ぶちおです。
『ノートルダムの鐘』は、各地の公演を追いかけて見に行っている演目です。
名古屋、京都、横浜と行ける範囲なら行くくらい好きな演目です。
なんとなく見ると心が浄化される気がしています。
さらに今回は数年振りに、飯田達郎カジモド!達モド!達カジ!にあたりました。
テンション爆上がりです。
京都で観劇した思い出をUPしていこうと思います。
京都劇場へ
今回は京都劇場なので、遠征になりました。
新幹線で京都へ!
ちなみに、ぶちおは紙チケットを紛失しました。
京都劇場は四季の専用劇場ではないので、QRコード対応ではありません。
いつものように携帯でピッとは入れないのです。
事前に無くしたことに気づき、四季に陳謝の電話をしました。
このあたりの珍事件というか、チケット紛失したからこうしたよ!はまた後日まとめようと思います。
結果、劇場に入れたので一安心です。
京都劇場内へ
ぶちおは開演5分前に劇場にはいったので、こちらのキャストボードは同行した友人HiGEに撮影してもらいました。というか、写真はほぼHiGEが撮影してくれています。
ぶちおはキャストボードも横目に、速攻で席に移動します。
5分前なので急ぎました。
席からの見た目はこんな感じです。
結構近い席で、上手寄りのブロックです。
ちょっとここで京都劇場について。
開業1997年、もう25年くらい前の劇場です。
なので、席の作りなどが若干気になってきました。
今回は上手寄りということもあるのですが、座席がステージに向けて設置されていないので、観劇中は首だけステージに向けるという体勢になります。
肩を動かすと後ろの人のご迷惑になるので、両肩は座席に着けつつ、首だけを傾斜させます。
なかなかの首の負担!
手前に石像たちのセットがあるので、奥の聖歌隊や一部舞台が見えなかったです。
これは中央ブロックがおすすめですね。
さらに音響も若干気になるかな~という。
席位置のせいもあると思いますが、聞こえにくいところもありました。
やっぱり劇場の進化も必要ですね。
歌舞伎座とか明治座とかも改修されていますが、装置の進歩にあわせていくことも大事だと思います。
歴史を感じるのですが、気になることがあると内容に集中できないというw
舞台に近いので、役者さんの表情はバッチリ捉えられました!
観劇の感想
涙腺破壊の一言です。
物語の結末も知っている、曲も全部分かっているのに、まだまだ泣けます。
何より飯田達郎カジモドが、凄すぎます!
ぶちおにはこの演目のこの役は、この人が一番ハマっているなぁ!と思う人が数人います。
『オペラ座の怪人』ファントム役・佐野さん、『アラジン』のジーニー役・瀧山さん、アラジン役・厂原さん、ジャファー役・牧野さん、そしてそして『ノートルダムの鐘』カジモド役・飯田達郎さんです。
他の人が演じているのもいいのですが、なんといいましょう。
そのものじゃないか!!と思う程の完成度の高さが違うと思っています。
キャストは日替わりであったり、週替わりであったりするので、事前にチケットを購入している場合は運次第です。
だからこそ、今回の京都遠征で飯田カジモドにあたったのは嬉しかった!!
余談ですが、日替わりキャストがテンプレになっているのはカジモドと、『アナ雪』のスヴェンです。
体にかかる負担が凄いため、連投が出来ないのだと思われます。
カジモドは体を曲げて、顔もゆがめて、吃音気味に話します。
スヴェンはどう見ても人間には不自然な体勢で、舞台上を動き回るためと思われます。
ぶちおもたまにお風呂場でカジモドの修行をしますが、すぐに顔が痛くなります。
カジモド
本当にカジモドそのものの飯田達郎さん!
日本初演から300回も演じられているカジモドの第一人者です。
初演当時に秋劇場で見て、CDでくり返し歌声を聞いただけでも凄いという感想しかありません。
大聖堂の鐘つき男として、隠れて生きていた過去があるんじゃないかと思うくらいの迫力です。
最初から最後まで、とにかくカジモドを追いかけようと思い見ました。
他の部分も見ようとは思いましたが、やっぱりここはカジモドを焼き付けようと!!!
