあれこれと思案を巡らせる。
隙さえあれば殺りに来ようとする何者かを躱しながら、怪異の根幹を暴いていきます。
ふやふやとしていた耕平が、タイムループを重ねるごとにちょっとずつたくましくなっていくといいますか。
こんな救いの無い夜を繰り返していたら、やる気もなくなるのが普通。
無駄なんだもの、何をしたって。
でもタイムループに紛れ込んでくる闖入者や、過去との特異点を観察して頑張って足掻き続ける。
そうしないといけない理由が、耕平にはある。
耕平の志にホロリときたり、耕平は知らないこの怪異の秘密が暴かれてまたホロリ。
しかし!スパイスも効いています。
まさかの感動をひっくり返されますのでw
とんでもない輩がいるんだもの。
繰り返しの夜が明けた時、想いも報われます。
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