ぶちおの本棚

『犬神館の殺人』鍵を開けるには、贄の首を斬らねばならない。儀式の最中に起こる連続殺人。

2023年8月18日

ぶちおです。

今回は『犬神館の殺人』をご紹介しようと思います。
ふわふわと電子書籍サイトを徘徊して出会いました。
綺麗な装丁とタイトルに惹かれて読みましたが、まさかのシリーズものの3作目ということに読了後気付きましたw
しかし、まったく問題なしです!

扉を1枚開けるのに、1人の首を捧げるという恐怖の仕掛け。

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こんな人にオススメ

☆密室ものが好物
☆使用人が名探偵、ぐっとくる
☆やばい儀式に惹かれる
☆不可解な現場であればあるほどいい

書籍概要

◆作品名 犬神館の殺人
◆著者  月原渉
◆出版社 新潮社

その死体は、三重の密室の最奥に立っていた。異様な形で凍りついたまま……。そのとき犬神館では、奇怪な《犬の儀式》が行われていた。密室のすべての戸に、ギロチンが仕込まれ、儀式の参加者は自分の首を賭けて、“人間鍵”となる。鍵を開けるには、殺さねばならない。究極の密室論理(ロジック)。これは三年前に発生した事件の再現なのか。犯人からの不敵な挑戦状なのか。瞠目のミステリー。

Amazon『犬神館の殺人』作品内容より

ぶちおの読書感想文

『犬神館の殺人』
○○館という名前がタイトルについていたら、とんでもない吸引力で捉えられるのがミステリ好きの宿命です。
ベストな館を探し求めています。
大体はおかしな間取りだったり、金持ちの謎の癖が全開の調度品とか、そこで働いている人達もクセが強いのがお決まりです。
もう事件起こす気で建ててるだろ!と思えるほどいい館の証明です。

本作の館も、全体が円形に作られています。
部屋を結ぶ廊下はゆるく湾曲している。
そしてある儀式のためにあつらえた部屋が特別に用意されています。

三重の円形の壁に囲まれていて、中央に儀式の間が存在しています。
取り囲む壁ごとに鍵が設置されています。
各扉の横には鍵箱と呼ばれる人が入るための箱があります。
鍵箱の中に人が入り、逃げられないように固定して、鍵箱自体にも鍵をかけます。
これで中に入った人は出られません。
扉は引き戸になっており、無理矢理開けようとすると鍵箱に刃が突き刺さる仕様です。

はい、とんでもない技術力が発揮されました!
どんな発注したら大工さん作ってくれるねん!的な要素は、あればあるほど燃えます。
それが館ものの醍醐味ですもの。

とにもかくにも、儀式を無事に遂行するため、
誰にも邪魔されないために頑健な施錠をするのが最優先です。

鍵箱に入れられた人は儀式後に、決められた手順で出るしかありません。
それ以外の方法だと、仕込まれた刃で首を切り落とされちゃいます。
この仕掛けを知っている関係者は、儀式を邪魔しようとは思わない。
だって無理矢理侵入しようとしたら、3人殺さないと中心部にはたどり着けないんですもの。

いやぁ~いかれてますね。
人間の命をかけた鍵、そして命をかけても鍵にはなるという人がいるのも驚きです。

《喪ったものを取り戻すには、愛する者を殺さなければならない》
ある人物が語る論ですが、一体どういう意味なのか。

3年前と現在、同じ儀式の間が用意された2つの屋敷で起こった事件を、使用人のシズカは見ています。
過去と現在で集まった人物に違いはありますが、
儀式の間で立ったままの死体が発見され、誰も開けないはずの扉は開けられていた。

誰かが侵入したのか、衆人環視のこの状況で?
侵入したとしても、3人も手にかけることになります。儀式を阻止する目的のために、そんな大犯罪をする必要性があるのか?

現在と過去を行ったり来たりしながら、2カ所で起こった事件を読み進めていきます。
絶対に何かミスリードがあるんじゃろ!と興奮気味に読むぶちお。
毎度のごと、事件の真相にはかすりもしなかったw

館の異様さや、一見簡単に思えるギミック、対して凄惨すぎる連続殺人はもうなんか思考がバグりました。
いい意味で。

ラストは少しだけほっこり要素もありました。
雨降って地固まるって、こういうことなんだなぁ~

使用人探偵シズカシリーズ

先にも書きましたが、『犬神館の殺人』はシリーズでいうと3作目です。
途中から読んでも問題ないですが、せっかくなので1作目からご紹介します。
何事にも動じない、使用人の鑑のようなシズカの活躍をご堪能あれ!

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『使用人探偵シズカ―横濱異人館殺人事件―』
謎の絵の通りに、紳士淑女が縊られていく……。
見立て殺人が好物という方、惹かれますでしょう!

首無館の殺人(新潮文庫nex) 使用人探偵シズカ

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『首無館の殺人』
首のない死体が一つ。浮遊する首が一つ……。
首が無いというだけで、猟奇さがグングン青天井です。

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『鏡館の殺人』
今宵限りの完全犯罪。妾腹の少女たちが暮らす「鏡館」。
鏡だらけっていうだけで、精神的によくない気がします。

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『炎舞館の殺人』
死体は〈灼熱密室〉で甦る!
とんでもない状況で発見される遺体、どうしてそんな面倒なことをしたのか。

まとめ

『犬神館の殺人』
時代背景を考慮しつつ、どうしてこんな儀式が必要だったのか。
儀式の先に手に入れたいものは、なんだったのか。
人の命をかけた鍵は、三重の密室を不可能にする。
3年前と同様に、悲劇は繰り返されてしまった。

無関係には思えない2つの事件を繫ぐものは…

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