冒頭の登場、まっすぐに舞台中央に歩いてくるカジモド、ただのイケメンです。
そう、かっこいいです。
クロパンの「答えて欲しい謎がある、人間と怪物♪」に続いて
カジモドが「どこに違いがあるのだろう♪」と歌いながら、顔を墨で汚します。
左頬、右頬、鼻の順に三カ所が黒く染まります。
フロローから布を受け取り、せむし男に変身します。
歪んだ背骨となり、その上からくすんだ緑のマントを羽織り、フロローの後ろで髪の毛をぐちゃくちゃにして仕上げをします。
歌の高まりとともに、再登場したイケメンは完全な怪物カジモドに変貌していて空気が一変します。
変貌っぷりが鳥肌ものです。
さっきまで背筋ピンとした普通の青年が、いっきにせむしのカジモドになるわけですから。
ここで一気に心奪われた人も多いと思います。
カジモドは人間ですが、強烈なインパクトで戦きます。
ここから、哀しいカジモドの物語スタートです。
通常の会話は吃音気味で、声もハスキーです。
フロローには畏怖の念を抱いていて、フロローに問い詰められるとどんどん下を向いちゃうカジモド。
「誰と話していたんだ」
「ともだち、です」
「石が話すのかい」
「いいえ」
「会話というのは2人以上の人間がいないと生まれない」
フロローの正論に腹立ちます、カジモドのしょんぼりっぷりに泣きそうになります。
ただガーゴイル達と話して、祭りに出かけようとする『陽ざしの中へ』を歌いあげる時は綺麗な声でしみます。
笑顔で歌っている時のカジモドが本当の姿というか、魂の姿なのだと思います。
現実では上手く話すことも、自己主張することも苦手ですが。
このギャップでまた射貫かれます。
祭りに出かけて、バレずに楽しんでいる時は本当に楽しそうでした。
エスメラルダと出会って、惹かれて、彼女を思っている時も心底嬉しそうなカジモド。
祭りで民衆から酷い目にあって、フロローに助けを求めるカジモド。
フロローは助けず、カジモドが地面に這いつくばるのを助けません。
二回もべたっ!!と地面に倒れ込むカジモド…涙出ます…
倒れるシーンもそうですが、カジモドが自分で自分の頭をぶつシーンが何回かあります。
上手く伝えられないこと、感情を処理できない時にカジモドは自分で頭をぶちます。
その時の音が、本気の音です。
バチン、バチンと、生音が聞こえました。
本当に本気で自分の頭を叩いているカジモド、迫真さを感じます。
休憩中に同じようなくらい、音を出せないか頭を叩きましたが、普通に痛かったです。
『世界の頂上で』を歌う前、自分の境遇をエスメラルダに話している時はまだ人間不信味が強いですが、
一緒に歌っている時もどんどん笑顔になるカジモド。
手話を交えながら、2人でいることをいいねと語り合います。
『天国の光』を歌う頃には、嬉しさを隠さないカジモドが可愛い!!
「好きになってくれたのかな。今夜この場所は天国の光で明るく見えるよ♪」
うんうん、初めての幸せだよね!!!
とにかく可愛いです。
嫌なこともたくさんあったけど、初めて人と人らしく触れあっているカジモドの喜びといったら!
だからこそ、野中さん演じるフロローがどんどん嫌いになるという副作用がでましたw
フロローが正論のようでいて、歪んだ思想をカジモドに叩き込んでいるところとか、ただの虐待にしか見えないのです。
フロローもちょっと特殊ですが、自分と同じような生き方を強要するという。
エスメラルダがカジモドの事を気にかけるのが気に入らないフロローは、カジモドをぶちます。
八つ当たり行為を受けても、耐えるカジモド…泣けちゃう…
『奇跡御殿』で失恋を経験するカジモド。
舞台の中央手前ではエスメラルダ、フィーバスをはじめジプシーの面々が手を取り合って、新天地を求めて旅立とうと歌っています。
その後ろ、階段セットの上で1人でポツンと歌うカジモドは、だめよ!泣かないワケがない!
