ぶちおの本棚

『殺人犯 対 殺人鬼』先に目標を殺せるか。この凶行は終わらせるのはどちらだ。

ぶちおです。

今回は『殺人犯 対 殺人鬼』をご紹介しようと思います。
まさかのマッチメイクです。
孤島にいるのは殺人犯と殺人鬼。
犯行も同じタイミングで決行した模様。

あいつの事は僕が殺したかったのに!!

殺人犯 対 殺人鬼 (光文社文庫)

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こんな人にオススメ

☆ありえない状況が好き
☆カオス展開もどんとこい
☆どちらかというと殺人鬼の方がやばいと思う
☆どんでん返されたい

書籍概要

◆作品名 殺人犯 対 殺人鬼
◆著者  早坂 吝
◆出版社 光文社

ここは孤島にある児童養護施設。嵐で舟が出せず職員が戻れなくなっている。島には子供だけ。この好機に僕、網走一人は彼女を自殺未遂に追い込んだ奴等の殺人計画を実行することにした。まずは剛竜寺だ。――何故もう殺されている? 抉られた片目に金柑のはまった死体。僕より先にこんな風に殺したのは誰だ! 戦慄の連続殺人の真相を見破れるか!

ぶちおの読書感想文

『殺人犯 対 殺人鬼』
とんでもない奴が2人もいる。
孤島にある養護施設、今日は大人が一人もいない。
これは遂に温めていた殺人計画を実行するにはもってこいだ!
と、主人公・網走一人は殺害対象の部屋に忍び込みます。

返り血対策もバッチリ、凶器もバッチリ、後はやるのみ!だったのですが、室内にはすでに死体となった剛竜寺が。
しかも、片目には庭になっている金柑が切られてはめこまれている。
猟奇的な現場。
誰が彼を殺したのか。

剛竜寺はいじめっ子の代表格なので、恨んでいる人は多いだろう。
だけど、誰が一体。

ここから、主人公は予定していた殺人計画を全うするべく奔走します。
犯人が誰とかは一旦、おいといて。
殺すべき相手をとっとと殺さないと、という思考にシフト。
なにせ、恐ろしい殺人鬼がいるんだもの。
早く行動しないと、他にも犠牲者が出るかもしれない。
主人公が殺したい相手を、他の誰かに殺される訳にはいかない。

とんでも発想の主人公ですが、孤島では続々殺人事件が起きます。
剛竜寺のように、特異な装飾が施されているものも。
まぁ少なくとも殺意満々の人物が2人はいるんだから、このスピードで事件は起きるか。

養護施設なので、登場する人物は未成年の子供ばかり。
そんな中で殺人事件多発するとは…
でも、この中に犯人はいるはず。
年少組は除外すると、いうて容疑者もそんなにいないのですが、犯人当ては難しかった~
ちょっとずつ皆怪しい行動するんだもの。

早坂先生の別作品『しおかぜ市一家殺害事件あるいは迷宮牢の殺人』の時にも思いましたが、本作の登場人物たちの名前がわかりやすい。
エッジも効いています。
登場人物がそれなりにいると、誰が誰かわからなくなることがあります。
が、本作ではそんな心配は無用でしょう。
名が体を現し過ぎているというかw

冒頭に登場人物表がありますが、それを見るだけでちょっと笑っちゃいました。
ゴボウのように痩せている子の名字は御坊。
女王のような振る舞いをする子の名字は妃。
肥満児の子のフルネームは飯盛大。

何より好きだったのは、探沢ジャーロの紹介文。
〝探偵気取り〟
厳密にいうと探偵じゃないんだw気取っているだけなのかw
事件が起こってからは、やっぱり名探偵のように現場検証をしたり、アリバイを検討したりしてくれていましたが。
何せ〝探偵気取り〟とのことなので、彼がどこまで力を発揮してくれるのか。
ちゃんと探偵として機能するのか、わくわく。

あ、あと年少組のわんぱくボーイ二人組も。
馬田と鹿野。
これはもう、最初の人文字を拾って読めということか。
他にも気になる紹介がたくさんありますので。

殺人犯と殺人鬼の違いは何か。
きちんとした目的があるのが殺人犯かな。
殺人鬼は殺人そのものが目的というイメージだけど。
言葉の意味を調べると、残虐性が強いのが殺人鬼っぽい。
鬼、に例えている程ですから。
う~ん、でも本作での凶行から、殺人犯の犯行か、殺人鬼の犯行かを見分けるのはムズイ。

終盤での対決シーンで、やっと動機が判明して、そこで殺人鬼の方がイカれていたんだと。
殺人犯の方がまともに見えるというワンダー体験。
とんでもない動機をぶっ込んできますから、殺人鬼が。
そんなポリシーをかかげられても迷惑じゃよ、とがなってやりたいw

大人のいぬ間の惨劇は、唐突な形で終わらせられます。

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