ぶちおです。おすすめ小説のご紹介です！
今回は『僕は天国に行けない』
ぶちおは4時間くらいで読み終えました。
ライトめなボリュームなので、さくさくと読了できちゃいまして。
余命少ない友人は何故、事故に見せかけた自殺をしたのか。
そして街で起きている猟奇的な連続殺人事件、その結末も衝撃でした。
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『僕は天国に行けない』オススメしていきたいと思います！
こんな人にオススメ
☆ミステリーが好き、出来れば被害者は複数名がいい
☆一人称が【僕】、ヘビースモーカーの女の子が気になる
☆主人公目線で、一緒に謎解きを楽しみたい
☆短時間で読み終えたい
書籍概要
◆作品名 僕は天国に行けない
◆著者 ヰ坂暁
◆出版社 講談社
死んだらすべて終わり
Amazon『僕は天国に行けない (講談社タイガ)』作品内容より
なのになぜ生きてるんですか？
余命数ヶ月の親友が自殺した朝にはじまる
心が痛くなる祈りと救済のミステリー
☆☆☆
「死んだらどうなるのかな、人って」親友の殉にそう聞かれた。
俺は何も言えなかった。
だって彼は、余命あと数ヶ月で死ぬ。
翌日、殉は子供を助けようと溺死した。
謎の少女・灯は、これはトリックを用いた自殺だと告げ、俺に捜査を持ちかける。
今なら分かる。灯との関係は恋じゃなかった。きっともっと切実だった。
生きるために理由が必要な人に贈る、優しく厳しいミステリー
著者について
『僕は天国に行けない』の著者、ヰ坂暁先生について調べました。
2017年、第2回ジャンプホラー小説大賞にて『舌の上の君』が編集長特別賞を受賞、同書でデビュー。人肉食を扱った同書をはじめ、生死などタブーを真正面に見つめながら物語として昇華させる手腕に定評があり、ネクストブレイク必至の鬼才。
講談社BOOK倶楽部より
『僕は天国に行けない』奥付にも、上記内容が記載されていました。
生死のタブー、このあたりも作品に色濃く出ていると思います。
｢人は死んだらどうなるのか｣｢死ぬのが怖い｣といった、誰しも通る悩みや不安をど正面から読者にぶっこんできます。
主人公とともに考えていく過程で、共感出来るところも多いと思います。
そしてジャンプホラー小説大賞に応募されています。
『僕は天国に行けない』作中内でも、ジャンプ作品についての記載がちらほらありました。
印象に残った2作品をご紹介します。
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DRAGON BALL モノクロ版 1 (ジャンプコミックスDIGITAL) 新品価格 |
まずは国民的漫画『DRAGON BALL』
悟空と魔神ブーについて記載があります。
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HUNTER×HUNTER モノクロ版 24 (ジャンプコミックスDIGITAL) 新品価格 |
もう1作品は『HUNTER×HUNTER』
メルエムとコムギについて記載があります。
キメラアント編はぶちおも好きです！
そう、ジャンプ作品がしっかり出てきますｗ
おもな登場人物
□鳴海浩弥(なるみこうや)
本作の主人公、大学生。
殉とは親友。休みを利用して地元に帰っている中、殉の死の場面に遭遇してしまう。
灯と出会い、殉の死の真相を調べていく。
□奥城灯(おくしろともり)
殉の事故現場で出会った少女。
若く小柄な女の子で、ヘビースモーカー。
殉の事故を自殺だと推理し、浩弥と行動して真相を追う。
表紙に描かれている女の子が灯です。
□狭山殉(さやまじゅん)
浩弥の親友。病気が見つかり余命数ヶ月の告知もされている。
高村明日香(たかむらあすか)と同棲中。
浩弥と会う約束をしていた日、増水した川に飛び込み命を落とす。
余命少ない友人の自殺
病気で命の時間が少なかった殉。
親友の浩弥も事情を知っていて、最後の時間を惜しみながらも大事に過ごします。
1つ1つの約束を大事にして、すぐにまた会うことを約束して別れた2人。
殉は待ち合わせの時間までを喫茶店で過ごしていると、突然席を離れ、川に駆け出します。
川に流された赤ちゃんを助けるために。
雨で増水した川にのまれ、殉は命を落とします。
赤ちゃんだと思って助けたのは、おもちゃの人形でした。
殉の事故死にやるせない浩弥。
殉が飛び降りた橋で浩弥に声をかえた灯は、淡々と殉の不自然さを説明します。
【事故死ではなく、これは自殺】
物語は動き始めます。
