ぶちおです。
おすすめ小説のご紹介です！
今回は『コープス・ハント』
コープス《遺体》ハント《狩り》、その名の通り遺体を探しに行く物語です。
名作映画『スタンド・バイ・ミー』のような、青春要素もあるのですが…
ひと夏の冒険に、危険はつきものです。
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こんな人にオススメ
☆少年たちの冒険を応援したい
☆ヤバイ殺人鬼が気になる
☆YouTuber、不登校、毒親などのキーワードが気になる
☆ちょっと、ホロっとしたい
書籍概要
◆作品名 コープス・ハント
◆著者 下村 敦史
◆出版社 KADOKAWA
「１件は俺の犯行じゃない。“思い出の場所”に真犯人の遺体を隠した。さあ、遺体捜しのはじまりだ」８人を殺害したとして死刑判決を受けた猟奇殺人鬼・浅沼聖悟の告白は世間を震撼させた。事件に疑問を抱く刑事の折笠望美は真相解明に乗り出す。一方、引きこもりの中学生・福本宗太は動画配信仲間から誘われ「遺体捜し」に出かけるが……。２つの物語が交わる時、驚愕の真実が浮かび上がる。予測不能のサスペンス・ミステリ。
Amazon『コープス・ハント』作品内容より
ぶちおの読書感想文
『コープス・ハント』
遺体があるらしいんだ、探しにいかない？
子ども時代だったら、何故か魅惑的なワードです。
タブーだからこそ気になっちゃう、見たことがないから想像が頭から離れない。
大人に知られたら怒られるから、こっそり仲間達だけで見に行きたい。
大人になるとね、触らぬ神に祟りなしの気持ちが大きくなるし、すぐに行政に通報や！となります。
子どもの頃特有の感情ですね。
その無邪気さが命とりになることも…
ぶちおは小説の時も、たまにジャケ買いをします。
(ジャケ買いって最近の子は言わないらしい…ですが、ぶちおは使います)
『コープス・ハント』は、表紙にひかれたんですよね～
顔がハッキリしていないけど、男性のかもしている雰囲気というかなんというか。
はい、この表紙の男性が連続殺人鬼です。
既婚女性を8人殺害した罪で裁判にかけられている浅沼聖悟(あさぬましょうご)。
高身長でイケメン。
犯行については動機も何も語らず、ただ裁判が進んでいる状態です。
下される判決は死刑。
そりゃ8人も殺害していれば、だんまりを決め込んでいても死刑でしょう。
しかし浅沼は退廷前に【1件は自分の犯行ではない】と騒ぎます。
さらに、【真犯人の遺体を思い出の場所に隠した】と続けます。
裁判内は大パニック。
注目度の高い裁判たったため、浅沼が叫んだことは瞬く間にニュースになります。
7件の犯行は認めるが、1件の犯行は否定。そんなことする意味はあるのか？
浅沼は真犯人の遺体をどこかに隠した。
全国各地で、浅沼が言う真犯人の遺体探しが始まります。
物語は2軸。
1つは浅沼が唯一犯行を否定した事件を担当していた女性刑事。
元々浅沼の犯行ではないと思っていて、捜査方針と対立。浅沼の発言で、もう一度事件を洗い直していきます。
休職中ということで、単独行動。
捜査権限もない中、１人奮闘する刑事を応援しちゃいます。
危ない目にも遭っても怯まずに関係者を揺さぶり、真犯人を追い詰めていきます。
もう1つの軸は、遺体探しに出かける少年YouTuber3人組です。
親の再婚とクラスメイトのいじめがきっかけで不登校になった中学生の宗太。
YouTubeを開設するも、なかなか登録者が増えずもやもや中。
そんな中、そこそこ登録者をもつYouTuberのにしやんから遺体探しを持ちかけられます。
これはバズるネタになる！と、ひと夏の冒険が始まります。
にしやんはもう１人、セイというYouTuberも招集しており3人で千葉のとある森に向かいます。
にしやんは陽キャ、YouTubeの内容も陽キャ達でワイワイしている系。
親が金持ちなので、豪邸や調度品を活かした動画を主流にしています。
セイは正義系の動画で登録者を伸ばしている。
盗聴器が仕掛けられているのを暴いて、仕掛けたと思われる人物を呼び出して直接対決。
弱っている捨て猫を助けて回復していくまでの連続の動画だったり、悪いことを見過ごせない系ですね。
キャラも動画内容も違う少年3人は、遺体を見つけることは出来るのか？！
ぶちおはそれなりにミステリを読んでいますが、毎回記憶がリセットされているので、本作もそういうことだったのか！としてやられました。
いや、なんか、途中から女性刑事やひたむき少年を応援してしまって、ミステリ解くぜという意気込みが置き去りになりましたｗ
それぞれ人には言えない事情を抱えていて、協力して思いやって、と読み進めて胸アツ。
そして唐突に種明かしがされてビビりました。
毎度のぶちおの言い訳タイムに突入します。
いや、そうだよ、おかしいって思ってたもの～こいつ～
なんでそのまま受け入れたんだ、1時間前の自分～気づけただろ～と。
それくらい、一匹狼刑事の追求と少年YouTuberの冒険ドラマにのめりこんでいたという証拠です。
美貌の殺人鬼、浅沼の動機、成り立ちには顔を顰めました。
むーこういうヤバイ奴の脳内をのぞくと、こっちもおかしくなるぜ！
イケメンだけど、人間として終わってるもんな！
遺体は見つかったのか。
浅沼が仕掛けた謎の答えは解けるのか。
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『コープス・ハント』の作者、下村敦史先生作品から選書しました。
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まとめ
『コープス・ハント』
ミステリだけど、青春。夏の暑さを想起しながら、自然の中を冒険した思い出プレイバック。
ぶちおも小さい時はお外でそれなりに冒険しましたよ。
大人の監視をかいくぐって、何かちょっとやれる気になっていたあの時。
その頃の懐かしさを感じてしまったらもう、感情移入せざるを得ない！
ラストに向かうにつれて、泣けちゃったもの。ウルウルと。
安易な気持ちで、探しちゃいけないものがある。
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