エスメラルダとフィーバスが「2人なら心閉ざさずに」と歌っていますが、
カジモドは「心を閉ざして希望は捨てよう」と歌います。
しかもカジモドのせいで、フィーバスとエスメラルダは捕まります。
フロローはカジモドを再度、鐘楼に閉じ込めます。最悪な状況です。
『石になろう』からラストまでは息つく間もなく、駆け抜けます。
この時間を全力カジモドで駆け抜ける飯田さんは、まじで凄いです。
『石になろう』はカジモドの闇落ちを象徴する歌です。
ガーゴイルにめっちゃキレます。そのにらみつける顔が、本当に鬼気迫っていました。
ガーゴイル達が何を言っても、フロローの教えの方が正解だったと言って対話を拒否します。
あんなに仲良くしていたお友達なのに…
カジモドはたった1人になって、ガーゴイル達は石に戻り、カジモドから去って行きます。
「涙忘れ、石になろう。心閉ざして♪」
とんでもない肺活量で圧倒されました。息がきれない!声量!
この段階でもう涙は溢れまくっていますが、まだまだ終わりません。
エスメラルダを助けて、叫びます。
「サンクチュアリー!聖域だー!!」
さっき、あんなに激しいソロを歌ったばかりなのに、またも爆音の叫びが響きます。
続けてガーゴイル達の力を借りて、群衆を追い返すシーン。
「怒りに燃えるこの炎を注ぎこむのだー!!」
でまたしても圧倒されます。
右隣に座っていたHiGEからも、水音が聞こえていました。
フロローと対峙して、カジモドの怒りが爆発します。
今回の席位置で気付いたのですが、フロローを捕まえる時は首根っこではなく、後頭部を鷲掴みしていました。
フロローがかぶっている帽子と髪をまとめてひっつかんでいます。
カジモドの怒りが凄まじいため、フロローの衣装の襟ぐりも外れていました!!
本当に怒っている!
その怒りのままに、フロローを投げ落とします。
いつもならフロローの落ちっぷりを見てしまうのですが、今回はフロローを投げた後のカジモドの表情を追いました。
エスメラルダを殺した張本人、仇を討った形ですが、その時の顔は驚きと恐怖に困惑しているような表情でした。
フロローは死ぬべきだった!やってやった!みたいな感じではなかったです。
フロローが落ちていった地上を見て、また驚愕したような表情…
「僕が愛した人達は、みんな横たわっている」
そう言って、自分の頭をぼかぼか殴り、声にならない悲鳴をあげるカジモド。
はい、号泣です。
どうしたらよかったのでしょうか。
フィーバスが鐘楼に辿り着き、エスメラルダの遺体を抱き上げようとします。
しかし彼も負傷しており、持ち上げることが出来ず、傍らで頭をうなだれます。
それに気付くと、カジモドはフィーバスの頭を撫でます。
もう号泣に拍車しかかからん!
恋敵であり、気に入らない相手だったフィーバスなのに、ここに来てフィーバスを思いやるカジモド!
エスメラルダの遺体を安置し、泣き崩れるカジモド。
どこのシーンからか分かりませんが、飯田カジモドは本当に泣いているように見えました。
顔の墨がとれて、最初のイケメンに戻ったカジモド。
その素顔は汗と涙できらきらしていました。
この熱量、とんでもないです。
かなりはしょって、ここは!という部分を書きましたが、それでもなかなかの文量になってしまいました。
本当に飯田カジモドは、全身びりびり感じます。
歌うまい、演技上手、とかでは現しきれない凄み。
セリフがない部分でも、カジモドそのものです。
曲がった体の表現をしつつ、声は出していないですが口を動かしていて、石と普通に会話しているカジモドが憑依しています。
その状態でハードな歌を完璧に歌って、セリフもきちんと伝えるって。
やってみると分かりますが、泣くと歌えないです。
音もとれないし、歌詞も聞こえにくくなります。
観客にしっかりと伝えつつ、感情ものっける!プロ中のプロです。
本当に素晴らしかったです!
