『200m先の熱』大型わんこ系と気高きにゃんこ系、どっちがズキュン度が高いか！く、選べん！

ぶちおです。

今回は『200m先の熱』をご紹介しようと思います。
そう、ズキュン！と胸を射貫かれたいなら、本作がオススメです。
三角関係のようでいて、もう勝負は決しているようでいて、まだまだ先が読めません。

タイプの違うイケメンをニヤニヤしながら読みましょう。

200m先の熱 1 (マーガレットコミックスDIGITAL)

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こんな人にオススメ

☆胸キュンに悶えたい
☆大人の恋愛模様を堪能したい
☆こじらせ同級生とか愛しい
☆仕事に真面目な主人公、わかりみ！

書籍概要

◆作品名　200m先の熱
◆著者　　桃森ミヨシ
◆出版社　集英社

吉家紬（きっかつむぐ）（28）はタワーマンション2階で1人暮らし。在宅で和裁の仕事をする吉家に、初体験の相手・真霜（ましも）が仕事を回してくれている。男性のヘタレな姿にときめく傾向があった吉家は、ある日マンション管理組合の役員に選ばれ、平良（ひらら）という男に出会うが…!?　吉家の家から200m先に住む真霜、200m上に住む平良。タテ・ヨコ恋愛トライアングル開幕です！
Amazon『200m先の熱 1』作品内容より

ぶちおの読書感想文

『200m先の熱』
桃森先生作品、初読破したのがこちらの作品です。
ちょ、おまえ書店員なのに今まで読んでないのか！！と思われても致し方ないですｗ
マーガレット時代の作品は、すべてが目にまぶしくて売る専門に徹しておりました。
マーガレットの作品って、なんとなくリア充が読むものだろうというワケのわからん偏見です。

そんなこんなで、ドストレートにきゅんする桃森先生作品を読まないまま過ごしていましたが、
連載誌が『Cookie』ということで、なんとなく心のハードルが下がりました。
レーベルで謎の判断をする、これも謎の偏見です。

そして読んだら、やめられない止まらない！
リアルに則したキュンであることは変わりないのですが、するんっと楽しめました。
売り専門を通した時の、ぶちおの視座の低さがよく分かりますw

前置きが長くなりました。
本作は主人公の紬の家から、200m離れたところに住む2人の男性との恋模様です。
紬は亡き両親が残してくれたタワマンの2階、和裁で生計をたてています。
お仕事は同級生で元カレの真霜がとってきてくれます。

得意なことで、時には自分の健康もないがしろにしちゃうくらいに裁縫の仕事に向き合っています。
この仕事に対する姿勢とか、仕事頑張る女子は共感です。
お客さんに喜んでもらえるように、要求に出来るだけ応えたい！
そして気付いたら28歳、ほぼ家に引きこもりで仕事ばかりの日々。
うん、人生ってそういうもんだ！
となったら、ここで物語終了です。

ある日、エレベーターで出会った10歳年上の平良。
平良はタワマンの200m上に住んでいます。
飾らない可愛さだだ漏れの平良に、一発で心をキュンとさせちゃう紬。
大型系ワンコの魅力、キター！！
これは何かはじまる、いや、はじまらないワケがない！！！

平良と紬が一緒にいるところを見かけてしまう元カレ真霜。
焦る真霜、今までの行動はすべて自分と紬の幸せな未来のために描いていた夢の計画。
ただし、愛情表現こじらせて紬にはちゃんと伝わっていないぞ！
というか、誰にも伝わらないぞ！！
気高きにゃんこ系イベント発動開始です。
これはもう、ヨダレしか出ない。

男同士の牽制とか、こじらせ元カレのいじらしい戦略とか、
仕事に挑戦し続ける紬の生き方とか、もうグイグイとページをめくります。

桃森先生の画力もあいまって、もうキメ画とかは3Dに見えましたよ。ぶちおには。
ボディパーツもしっかり堪能できて、
キャラクターの心理描写も伝わって、そりゃ人気作品じゃよ。

本編とは別軸で、ちょっと残念なこじらせ元カレ真霜が主人公の『隣の微熱』もあります。
こんなに贅沢なことってなかなかありません。
本編の中に別軸を入れられちゃうと、｢ちょっと！今、本軸どうなってんの？！｣と読者も若干ストレスになる場合があります。
(メインカップル以外のカップルの動向とか、まぁ気になるけど友人編みたくなるとダルくなる時ないですか？ｗ)

そんなストレスなく、実は真霜は…が描かれているので本編を何倍も楽しむことが出来ます。
でも『隣の微熱』を読んじゃうと、本編で上手くいっていない真霜を贔屓しちゃう気持ちも生まれちゃうんですよね～
もう～悩ましい！

ハイスペだけど、ちょっとヘタレというか抜けている平良。
すべて正論、きっちり計画して盤石な布陣を強いている元カレの真霜。
おとなしめ女子と見せかけて、心のままに時に大胆な行動をとる紬。
三角関係ものでも、気持ち良く読めちゃうのがなんとも不思議です。

本当に読んでよかった逸品です。