浩弥自身も、殉の不自然な行動に思い当たることがあり、灯とともに殉の死の真相を追うことになります。
浩弥とともに読者は、殉の動機も探ることになります。
病気で時間は限られているのに、わざわざ手の込んだ仕掛け、芝居をうってまで自殺する必要性は何なのか…
街で起こる連続殺人事件
街では数ヶ月前から、連続殺人事件が起こっていて犯人は捕まっていません。
被害者に共通性は見いだせず、犯人との接点も不明です。
連続殺人事件と推定出来るのは、その手口からわかります。
被害者のアイデンティティーの象徴とも言える体の部位が、切り取られていること…
グルメブログを運営している食通は、舌がなくなっていたり。
ネイルサロン経営者は、両手の爪がすべて剥ぎ取られていたり。
この殺人事件は、もちろん本編に大きく関係があります。
犯人の動機は何なのか、が重要です。
月並みですが、ぶちおが推理した動機はこんなところです。
・被害者全員に何らかの恨みがある
警察が掴めていないが、犯人と被害者には共通点がある。
本人が大事にしている部分を持ち去ることで、恨みを晴らしている。
・犯人は人体コレクター
某ミステリー小説にもあるように、パーツを集めて完璧な人間を作ろうとしている。
完全に狂気の沙汰。
こんな感じでした。
ぶちおごときの推理なので、こんな結末な訳はないですｗ
※ちょっとネタバレ 亡くなった友人の行動
ちょっとだけ、一歩内容に踏み込みます。
ネタバレNGの方は、読み飛ばしてくださいませ。
では、書きます！
浩弥と灯は、殉の亡くなった日の足跡を辿っていきます。
そして、殉がとある廃ビルに入っていくのを確認します。
その廃ビルは過去、オカルトの信者たちが集団自殺したという曰くつきのスポットです。
この廃ビルで殉は何をしていたのか。
何をしにきたのか。
浩弥と灯は廃ビルの裏手で、真新しく土が掘られた形跡を見つけます。
掘り起こして出てきたのは、人体のパーツ。
連続殺人の被害者から持ち去られた部分であることはすぐに分かります。
読者も含めて全員の頭をかすめる推測…
【殉が連続殺人の犯人なのではないか】
そこから自殺の動機は、良心の呵責であったり、連続殺人事件の真相を葬り去ることなのではないか。
誰の為の自殺なのか。
またしても謎は深まり、新たなる疑問もどんどん出てきます。
殉は何者なのでしょうか。
人は死んだらどうなるのか
『僕は天国に行けない』で数回出てくる質問、
【人は死んだらどうなりますか】
殉は作中で、色々な人にこの質問をしています。
質問をしてくる人の状況によって、答え方もかわると思います。
明確な答えを持っている人はいないと思います。
死んだら終わり。何も残らない。
転生してまた新しい人生をはじめる。
死後の世界で暮らす。
やり残したことがあって、霊として現世にとどまる。
いくつも答えの候補は出てくると思います。
ですが、その答えを完全に証明することは不可能に近いです。
いくら考えても、想像の域を出られない。
【人は死んだらどうなりますか】
ぶちおは、死後の世界があったらいいなぁと思います。
昔の人たちも、天国や地獄について本にしたり、絵にしたりして残しています。
想像じゃんと言われたらそれまでですが、信じるのは自由なのでぶちおは信じます！
死後の世界があったらいいな！と思ったのはこの2作品の影響かもしれません。
閻魔大王の右腕、鬼灯が亡者も地獄もぶった斬ります！
日本の地獄巡りをさせてくれる、ユーモアたっぷりの死後の世界です。
『鬼灯の冷徹』江口夏実 講談社
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ギリシャ神話がベースの死後の世界です。
死者の世界、冥界の王とのいちゃいちゃもあります！ラブコメの名作です。
『コレットは死ぬことにした』幸村アルト 白泉社
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死んだ後にも楽しいことがあるかもしれないと思えるぶちおです。
まとめ
なんだかんだと書きましたが、そんなに重たい内容ずどんというわけではないです。
あれがこうで、これがトリックで、といった難しい考察も不要です。
ちょっとした描写が伏線になっているので、分かった時はスッキリします。
友人の死の真相がドラマチックに展開されます。
二転三転、最後に驚嘆。
ミステリー好きのための要素はつまっていますよぉ٩( 'ω' )و
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