ぶちおの本棚

『13階段』事件を再調査する2人。動き始めた死刑執行へのカウントダウンを止められるか

ぶちおです。

今回は『13階段』をご紹介しようと思います。
江戸川乱歩賞受賞作なら、間違いないじゃろうと。
ミステリ要素もありますが、死刑とは。
罪に対する罰とは何か、ということも問いかけられます。

簡単に他人を信じてはいけないけれど…

13階段 (講談社文庫)

新品価格
¥935から
(2026/3/10 23:07時点)

こんな人にオススメ

☆時間制限にヒリヒリしたい
☆誰を信じるべきか、悩みたい
☆どうしようもない悪人はいると思う
☆ただしい罰とは何か、まだわかっていない

書籍概要

◆作品名 13階段
◆著者  高野和明
◆出版社 講談社

伝説の江戸川乱歩賞受賞作『13階段』が100万部突破!
犯行時刻の記憶を失った死刑囚。その冤罪を晴らすべく、刑務官・南郷は、前科を背負った青年・三上と共に調査を始める。だが手掛かりは、死刑囚の脳裏に甦った「階段」の記憶のみ。処刑までに残された時間はわずかしかない。2人は、無実の男の命を救うことができるのか。
江戸川乱歩賞史上に燦然と輝く傑作長編が、読みやすい字組になって新装版刊行。

ぶちおの読書感想文

『13階段』
事件当時の記憶を失った死刑囚が思い出したのは、階段を上っていたという記憶。
きっとこの記憶をきっかけに、事件を再調査すれば死刑囚が冤罪ということが証明できるはず。
刑務官の南郷と、仮釈放中の純一はタッグを組んで、事件を洗い直すことに。
なかなか珍妙なコンビが、死刑囚の曖昧な記憶のために奔走します。

純一は過失致死で服役中。
仮釈放になり、久しぶりの娑婆で現実に直面します。
過失とはいえ、人を死なせてしまったということがどういうことか。
家族もバラバラに、陳情をしてくれた人から向けられる冷たい視線。
死なせてしまった被害者の遺族の怒り。

賠償金の支払いの足しにするため、純一は南郷からの誘いを受けます。
死刑囚の冤罪を晴らすため、新しい証拠を見つけて再審理に持ち込むこと。

南郷はベテラン刑務官、なぜ純一を誘ったのか…
仕事とはいえ、死刑執行に立ち会ったこともあります。
南郷も人を殺したといえる…

純一と南郷は、理由は違えど人を死なせてしまったという共通点があります。
だからこそ、死を伴う刑に対して思うことがあるはず。

そもそも死刑囚が言っていることが本当なのかどうか。
死刑を逃れるための嘘という可能性もありますし。
しかし2人は死に物狂いで全力調査をします。
調査が進むにつれて、これは冤罪だと確信していく程です。

死刑に関わる人達も続々出てきます。
執行されるまでの書類回覧が進んでいく…
さながらその様子が13階段をのぼっていくがごとく。

死刑執行をなかなかしない大臣とか。なんかわかる。
判決確定したら半年以内に執行するという法律がありますが、まぁ守られていないですから。
何年も執行されないこともあれば、あっという間に執行されることも。

冤罪の可能性や色々な事情を考えて執行が遅くなるのはわかりますが、大臣が執行に責任を取るのが嫌なんじゃないかと。
でも事務方としての愚痴もありました。
死刑執行にサインできないなら、そもそも法務大臣受けるなよと。
芯食ってる!!
そう、法務大臣になったからには職務遂行しろとぶちおも思います。

南郷は刑務官として罰を与えてきた側。
純一は受刑者として罰を受けてきた側。
真逆な2人だからこそ、お互いにしか見えていないことを共有して真実に近づいていく。

後半に向けて、調査が佳境に入ると面白すぎる展開だらけ!
あ、あの時話してたことがここに?!
階段ってそういうことか。
再審にもっていける程の証拠は本当にあるのか。
あったとして、刑執行までに見つけられるのか!?

ヒリヒリ感と、どんどん悪化していく状況に痺れました。
純一が隠していた過去。
南郷も秘めていた過去。
そして、お前かー!!という衝撃。

刑罰も完璧ではないので、そこに生まれるひずみについて考えちゃう。
被害者が受けたものと同等の罰を。
そんなことは不可能ではないか。
死をもって償う、が本当に償いになるのか。むむむ。

捕まっていない悪人もたくさんいるだろう。
捕まえられない悪人もたくさんいるだろう。
不公平感というか、無力感といいますか。

南郷に協力している純一も、普通の青年っぽい。
過去に補導されたこともありますが、生粋のワルという感じはしない。
南郷も、純一はちゃんと更生できるタイプだと太鼓判を押しています。
それならどうして、純一は過失致死という罪で収監されたのか…

2人がやったことを見届けましょう。

13階段 (講談社文庫)

新品価格
¥935から
(2026/3/10 23:07時点)

~ぶちおのYouTubeはこちら
~ぶちおのグッズはこちら
📚ぶちおの本棚記事一覧はこちら
🐥鳥記事一覧はこちら
🌞日常記事一覧はこちら
✨劇団四季一覧はこちら

-ぶちおの本棚
-