その他もろもろ
飯田達郎カジモドを語らいまくっていますが、他キャストさんについても簡潔にまとめようと思います。
野中フロロー。
先にも書きましたが、本当に憎みたいヴィランです。
野中さんも最初の上演からなので、パワーが増しています。
本当にフロローが嫌いになると言うと語弊がありますが、歪みっぷりの表現が素敵です。
うだうだ言わず、エスメラルダに恋した!って認めればいいのに、神だなんだといって回りくどいです。
ジプシーは嫌いだけど、エスメラルダは特別だとか、論理破綻しているのに権力使ってやりたい放題です。
エスメラルダじゃなくても、世の女性が好感をもたないであろう神父w
祭りの日には、町の女性に野次られているので案外そういうポジションなのかもしれません。
山﨑エスメラルダ。
初見でした。可愛いフェイスで、魅惑ボディと完璧な美女エスメラルダです。
『タンバリンのリズム』では、町の男に混じって指笛したくなるくらいに扇情的で可愛かったw
カジモドに寄り添って、決して憐れみではなくて1人の人間としてちゃんと接してあげているなぁ~と感じました。
本当に素直で、頭の回転も早い、ただフロローに執心された可哀想なヒロインでした。
カジモドの手をとって大聖堂の地下で暮らしていたら、こんなに早く死ぬことはなかったかもしれないけれど、彼女はそんな生き方は選ばなかっただろうと思います。
佐久間フィーバス。
佐久間フィーバスのチャラさが丁度いい!丁度いいフィーバス感です。
フロローと初対面の時から、ちょっとフロローに不信感もっていて、納得のいかない命令も聞いてきたけど、やっぱりおかしいと思ったら、免職にされても構わない!
堂々と芯のある男でかっこよかった。
ぶちおも前職場のモラハラおやじが嫌で退職しているので、フィーバスの気持ちがよく分かりますw
「免職にする」
「光栄です、閣下!」
このくだり、あのモラハラおやじに言ってやりたいです。
高橋クロパン。
元気!!!!!きれっきれのステップを繰り出す、ジプシーの王です。
ジプシーを仕切りながら、仲間思いのおじさん、渋いです。
一見、エスメラルダと仲が悪そうに見えますが、なんだかんだで仲間を見捨てないところがグッときます。
忘れがちですが、捕まったフィーバスを助けてくれるのはクロパンですw
語り手として客席に問いかける姿も印象的でした。
カーテンコールの際、HiGEはクロパンに全力で手を振っていました。
お土産
ぶちおとHiGE、シークレットチャームを1回ずつ引きました。
当初は購入の予定がなかったのですが、観劇後のテンションで購入にいたりました。
グッズは通販でも取り扱われていますので、のぞいてみてくださいませ。
HPはこちら
まとめ
カジモドを全身で堪能しました。
ディズニーらしいハッピーエンドではなく、見た人に色々と考えさせる作品です。
差別、宗教など重いテーマをアラン・メンケンの名曲が彩ります。
曲も、やっぱり名曲揃いなのがリピートする理由です。
1曲目、鐘の音からはじまる『オーリム』
2幕では『サムデイ』というタイトルで、フレーズが繰り返されます。
この作品の中心となるメッセージが込められています。
ラストでもこのメロディが流れてから、『ノートルダムの鐘』で締めくくられます。
『ノートルダムの鐘』は京都公演が終わると、東京で上演されます。
ぶちお、チケットはゲット済です。
その時もまた、涙が滝のように出ると思います。
是非みなさまに見て欲しい作品です。
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