ぶちおです。
おすすめ小説のご紹介です!
今回は『煙か土か食い物』
ぶちお、舞城王太郎作品の洗礼をぶちかまされました。
とんでもハイスペ4兄弟、規格外です。
連続主婦殴打事件の黒幕は何者か。
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こんな人にオススメ
☆暴力、エロス、どんと来い
☆舞城節を堪能したい
☆パンクロックとか好き
☆ミステリ、アクション要素が欲しい
書籍概要
◆作品名 煙か土か食い物
◆著者 舞城王太郎
◆出版社 講談社
腕利きの救命外科医・奈津川四郎に凶報が届く。連続主婦殴打生き埋め事件の被害者におふくろが? ヘイヘイヘイ、復讐は俺に任せろマザファッカー! 故郷に戻った四郎を待つ血と暴力に彩られた凄絶なドラマ。破格の物語世界とスピード感あふれる文体で著者が衝撃デビューを飾った第19回メフィスト賞受賞作。
Amazon『煙か土か食い物』作品内容より
ぶちおの読書感想文
『煙か土か食い物』
やっと舞城王太郎作品を読みました~ちょっと積ん読期間が長かった…
表紙からは本作の内容が計り知れない。
書誌情報もノリノリで事件に挑むらしいことが分かるくらい。
タイトルの意味もよく分かっていないが読むしかない!
読了後、めっちゃスッキリしました。
事件の顛末も、主人公の葛藤も、4兄弟や家族の思いにもグッときました。
読んでヨカタ!!
主人公は奈津川4兄弟の四男、四郎です。
いつもはアメリカのERでバシバシ患者をさばいて治療している医師。
女関係も奔放だし、言葉遣いもよくはないし、グルーヴ感がいちいち凄いw
どうしよう、最初の5ページくらいでこの主人公苦手なんですけどと思いましたとも。
故郷の母が事件に巻き込まれたという報せを受けて、四郎は久しぶりの里帰り。
母親を殴って生き埋めにした犯人に復讐を誓い、コネやらツテやらを駆使して捜査情報をゲットして推理をしていきます。
故郷で起こっていた連続主婦殴打生き埋め事件。
狭い地域で、被害者は主婦ばかり。
後頭部を殴られ、頭にビニールをかぶせられ、家の近くの地面に埋められる。
しっかり全身を隠すように埋めるわけではなく、体が所々地上に露出していることですぐに発見されています。
発見も早かったことで昏睡状態の被害者はいるものの、死者はまだ出ていない。
どうしてこんなまどろっこしい犯行方法をとっているのか。
主人公の母親が狙われたのは偶然なのか、必然か。
とにかく四郎は犯人見つけてやったんぞ!と血気盛んです。
厳格というか昭和のがんこオヤジを地でいくような父親と、静かな母親。そして3人の兄。
四郎もなかなかのキャラですが、兄達も負けていない。
長男は父親の跡継ぎとして政界をお勉強中。
次男は、ある日家から消えて行方不明のまま。
三男は小説を書いてみたり、謎の探偵と行動を共にしていたり。
次男が忽然と姿を消してしまった謎も、もちろん重要になってきます。
父親とケンカ続きで家にいづらかったとして、閉じ込められていた蔵から消えるなんて…
厄介者状態だった次男が消えて、家族は彼を探すこともなく日常運転。
四郎の心には、過去からのしこりが残り続けています。
この謎を解明するのは、意外な人物なのですが…
タイトルの意味、『煙か土か食い物』は四郎の祖母が言い残していた言葉です。
人間死んだら、煙か土か食い物や。
火に焼かれて煙になるか、地に埋められて土に還るか、下手したらケモノに食べられるという。
晩年、闘病に苦しむ祖母は生きていても虚しい。
祖母の言葉は重い…
生きているうちにどれだけ功績を残しても、人に慕われたとしても、大金を手にしたとしても、
死んだ後はこの三択からは逃れられないなと。
ハイスピードと独特なテンションで、最初から最後までぶっ飛ばせ!!!!
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舞城王太郎作品
『煙か土か食い物』の作者、舞城王太郎先生作品から選書してみました。
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『短篇七芒星』
遠くで小さく光るあの七つ星は世界が爆発して出来た超新星。
ドカンって音は、読み終わるころにやってくる。
舞城節をがんがん感じます!
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『畏れ入谷の彼女の柘榴』
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どの物語も無二の不思議さ。
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『この恋はこれ以上綺麗にならない。』
ケンカしてゴミ屋敷に閉じ込められて死にそうになって、でもそこで、普通とはちょっと違う、綺麗な男の子に出会ったのでした。
舞城先生の世界観を漫画で楽しむのもありです。
まとめ
『煙か土か食い物』
死後、どの状態になっているのか。
祖母が死の間際に叫んだ、触れてはいけないタブーにも答えが出ます。
どんどん謎は出てきますがラストには綺麗に回収。
読むほどに四郎のキャラにハマっていって、最後は四郎に拍手しました。ブラボー☆かっこいいぞ!
もっと舞城ワールドに触れていきたい!
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