ぶちおの本棚

『怖い因習 ~生贄になった娘たち~』この習わしを必要としているのは誰か。その土地に血も涙も流れ続ける。

ぶちおです。

今回は『怖い因習 ~生贄になった娘たち~』をご紹介しようと思います。
作品の初出は『まんがグリム童話』なので、お馴染みのオムニバス作品を因習にちなんで結んでいます。
童話めいた昔話もあれば、現在でも行われているようなものも…

定期的に都市伝説系は読みたくなる!!

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こんな人にオススメ

☆単話完結型、オムニバスがいい
☆隙間読書希望
☆本当か嘘か信じがたい因習に惹かれる
☆平和を謳歌している

書籍概要

◆作品名 怖い因習 ~生贄になった娘たち~
◆著者  花小路ゆみ (著), 檀からん (著), 佐沙木彩乃 (著), 黒川晋 (著), 空路 (著)他
◆出版社 ぶんか社

とある土地に潜む忌まわしき“因習”――。
人間の底知れぬ欲望から生まれた数々の残忍な慣わしは、少女たちの純真な心と身体を穢し尽くす……!!
残酷因習が巣食う地に生きる女の数奇な運命を描いた全5作を収録!

ぶちおの読書感想文

『怖い因習 ~生贄になった娘たち~』
本当は怖いグリム童話とか、因習とかにとかく惹かれるぶちおです。
端的でも知らない文化に触れられる機会が大事だと!

本シリーズは基本1冊あたりに5話ずつ収録されています。
書籍概要を見て、気になるワードがあったら読むというスタイルでいきました。
なるだけ知らない因習を欲しているので。
ここからは気になったタイトルから抜粋して感想をば。

・桃娘
中国の都市伝説、生まれてから桃しか食べない少女。
その少女の体液は妙薬になるという…
実際にそんな食生活で生きられるのか疑問ですが、人間やれないこともないんじゃないかという絶妙なライン。

桃だけを食べさせて、よきところで妙薬をゲット。
人魚の肉を食べたら不老不死になるという話とも近いような。
浮世離れした者を食らうと、とてつもないパワーを手に入れる。

搾取される側からすると最悪でしかないですが、桃だけを食べる少女は気になります。

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最初に桃娘というのを見たのは、沙村広明先生の『ハルシオン・ランチ』でした。
書店員時代、新しい雑誌から刊行された作品だったので、入荷した本をぱらぱら~っと読みまして。
そこでやせ気味の女の子にむらがる権力者の構図を見て衝撃。
脳に桃娘が刻まれた瞬間です。

・掃晴娘
日本のてるてる坊主は、中国だと掃晴娘という娘スタイルなんだろう。
晴天を願って作られる人形。
土地がかわっても、同じような方法で晴れを願うんだな~と。
雨が続いて河川の洪水が続く時、誰かの命をもって水害を治めようとするのも同じかもしれません。

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てるてる坊主の童謡、実はこわいことをしれっと歌っているなぁ~と大人になって気付きました。
願いを叶えてくれないなら首を切るぞ、と。
童謡の闇もいいなぁ~

・割礼
女性の割礼もあると。
何種類かあるらしいですが、一番凄いのは女性器を切除して排泄に必要な部分以外は縫い合わせて閉じちゃうと。
未婚の女性の処女は保ちやすい、女性の性欲をコントロールする、割礼を実施する理由は色々とありそうですがデメリットも凄いじゃろうと。

医療が発展していない時代や土地で、外科手術なわけです。麻酔もない。
切除して無理矢理縫って、子どもを産むためにはまた無理矢理開く必要があって。
やられる方は肉体的にも精神的にもダメージしかない。
最悪死ぬ可能性もある。
でも必要な儀式だと。

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・おっとい嫁じょ
村公認で誘拐まがいの嫁とりがまかり通っていた。
誘拐まがいというか、もはや権力行使による絶対的な面があったので誘拐監禁そのものな気がします。

村の名家には誰も逆らえない。
その家の者がどんなことをしても治外法権状態で逆らえない。
村でしか生きる道がないから、我慢して生きないといけない。

次の世代にも因習を引き継いでしまう。
現代からだと想像できない慣習ですが、言葉として残っているならやっぱり実在していたんだろうなと。

まとめ

『怖い因習 ~生贄になった娘たち~』
必要だった因習。
必要なんだと思い込ませてきた因習。

人の欲をこじつけることから始まったものもありそう。
論理的ではない、科学的でもないけれど、因習が気になって気になって。

想像力を刺激してくれる予感。

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