ぶちおです。
今回は『そして扉が閉ざされた 新装版』をご紹介しようと思います。
シェルターに閉じ込められた男女4人。
この中の誰かが人を殺した、らしい。
心理戦とサバイバルが心拍を上げてきます。
誰も殺人を認めない時、どうすればいいか。
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こんな人にオススメ
☆メンタル極限状況が好き
☆フィジカル極限状況が好き
☆覚えのない罪おかしがちだ
☆後味ねっとりを好む派
書籍概要
◆作品名 そして扉が閉ざされた 新装版
◆著者 岡嶋二人
◆出版社 講談社
富豪の若きひとり娘が自動車事故で不審死して3ヵ月、彼女の遊び仲間だった男女4人が、遺族の手で地下シェルターに閉じ込められた! あの事故の真相は何だったのか? 4人が死にものぐるいで脱出を試みながら推理した意外極まる結末。極限状況の密室で謎を解明する異色傑作推理長編。
ぶちおの読書感想文
『そして扉が閉ざされた 新装版』
シェルターに閉じ込められた男女4人。
共通点は、あの日、一緒にいたということだけ。
昔からの顔なじみでもないし、人となりを知っているわけでもない。
浅い関係だけれど、あの日の後ろめたさが全員を繋いでいる…
閉じ込められて、誰が犯人かを推理する。というシチュは大好物です。
この中に犯人がいる!という台詞は人生で何度でも言いたい派です。
閉じ込められた4人は、ある女性とともに数ヶ月前に別荘にいた。
男女5人で、別荘で楽しく過ごすはずが、見つけたのは崖下に転落した車。
女性は海をたゆたって、判別不能な状態で発見され、警察は事故死と判定。
しかし、女性の家族は事故死に納得が出来ず、真実を知るために4人を監禁するというあらすじです。
メインは別荘にいた男女5人。
男女4人はそれぞれカップル、女性1人は来るはずだった恋人が欠席となって1人で参加。
本来なら楽しいだけのはずが、それぞれがちょっと暗部をもっているといいますか。
というよりも、この5人の全員をすっきりと好きになれなかったw
なんか、なんか小さいことなんだけど引っかかるんだよなぁ~という。
いや、人間はこういうものだし、こういう人達に似た人も知っているんだけど。
主人公視点を担う男はきっとイケメン。
事故死した女性の彼氏ではあるのですが、もう別れたいと思っている。
そしてこの集いに来た1人の女性に恋をしちゃう。
きちんと別れてないのに懸想ですよ。
これはもう、きっかけになっちゃうでしょう。
そんなイケメンに恋された女性。
彼氏ではないけど、男性を連れて参加しています。
クールでカッコイイ女性の印象がありますが、言葉少ないところが誤解を生みがち。
何するにもグレーな言動をとるので、どうしても怪しいように見えちゃう。
何よりも事故死した女性が一番のモンスターといいますかw
お金持ちで、いつも人を下に見ているような態度。
ワガママも度が過ぎがち。
なんでこんな人と友達してるねんと、突っ込みたくなりました。
もしかしたらいい所もあるんだろうけど、悪いところが勝っている!
自殺なんてするタマじゃない、と思われている被害者。
そしてこの被害者の家族が4人を監禁するわけです。
事故死じゃないでしょ!本当のこと言いなさいよ!と。
冷静に見るとこの行動もなかなかサイコ。
事故死に納得できないとはいえ、警察の判定は出ているんだし。
そして監禁に踏み切る。
モンスターファミリーじゃ。
監禁された4人は、脱出方法を模索します。
核にも耐えられる造りを謳うシェルターから人力で脱出するのは難しい。
でも動かなければ死のみ。
物理での脱出をしながら、時折、事故死したあの日のことを皆で検討します。
事故死ではないとしたら、誰が彼女を殺せたのか。
閉じ込められた4人も、それなりに抱えてるっぽいので口を割らせるにも一苦労。
死にたくない、というのは共通項だけど、殺人を認めさせるには証拠が必要。
主人公の回想を交えながら、あの日の各自の行動が明確になっていきます。
人間だから隠したいこともある。
嘘もつくけれど、その嘘に何の意味があるのかが重要。
モンスターと付き合ったがゆえに、こんなことに巻き込まれることになったのか。
もう少し思いやりを持っていたら、彼女は死ななかったのではないか。
極限状態は確実にメンタルを蝕む…
各人が選択を間違い、最悪な状況を生んでしまってまた苦しむ。
自分でまいた種、ではあるけれど納得はできない。
あの人が隠しているのは、悪意だけではなかったけれど。
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