ぶちおです。
今回は『全部救ってやる』をご紹介しようと思います。
多頭飼育で崩壊している現場、世話の仕方が分からなくて結果虐待してしまっている現場。
動物を商売にしている人もいるし、人の善意を悪用していう人もいる。
ボランティア活動にも限界があるけど、全部救おうとしたい心も大事!
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こんな人にオススメ
☆ボランティアに関心がある
☆動物は癒しの存在
☆動物保護の世界を垣間見たい
☆ペットに対する認識をアプデしたい
書籍概要
◆作品名 全部救ってやる
◆著者 常喜寝太郎
◆出版社 小学館
かつてない動物保護のヒーロー、誕生
東京でスタイリストを目指す星野スズは、
競争に疲れて戻った地元で、動物保護活動家・久我に出会う。
劣悪な環境で大量繁殖したネコを一匹残らず保護する久我を見て、
星野は、自分のことで精一杯な自分から変わりたいと思い始める…
汗にまみれ、動物にまみれ、日々を奮闘する者たちの人間ドラマ、開幕―!!
ぶちおの読書感想文
『全部救ってやる』
以前読んだ『不良がネコに助けられてく話』の作者さんのアニマルものであれば間違いないだろう!ということでぽちり。
お涙ちょうだいの押しつけ感が一切ない、そして動物メインと思いきや社会でぶつかる人間の葛藤の提示もある。
動物保護できてよかったね~で終わらない!
保護するまでにも困難だらけ、保護した後ももっと大変だったり。
ボランティアを実際にしていないサイドから読むと、こういうことってマジであるんだろうな。
こういうのたまにニュースで見るなと。
久我は助けが必要な動物がいれば、日本全国どこへでも駆け付ける個人ボランティア。
団体に所属していないので、活動費は全て実費。
寄付金も受け取らないというポリシー。
金持ちの道楽ではなく、自分で汗水流してお金を工面して動物の世話をすると。
誰ともつるまないスタンスなので、他の団体等からはちょっと厄介認定されているところも。
それでも自分の信念貫いて、劣悪な環境に自分で飛び込んで動物たちを救う。
まさにヒーロー!
ヒーローだけど、ポリシー強くて若干融通がきかなさすぎるのがメリットでもあり、デメリット。
でも人間ですらその場にいるのがしんどいような現場で、動物を救い出して。
自身も怪我や病気になる可能性あるけど物怖じしない姿はやっぱりヒーローやで。
もう1人の主人公の星野は、東京でカリスマ美容師を目指してサロンで修行するも挫折。
実家に帰ってきているところで、久我のボランティア活動に遭遇します。
ぶちお的には、星野の仕事への向き合い方がもろに分かるなと。
カリスマ美容師になるには、短時間で客を回す。
とにかく回転率をあげて、集客のために釣るような内容でもいいからSNSに力を入れる。
客が求めているのは仕上りじゃない、誰に切ってもらったかということだ。
自分が上になりたいなら、仲間だって蹴落とすことも必要。
この教えも間違いではないですが、星野としては一人一人のお客と向き合いたい。
時間をかけてもいい仕上りにしたい。
SNSもブランドイメージよりも、自分が伝えたいことを伝えたい。
こんなマインドで東京の美容師として登り詰めることが出来ることもなく、退職。
そうなんよ。
企業は結局は利益出さないとだから。
集客する、数をこなすことで利益をあげないといけない。
もちろん技術も大事だけど、売れるためのマインドも忘れてはいけない。
ぶちおが以前にいた電子書店でも同じようなことありました。
ぶちおは本の並び方は売れている順、その時のトレンド順に並べたい。
それはお客が求めていることだもの。
でも当時の上司は利益の高い順に本を並べたい。
自社の系列から出している本を前に出したい。
人気でも利益の少ない本は検索しないと買えない設定にしたい。
はぁ?
自社の利益最大限にしたいのは分かるけど、ジ○ンプのコミック発売日にはジャ○プのコミックを一面に並べるべきでしょう。
誰が4日に、わけのわからないレーベルから出ているドロドロ人間模様みたいな漫画欲しがるねん!!
