ぶちおです。
今回は『THE TOWN ~復讐者~』をご紹介しようと思います。
ビームコミックらしさを感じまくりました。
そう、このナナメにも思える濃い味の作品を読みたくなる時があるのですよ。
サイコロミンチ、衝撃です。
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こんな人にオススメ
☆ビームのあの感じが好き
☆想像力に自信がある
☆ちょいグロ描写も平気
☆謎は謎のままだっていい
書籍概要
◆作品名 THE TOWN ~復讐者~
◆著者 加藤清志
◆出版社 KADOKAWA
舞台は20キロメートル四方の小さな町、ザ・タウン。ここで主人公・雨木は妹を殺した仇を探し続けているのであった。手がかりはただひとつ、【格子状の傷を持つ男】。それだけ。彼の武器は復讐にたぎる血液。この血液が彼の矛と盾になるのだった。
ぶちおの読書感想文
『THE TOWN ~復讐者~』
ビームコミックスのもつ、あの味。
なんとも言えない、パンチのある味w
独特な作風が多いビーム作品は、たまに体が欲します。
最初からありえない珍事件が起きるプロローグ。
どうしてそうなったのか、誰がやったことなのか。
一切わかりません。
ただ、普通の日常に戻っていくというある少年達の下校の一コマ。
もちろん、本編につながるピースはあるのですが…
本編にはいっても多くの説明はありません。
驚きの展開が続きますが、いったん疑問はおいておいて読み進めるしかない!
説明しよう!と途中から読者の補佐をするようなキャラもいません。
誰が誰やらw
何が何やらw
混乱させられるのが癖になりました。
主人公は探偵をしている雨木。
8年前に妹を殺した犯人を捜しています。
具体的にどんな殺され方だったのか、犯人の手がかりはどんなものがあるのかも、いったんは謎です。
雨木が住んでいる町には、異能力を持った人間がいます。
どれくらいいるのか、どんな能力があるのか、もいったん置いておいて。
それぞれが異能力をもって、好き放題しているイメージ。
警察や行政が動いている気配はなく、たとえ異能力によって殺人が起こっても十分な捜査もされていないのではないでしょうか。
だからこそ、雨木は自分の手で犯人をやったんよ!精神で動いていると思います。
異能力者に遭遇した一般人も、不思議な体験をしたという記憶はあるけれどそれ以上ではない。
殺されかけた、誘拐されかけた、としても不思議なことがあったなぁくらい。
ある意味、この町の情緒が全体的に歪んでいると言えるかも。
雨木は不思議な現象を追いつつ、妹の仇を倒すことのみに注力。
どんな奴かわからないが、唯一の特徴は格子状のキズを左手に持っていること。
そして異能力者は20km四方の町からは出られないらしいということ。
片っ端から住人の左手を見ていけば仇を見つけられるか?
いや、そんな簡単にはいかない。
仇は異能力をもっていて、さらに異常な思考をもっています。
雨木にせよ、仇にせよ、モノローグが独特です。
シリアスな話のはずなのに、ところどころ笑わせようとしているのか?とw
暗くなりがちだからこそ、ちょっとのポップさに虚を突かれて笑ってしまったぜ!!
ワードセンスとか、そのタイミングでそんなこと思うんだ、はもう作者さんのセンスやね。
『鬼滅の刃』のサイコロステーキ先輩を思い出す描写もあちこちに。
人体を足元からしっかりと格子状にするって、なかなか見ない構図でした。
グロい、痛い描写もありますが、なんか見られちゃうという不思議。
2巻収録の最終話まで、を読んでも不思議部分はかなり多く残ります。
その後のエピローグを読んで、色々なところの解答が出ます。
どうして異能力者は町から出られないのか。
不可解な事件が多発しているが、平和を守るべきはずの立場の人達は何をしているのか。
異能力者はどうして生まれるのか。
それでも不思議なことは残るのですが、エピローグを読んだら最初から読み返しました。
少しでも不思議だと思っていた部分を補完していく作業!
一見、無関係に思えた描写や台詞にも、何かヒントがあるかもしれない。
考察、推理の域を出ませんが、この町のことが気になっちゃってw
普通の人だったらこうはなってないだろ!というところも含めて、背景を探りたくなりました。
また時間をおいて読んだら、新しい発見とかありそうだもの。
話すトンボとかしれっと受け入れちゃったけど、なんでトンボだったんだろうとか。
肉食の昆虫だからかな。
でもトンボに強いイメージとかあまりないけど、やっぱり何かの暗喩なのかしら。
雨木が復讐をすることについての意味を考えるシーン。
復讐って意味ない、というのはもう皆知っているおはなし。
復讐したって死んだ人は返らないとか、死んだ人はそんなことを願っていないとか。
ぶちおは復讐することで、スカッとする部分はあるだろう派です。
他人がとやかく言うことでもなくて、やりたいならやらせたっていいんじゃないかと。
復讐される側にも問題があるんだろうと。
まぁまったく見当違いの逆恨みだったら困りますが、復讐しようと思っている人を止めるのに、もっといい説得方法はあるんじゃないかなぁとか。
死んだ人だって、復讐してくれよ!ってミリも思っていない証明はできないし。
復讐されない、恨まれない生き方をしていきたいもんやで!!
2巻の雨木のイイ顔が、復讐の答えかもしれない。
町の秘密は永遠に…
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まとめ
『THE TOWN ~復讐者~』
妹のために命をかけて復讐をする兄。
欲望のまま、自分都合の衝動を抑えられない異能力者。
おかしなことが日常となっているこの町で、どんな決着がつくのか。
エッジを求めているときに、ぜひ。
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