ぶちおです。小説をご紹介しますとも!
今回は『△が降る街』
前の2作もしっかりと読了、たまに読みたくなる不思議な短編集。
短編の中にもギュッと、びっくりするような設定が飛び出してきます。
脳リフレッシュのひとときに。
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こんな人にオススメ
☆短編をたくさん読みたい
☆ファンタジーからホラーまで幅広いジャンルを読みたい
☆結末から余韻を想像したい
☆村崎先生ファン
書籍概要
◆作品名 △が降る街
◆著者 村崎羯諦
◆出版社 小学館
5分で読めて、あっと驚き、わっと泣ける。
Amazon『△が降る街』作品内容より
「俺と麻里奈、付き合うことになったから」三人の関係を表したような△が降る街で、“選ばれなかった”少女が抱く切ない想いとは――?(「△が降る街」)。
「このボタンを押した瞬間、地球が滅亡します」自宅に正体不明のボタンを送り付けられた男に待ち受ける、まさかの結末とは――?(「絶対に押さないでください」)。
「三十代前半の公務員。浮気確率82%。不合格」目の前にいる男の“浮気をする確率”がわかる能力に目覚めた女が結婚相手に選んだ、驚きの相手とは――?(「浮気確率63%」)
大ベストセラーショート・ショート集『余命3000文字』の著者が贈る、待望のシリーズ第二弾。涙と笑い、そしてやってくる、どんでん返し。
朝読・通勤・就寝前のすきま時間で、どこから読んでも楽しめる。
書き下ろしを含む全二十五編を収録!
ぶちおの読書感想文
『△が降る街』
3作目なので、作品の傾向というか、衝撃にもなれました。
本作は少年少女のピュアな青春作品が多かったような印象が。
最初と最後に収録されていた作品は、進路とか三角関係とか、ちょっと苦みのある青春を感じたからかもしれません。
収録されている中から5篇、ぶちおのお気に入りの感想文をば。
◆食べられるゾンビ
そのものズバリ、食べられるゾンビが登場しました。
ウイルスに感染させて、食用ゾンビの出来上がり!
抵抗感があったのも最初だけ。
一口食べてしまえば、その美味っぷりの虜になること間違いなしです。
ゾンビにされるのは囚人、出来上がったゾンビはしっかりと保存管理されていますが、味の虜になった人は…
もしかしたら、食糧危機を救うのか?!
いや、人道的にOUTなような…
でも倫理観も数年経ったら変わるかもなわけです。
今の普通が、未来の非常識になることはよくあることですもの。
美味しいゾンビを作るウイルスが開発される頃には、何がどうなっていることやら。
◆イケメンの匂いつき消しゴム
イケメンの匂いつき消しゴムを取り扱っている文房具店には、他にもユニークな○○付きの文房具があります。
興味もあるし、どんどんお買い物しちゃう主人公が最後に知ったオチ。
文房具の進化も目覚ましいから、イケメンの匂いつき消しゴムだって販売される可能性あるでしょう。
食べ物の匂いつきの消しゴム、買っていたなぁ。
普通の消しゴムの方が使いやすいのに、子どもの頃は可愛いとか匂いがついていることに意味があったもの。
野菜とかケーキのかたちの消しゴムも集めてました、そして結局使わない。
文房具冥利を失わせてしまったと、今は反省したりしていなかったり。
◆胃の中の街
健康診断の胃カメラで見つけたのは、腫瘍ではなく街。
胃壁に作られた街には、人も住んでいる模様。
しかも、昔の知り合いがその街に住んでいることを知り、久しぶりの再会へ。
びびりました。
想像もつかないでしょう、自分の胃の中に街があって人が住んでいるなんて。
どうやって入ったん?とか、胃液で溶けない?とか、本人に気付かれずに街栄えてる?とか、
質問がどばどば溢れますが、それは愚問でしょう。
そういう街があるんだぁ~でいいのです。
ぶちおは暴飲暴食だから、ぶちおの胃の中の物件はおすすめ出来ないですね。
◆空の博物館
たくさんの空模様が、世界の金持ち達に落札されたあとの世界。
いつでも見られるのは曇天だけ。
一般人は曇天の空模様しか知らない。
空の博物館には、昔はみんなのものだったたくさんの空を知ることが出来る。
お金と権力をもっている人だけが、綺麗な空を見ることができる。
落札した空は自分の家で、自分だけが楽しむという世界かぁと。
なんか、なくもなさそうという絶妙なw
技術も発展して、権力者の力が強大になり続けていったら…
昔は無料だったけど、今はいいものにしたいと思ったらお金が必要ですものね。
水も空気のように、買わないといけない。
空だって、同じようになってもおかしくはないなと納得感ありました。
◆仕事と結婚した男
そんなに仕事が好きなら、仕事と結婚すれば?と元カノに言われて本当に仕事と結婚しちゃう男。
仕事好きだし、仕事はワガママ言わないし、最高の結婚生活だ!と思っていた男。
結婚式もあげたし、会社でも順調な日々だったはずが…
仕事との結婚にも、思わぬ落とし穴があって。
皮肉というか、こういうひっくり返るおはなし好きです。
仕事と結婚しろ!って言われて本当に仕事と結婚するって、ある意味とても素直な男だなぁ。
無機物との結婚をされている方もいるし、それなら概念との結婚もありっちゃありだろうと。
作中では男に触発されて、趣味と結婚をする後輩も現われるわけで。
誰かが口火を切ったら、私も俺もと後続勢が出没するのも分かります。
ただ幸せになれるかどうかは、やっぱりその人次第。
突飛なはずなのに、感心しちゃう物語の数々。
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81歳のSF作家が日常浮かんでくるさまざまなアイディアをもとに日々綴った。
マイナンバー制度など、今のアイテムをブラックユーモアで扱っている作品もある。
まとめ
『△が降る街』
結末はいつもの通り、言い過ぎない感じで終わります。
そこから先の展開は読者次第!
想像力を働かせて、どんな続きがあるのかを補完していくのも面白いかと。
1日1篇、新しい視点を取り入れるようなイメージで。
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