ぶちおの本棚

『処方箋のないクリニック』免許返納、高額すぎるサプリ、院内セクハラなどなど。まずはハーパンの先生に相談してみましょう。

ぶちおです。

今回は『処方箋のないクリニック』をご紹介しようと思います。
薬や手術で治せるものばかりではない。
もっと会話をすることで解決できる病巣があるかもしれません。

型破りな医師と看護師がひっそりと患者さんの来訪を待ち構えていますよ。

処方箋のないクリニック (小学館文庫)

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こんな人にオススメ

☆病院が舞台の作品がいい
☆コミュニケーションは難しいけど大切だと思う
☆破天荒な診療があってもいい
☆最近、認識をアプデ出来ていない気がする

書籍概要

◆作品名 処方箋のないクリニック
◆著者  仙川環
◆出版社 小学館

メスを入れるのは病気じゃなくて人間関係!

『感染』で第1回小学館文庫小説賞を受賞。医療ミステリーの第一人者仙川環が贈る新境地。

「こんな先生に診てもらいたい!」書店員さん絶賛の医療小説。

東京郊外にある古びた洋館。そこには先端科学では治せない患者と家族の「人生」を治療する名医がいる。凄腕、イケメンだけど、ちょっと変わり者の医師青島倫太郎。

目が悪くなったのに車の運転をやめない父。怪しげなサプリにはまる母。民間治療に心酔した妻……。そんな患者を持つ家族たちはどうしたらいいのか。スイーツと紅茶の香る古い洋館の診察室を訪れた患者と家族は、青島と話をするうちに、隠していた心の内を打ち明けてしまう……。

現代の赤ひげ先生が、鮮やかに患者と家族のトラブルを解決するハートウォーミングお医者さん小説。

ぶちおの読書感想文

『処方箋のないクリニック』
病院には、とてつもなくもうダメだ!!という状態じゃないといかないぶちおです。
病院嫌い。
加えて、人は死ぬ時は死ぬんや。という理論の下、なってもいない病気に怯えないというスタンスで生きています。
でも、病院が舞台になっている作品は好き。
『外科医有森冴子』とかあんまり深く理解できてなかったかもですが、めっちゃ見てました。

本作に登場する医師の青島倫太郎はちょっと変わり者。
ハーフパンツを履いて、白衣をまとっています。
表紙に描かれている青島を見ると、しっかりと足が見えます。
スイーツが好物。

倫太郎は病院の理事でもありますが、経営は弟が担っています。
病院といえど経営、利益を考えれば効率化は必須。
無駄を省いて、いかに患者を増やし効率的に回していくかが経営としては正しいのですが…
このような弟の方針に対して、倫太郎が思うことも。

倫太郎は総合内科を傍して、院内の敷地にある平屋でひっそりと開業しています。
病院として認知されていないのでホームページにも掲載はされていませんし、設備もボロボロ。
赤字だとしても、倫太郎はもっと患者さんと会話して根本的に解決できることがあると信じて今日も悩める患者さんの来訪を待ちます。

気付けば倫太郎は患者自身、家族も巻き込んだ問題を解決にふわっと導いてくれます。
医師に聞きたいことがあっても、なかなか話せない患者さんは多い。
そんな人達の受け皿になりたいと願う倫太郎。

悩みは個の中で解決しようとしても、煮詰まることも多いです。
出口が見えずぐるぐるしてしまうことも。
そういう時、ハーフパンツの倫太郎の提言がすんなり刺さる。

高齢の父親が車の運転をやめてくれない。
まだ出来る、車がないと畑仕事に影響がでる。
しかし実際に事故を起こしてしまい、もうこれ以上そのままにしておくわけにはいかない。
でも、父親は頑なに首を横に振るだけ…

高齢者の免許については、もうニュースでもよく見掛けます。
高速を逆走したとか、ノーブレーキで突っ込んだとか。
運転者の年齢見て、驚くことも茶飯事状態。

やっぱり年齢による体への影響はあると思う、でも車がないと生活できないような土地もあります。
免許返納する=老いたと認めること、と謎の方程式が出来上がっている人達もいるのではないか。
運転を続けて、もし他人を傷付けてしまったら取り返しが付かない。
でも強制的に返納させる訳にもいかない。
ぐわーーーー!!という混沌状態。

病院で働く看護師は、医師のセクハラに悩んでいた。
上司に相談しても反応が悪い。
むしろ、「笑ってうまくかわせないか」「医師もコミュニケーションのつもり」というクソのような回答。
セクハラを嫌だと思う方が悪いというような雰囲気。

戦うか、逃げるか。

これだけ世間がコンプラコンプラ言っていても、ハラスメントを素で続ける人類がいますから。
これはぶちおも遭遇してきました。
なんでなんだろう。
自覚はないんだろうな。研修受けてるはずなのに、やってるわけだから。

ぶちおも被害をくらってきたので、どんどん告発していこうと思っていますw
裁かれるべきはお前だー!!と言ってやりたいw

他にも、母親が毎月高額サプリを買っていることに悩む娘たち。
自分の夢を託すため、遺伝子情報を盲信してしまう女性。
治療薬をやめて民間医療に傾倒してしまった女性。

本人がいいならいいんじゃないか、とドライに思えればそれまでですが。
やっぱり家族としては放置できない。
また医師の視点から見ても、心身によくない状況であるならば何とかしたい。

頭ごなしに否定するのはよくない。
でも優しいだけでは解決しない。
名医の倫太郎は会話の中に、何を見つけているのか。

心も体もお大事に。

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