ぶちおです。おすすめ完結漫画のご紹介です!
今回は『ミスミソウ 完全版』全6巻
ぶ厚くて真っ白な表紙の完全版を、店頭書店員時代にもりもり売っていました。
読了したぶちお的には、青春っぽさを濃いめに感じ取りました。
若干ネタバレありなので、ネタバレNGの場合はご注意ください。
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こんな人にオススメ
☆暗澹とした作品も平気
☆グロ描写も平気
☆とんでもない展開でも平気
☆色々な解釈を楽しみたい
書籍概要
◆作品名 ミスミソウ 完全版
◆著者 押切蓮介
◆出版社 双葉社
「私は家族を焼き殺された――。」
Amazon『ミスミソウ 完全版』作品内容より
三角草(ミスミソウ)。厳しい冬を耐え抜いた後に雪を割るようにして咲く花。
閉鎖的な田舎町の中学に転校してきた少女「春花」を待っていたのは、壮絶な
イジメだった。
せき止められない憎しみに、少女の心は崩壊する―――!!
ぶちおの読書感想文
『ミスミソウ 完全版』
このタイミングで何故、全巻読んだのか。
ぶちおがネットを徘徊していた時に、本作品の口コミ評価が目に入りました。
日頃から暗めの作品界隈をうろうろしているので、類似記事としてあがってきたんだと思います。
ネットの評価が気になってしまったぶちお。
こうなったら自分の目でがっつり確かめるっきゃない!と思って全巻ポチりました。
本作の主人公は、野咲春花、中学三年生。
中三の最後の半年間、父の仕事の関係で都会から田舎に引っ越してきました。
卒業までのたった半年間を、新しい学校で過ごすことになります。
春花はクラスでいじめを受けるようになっていました。
靴を隠される、持ち物を捨てられる、机に落書きされる、
そして極め付けに、家を放火されて家族を殺されます。
はい!とんでもない事が起こりました。
いじめの果てに、放火殺人起きるか?!と。
春花は自分の家族を奪ったいじめっ子達を殺していきます。
同居している祖父にはバレないように、
他のクラスメイトに勘付かれないように、1人、また1人と手にかけます。
いじめっ子達は春花の反撃に怯えながらも、黙って殺される訳にはいかないと抵抗します。
担任教師は無関心、いじめの主犯格はだんまり、帰らない我が子を心配して詰め寄る保護者達、
春花を近くで支えてくれる少年。
たくさんの人間模様が錯綜していきます。
読者は春花の心情が分からないまま、悲惨な暴力行為を見続けることになります。
春花が何も語ってくれないのです。
元々口数が少なめですが、復讐を始めてからは本当に何も教えてくれないw
視線、動作、数少ない情報源から想像していきましょう。
そこが醍醐味です。
春花と対照的に、いじめっ子達や他の人物は多弁です。
どうしてそんな凶行に及んだのか、ある程度掴みやすいです。
一定数いる問題児達が濃密に集まっちゃったクラスだったのかな。
依存とか恋心とか、それぞれの思いがねじれちゃって凶行に向かったという感じです。
胸に手を当てて、あの年代だった時の思考回路を思い出してみましょうぞ。
憧れの人と仲良くなりたいから、何でも言うこと聞いてあげたい。肯定してあげたい。
クラスカーストの最下位だと認めたくないから、誰か掴まえてマウントとって虚勢をはる。
新しい人間が入ることで、今までのコミュニティを崩されることに恐怖する。
好きなものを好きって素直に言えない。
懐いてくれている友人がちょっと気持ち悪く見える。
感情回路は独特で、行動原理も謎めいていると言えます。
本作に登場する大人も大半がクズです。
自分の子どもがいじめられるよりは、いじめる側の方が安心するとか。
学校で起こることの責任はすべて教師にあるとか。
いわゆるモンペ軍団もいます。
この毒親の影響で、いじめっ子達も矯正の機会がなかったのだと思うと哀れ…
春花の凶刃は迷いなく、ズパズパといじめっ子を切り裂いていきます。
大雪ですべては白く覆われて、春を迎える頃に解決されていることは何もないのかもしれません。
ラストは救いがないとも取れますが、ぶちお的にはスッキリしました。
後戻りが出来なくなって、衝動を止められなかった彼女達にはこのエンディングなんだろうなと。
業、だったんだと思います。
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まとめ
『ミスミソウ 完全版』
春花には素敵な家族がいた。
他のみんなにはいなかったのか。
ミスミソウの花言葉は、忍耐、自信、高貴。
深い雪にも負けず、冷たい風にも倒れない性質からの花言葉です。
耐え忍んだ先の景色を見て、何を感じるのか。
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