衝撃の『HU○TER×HUNTER』最新巻を隠せという命令で、退職を決意しました。
そこで思ったのは、上司は本好きの気持ちを優先するよりも経営視点を持っているということ。
それもいいんだけど、ぶちおの倫理観的にはOUTだったなぁw
どこかの書店でこんな状態の陳列を見つけたら、見限ったほうがいいです。
お客のために動いていない会社がいサービスをすることはないので。
世の中には、とんでも理論で動いている人間も多い。
犬や猫を繁殖させて販売する。これ自体は商売として成り立っている。
でも売れ残った動物たちはどうなる?
繁殖のための動物が産めなくなったらどうする?
飼っている動物が手に追えなくなったらどうする?
ペット販売を無くした方がいいという意見もあったりしますが、それはそれでまた闇市場が出来るだけな気もするし。
ぶちおはペットショップで愛鳥たちと出会っているので、そういう場が無くなるのも…
ブリーダーから直接飼うのはなかなかハードル高いですし。
昔は証明書とかなくてもいくらでも購入できましたが、今は購入前に色々と段階をふまないといけません。
ちょっとずつでも、動物愛護が広がっているかなと感じることもあります。
それでも、悪人は人の目をかいくぐって悪いことするんだけど。
ニュースで見るような多頭飼育崩壊とか、野良猫被害とか、保健所とか。
保健所のイメージとか、昔の記憶のままでした。
行き場のなくなった子は、曜日ごとに檻を移動していき、最後はガス室で…
昔みた映像では、保護されて間もない子は結構鳴いていました。
慣れない環境で興奮しているのか。
でも、数日過ごした子はこの後どうなるのかを悟ってか、大人しくなっていて。
もう見ていられなかったなぁ。
でも全部の動物を飼うことは出来ないし、そのまま放すわけにもいかない。
辛いけど、保健を考えたらそういう仕事をしないといけないと。
そんなイメージももう昔、今は出来るだけ殺処分を出さないように変わっていっています。
昔に見たトラウマ映像で、情報を拾うころすら避けていたので目からウロコ。
誰だって仕事とはいえ、命を奪うことをよしとしているわけもない…
全部を救うことなんて無理!
なんだけど、全部救うぞという久我!
誰だって出来ないで、そんなこと。
久我の活動を近くで見た星野も、自分の進む道を柔軟に模索していきます。
3巻ではチワワのブリーダー宅で火災が起きてしまい、そこに久我達が向かいます。
団体ボランティアとゴリゴリしながら、寄せられる誹謗中書。
ブリーダーのおばあちゃんが言っていることは真実なのか。
まるっと読み終えた時に、じんわりが約束されています。
現代社会、嘘情報も多いし、事故承認欲求モンスターも多数。
ただ動物のために活動していても、全然知らない奴から予想外の攻撃を食らうこともある。
情報社会ってやりにくい!
でも繋がりたいと思う人と繋がりやすいのはいいことでもある。
犬猫がメインなので、犬猫に思い入れのある人は突き刺さりまくるかもしれません。
ボランティアをするのも、覚悟がいります。
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『全部救ってやる』の作者、常喜寝太郎先生の作品を集めてみました。
そして、全部救ってやるのような精神で爆笑をさらったとある動画も…
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ある日、獅子堂賢は運命の出会いを果たす。
久しぶりにドキドキし、久しぶりに汗をかき、久しぶりに自然と笑みがこぼれた相手。
それは………自分の会社の女子新入社員・椎名まなかだった!
にじさんじのGTAにて、救急隊の一員として「ぜったす」の決め台詞とともにどんな場所のどんな患者も治した男がいた…
ゲーム内とはいえ、全力で命を救う姿に笑いあり、涙ありです。
心強すぎる救急隊員!
まとめ
『全部救ってやる』
痛々しい動物たちの姿も目にしますが、それでも救える可能性があるなら体が動く。
誰かの評価軸を気にしない、自分が正しいと思うことを全うする。
でもやっぱり、人に認められることでやりがいを感じることもあるし、それが悪いことじゃない。
今の自分に出来ることってなんだろう。
闇の部分を知ることで、自分には何が出来るのかが見えてくるのかもしれません。
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