ぶちおの本棚

『密室殺人ゲーム・マニアックス』遂にシリーズ完結。ゲームは新しい被害者を生み、プレーヤーを求め続けている。

ぶちおです。

今回は『密室殺人ゲーム・マニアックス』をご紹介しようと思います。
密室殺人ゲームシリーズ3部作のラストです!
倫理観は欠如していますが、何故か愛着を持ってしまう5人のプレーヤー。

最後のゲームはどうなるのか。

過去作のネタバレもあるので、ネタバレNGの方はご注意ください。
※『密室殺人ゲーム2.0』の読書感想文はこちら

密室殺人ゲーム・マニアックス (講談社文庫)

新品価格
¥726から
(2025/5/11 00:47時点)

こんな人にオススメ

☆密室殺人ゲームの終わりを見届けたくてしかたがない
☆過去2作とは違ったベクトルを希望
☆どんなラストも受け入れられる
☆このゲームは止めるべきだと思う

書籍概要

◆作品名 密室殺人ゲーム・マニアックス
◆著者  歌野晶午
◆出版社 講談社

〈頭(とう)狂(きょう)人(じん)〉〈044APD〉〈aXe(アクス)〉〈ザンギャ君〉〈伴(ばん)道(どう)全(ぜん)教授〉。奇妙なハンドルネームを持つ5人がネット上で仕掛ける推理バトル。出題者は実際に密室殺人を行い、トリックを解いてみろ、とチャットで挑発を繰り返す。謎解きゲームに勝つため、それだけのために人を殺す非情な連中の命運は、いつ尽きる!?

ぶちおの読書感想文

『密室殺人ゲーム・マニアックス』
このラストの3作目だけを読みたいという奇特な方もいるかもしれませんので、過去2作のおさらいです。

登場する殺人ゲームのプレーヤーは5人。
“頭狂人”“044APD”“aXe(アクス)”“ザンギャ君”“伴道全教授”
彼らは自作のトリックを使って現実世界で犯罪を起こします。
もちろん警察には捕まらないようにして、自分の犯罪に潜ませたトリックを出題。
お互いに謎を解き合います。

1作目『密室殺人ゲーム王手飛車取り』では、頭狂人が044APD(コロンボ)を殺害してしまいます。
顔も地声も名前も知らない相手だからこそ、起こってしまったプレーヤー間での殺人。
頭狂人は残りの3名を呼び出して、自爆覚悟のゲームをします。

2作目『密室殺人ゲーム2.0』では、前作のゲームを模倣している5人が登場します。
流出した警察情報から殺人ゲームの詳細を知り、各自が“頭狂人”“044APD”“aXe(アクス)”“ザンギャ君”“伴道全教授”になりきって、同じような犯罪を犯してクイズを出し合う。
いやぁ~模倣犯が出まくってしまったという悲劇でした。

そして3作目です。
やっぱり1作目で登場していた元祖5人は、死亡、行方不明、逮捕になっています。
自爆ゲームに巻き込まれての離散状態。
寂しかった~やっぱりあの5人の空気感が好きだったもの。
やってることは畜生なんだけど、5人で謎解き合戦をしている瞬間は楽しそうでしかなかった。

行方不明になっている人物がいるので、どこかで登場するかも?
2作目の模倣犯たちも全員が捕まったのか分からない。
ここに重大な何かがあるかも?
たくさんの疑問を持ちながら、読み進めていきました。

3作目は前作に比較して、短めです。
これもトリックと展開からすると致し方ないなと。

殺人ゲームの存在が一般に知られてしまった世界で、あの5人のプレーヤーは新たなステージに上がります。
ゲームの内容を動画配信サービスを利用して世界に流布!
謎解きは閉ざされた5人だけのものなんてもったいない。
せっかく作った謎だから、動画の向こうの皆も答えを考えてみなよ!

今回のプレーヤーは、誰なのか。
毎度お馴染みの5人のキャラクターではありますが、彼らが初代のプレーヤーの残党なのかどうか。
初代メンバーの思惑を斟酌すると、こんな行動には出ない気がしますが…

トリックもまたまたエッジに磨きがかかっています。
古いトリックも新しすぎるトリックも。
最終的にはライブ配信で犯行をすることをほのめかしたり…

警察もいよいよ黙っていられません。
そして動画を見た多くの人々の頭脳VSプレーヤー5人。
犯人側がかなり不利な気もしていますが、それでも捕まらないという自信の表れです。

警察も!
謎解きに自信のある一般人も!
日常の平和を取り戻すべく、殺人ゲームのプレーヤー達を止めてくれ!!

歌野晶午作品

『密室殺人ゲーム』シリーズの作者、歌野晶午先生の作品から選書してみました。

それは令和のことでした、

新品価格
¥2,048から
(2025/5/11 01:16時点)

『それは令和のことでした、』
平穏を求めて入学資格に性別条項のない私立の中高一貫校に入るが、いじめはさらにエスカレートし、みじめな姿がSNSで世界中にさらされていく。
それは僕の名前が太郎だから――(「彼の名は」)

春から夏、やがて冬 (文春文庫)

新品価格
¥570から
(2025/5/11 01:16時点)

『春から夏、やがて冬』
偶然の出会いは神の思し召しか、悪魔の罠か?
二人を結ぶ運命の糸は、思いもよらない結末へと繋がっていた!トリックなし。しかし、ラストで世界が反転する!
“絶望”と“救済”のミステリー。

安達ヶ原の鬼密室 (講談社文庫)

新品価格
¥827から
(2025/5/11 01:17時点)

『安達ヶ原の鬼密室』
次々と起きる奇怪な事件。
虎の彫像の口にくわえられた死体や、武者像の弓矢の先にぶら下げられた死体が発見される。
真相は五十年の時を経て、「推理嫌いの探偵」の手により明らかとなる! 本格超巨編。

増補版 放浪探偵と七つの殺人 (講談社文庫)

新品価格
¥765から
(2025/5/11 01:18時点)

『増補版 放浪探偵と七つの殺人』
なぜ死体は動いたのか? 殺人者が犯した、たった一つの過ちとは?
「家シリーズ」の名探偵・信濃譲二が奇想天外な難事件の謎を見事な推理で解決する七つの短編に、幻の未収録作品「マルムシ」を加えた試みと驚きに満ちた傑作ミステリー八編。

まとめ

『密室殺人ゲーム・マニアックス』
可能なら、イッキ読みを。
あれ?このキャラって~と記憶が薄れてしまうともったいないです!
合本版も出ているので、セールのタイミングなどをご活用いただきたいです。

講談社は夏と冬に電書の大型セールを実施しています。
合本版、ミステリの定番作品はセール対象になっていることが多いのでチェックを。

もう、初代が生み出したあの密室殺人ゲームは起こらないでしょう…

密室殺人ゲーム 全3巻合本版 (講談社文庫)

新品価格
¥2,420から
(2025/5/11 01:20時点)

~ぶちおのYouTubeはこちら
~ぶちおのグッズはこちら
📚ぶちおの本棚記事一覧はこちら
🐥鳥記事一覧はこちら
🌞日常記事一覧はこちら
✨劇団四季一覧はこちら

-ぶちおの本棚
-,