ぶちおです。
今回は『ゾンビ3.0』をご紹介しようと思います。
ある日、世界中に爆発的にゾンビが!
ゾンビに噛まれたわけでもない、ウイルスに感染したわけでもない。
さっきまで普通だった人が一瞬でゾンビ化してしまう。
世界を救うために、研究者たちはゾンビの謎解明に挑む!
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こんな人にオススメ
☆ゾンビものが好き
☆パニックホラーがたまらない
☆ゾンビになりやすい体質か気になる
☆研究者魂を応援したい
書籍概要
◆作品名 ゾンビ3.0
◆著者 石川智健
◆出版社 講談社
日韓同時刊行された話題のホラー・ミステリーが文庫化。予防感染研究所に閉じ込められた若き研究者たちがゾンビ化の原因究明に挑む!
香月百合は新宿区戸山の予防感染研究所に休日出勤する。研究熱心で優秀な下村翔太や、医学博士で女性所員憧れの加瀬祐司も出勤していた。日曜なのに全所員の8%ほどの計40人が研究所にいるようだ。席に着いてWHOのサイトに接続すると、気になる報告があった。アフガニスタンやシリアなどの紛争地域で人が突然気絶し、1分前後経つと狂暴になって人を襲い始めるという。しばらくすると研究所内の大型テレビに、現実とは思えないニュース映像が流れた。人が人を襲う暴動が日本各地で起こっているというのだ。いや、世界中で。画面に向かって所員が呟いた。「これゾンビでしょ」。──外が騒がしくなってきた。研究所は2メートルの塀で囲われているが、このままではやがて所内もゾンビに襲われるかもしれない。脱出するには、ゾンビ化の原因を究明するしかないのだ。立ち上がる、百合たち若き研究者。そして、予防感染研究所に閉じ込められた四十人の戦いが始まった……。
ぶちおの読書感想文
『ゾンビ3.0』
昔から伝わるゾンビは、墓地に埋められた死体が地中から出てきて動き回るというゾンビ。
呪術で死者が蘇るとか、オカルト的なイメージが強めです。
すでに死んでしまった人が動き出す。
次に現われたゾンビのイメージは『バイオハザード』に代表する、ウイルスに感染することで増えるゾンビ。
ウイルス感染なので、ゾンビに噛まれたり傷付けられることで生きている人もゾンビ化します。
ウイルスが原因なので感染経路を経つ、ワクチンの開発でゾンビ化を防ぐことは可能。
そして本作で登場する新たなゾンビは、発端も感染経路も生態も何もかもが不明。
というか、そもそもゾンビは創作の世界の存在なので、現実に現われる訳がないのですが。
ゾンビ発見の報告はある紛争地域にて。
戦っている兵士達が突然ゾンビ化して殺し合っている。
対処を考えあぐねているうちに、ゾンビは世界のあちこちで出没。あっという間に感染拡大。
日本にもゾンビが徘徊する時が来てしまいます。
従来のゾンビイメージ通り、人を襲う、人を食べる。
食べられた人もゾンビになることがある。
思考しているようには見えず、ただ人を探して食べるということだけを繰り返す。
寝ない。
光や音、匂いを頼りに人を探している。
馬鹿力。
先にも触れましたが、このゾンビの特異点は、ゾンビに接触していなくてもゾンビ化する可能性があるということ。
前触れもなく、ゾンビになることがあります。
仲間と籠城して安心していても、急に隣にいる仲間がゾンビ化して襲いかかってくることがある。
だから、1人でいることが一番いい。
ゾンビ化しない担保なんて誰にも、どこにもない…
日本でもトップクラスの頭脳が集まる予防感染研究所。
休日出勤していた研究員たち、40名は政府の要請を受けてゾンビの生態解明に挑戦します。
未曾有のゾンビパニックの中でも、百合は研究員の矜持をもってゾンビに向き合います。
改めてゾンビには不思議な習性があるなと。
ゾンビは群れがちだけど、ゾンビ同士は食い合わない。
襲われる人にも2パターンがある。
ゾンビに噛まれてゾンビになるものと、食らい尽くされてゾンビにはならないもの。
被害者の違いは何に起因しているのか。
そして突然ゾンビ化してしまうものには、何か特徴や兆候があるのか。
ゾンビの謎が少しずつ解明されていくと、納得。
確かに、その仮説は正しい気がすると。
物語の前半で提示されていたことが回収されてスッキリ!
大した装備もない研究所、外のゾンビは増えていく一方とか。
精神面は最悪な状況。
百合たちのガッツに賞賛じゃよ!
知り合いがゾンビになって襲いかかってくるんですもの。
脳を破壊するのが有効とわかっても、簡単にやれるものではない。
でも、やらないとやられる。
タイムリミットが迫る中、ゾンビの中を走り抜けるクライマックスは痺れました。
無謀とも思えるけど、もうやるしかない!というヒリヒリ感。
《こうして地球上の人間は、全員ゾンビになりました》エンドも覚悟しましたが、救いはありました。
救いはあったけど、不穏な種も残るというのはお約束です。
人間が想像しえない驚異は、いつだって起こりえるんじゃと。
助けを求めて研究所にやってくる人もいれば、研究所を捨てて大切な人の元に向かう人もいる。
少ない情報、真偽不明の情報を得ても、結局は感情で動いちゃう人がいます。
団結するのが最善とも限らないゾンビ禍で、どう動くのが生存のチャンスがあるのか。
ゾンビになりやすい人、なりにくい人。
ゾンビに囲まれてもやってける人、いけない人。
その答えがわかるかも。
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