ぶちおです。
おすすめ小説のご紹介です!
今回は『方舟』
週刊文春ミステリーベスト10国内部門第1位!
MRC大賞2022第1位!とくれば、さらに特価のタイミングでであった日には、すすすっとポチりました。
衝撃のラスト、予想外の方向からどかんときました。
ぷるりました。
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こんな人にオススメ
☆なんとか賞に弱い
☆話題の作品は読みたい
☆ミステリーが好き
☆予想外の展開に翻弄されたい
書籍概要
◆作品名 方舟
◆著者 夕木春央
◆出版社 講談社
9人のうち、死んでもいいのは、ーー死ぬべきなのは誰か?
Amazon『方舟』作品内容より
大学時代の友達と従兄と一緒に山奥の地下建築を訪れた柊一は、偶然出会った三人家族とともに地下建築の中で夜を越すことになった。
翌日の明け方、地震が発生し、扉が岩でふさがれた。さらに地盤に異変が起き、水が流入しはじめた。いずれ地下建築は水没する。
そんな矢先に殺人が起こった。
だれか一人を犠牲にすれば脱出できる。生贄には、その犯人がなるべきだ。ーー犯人以外の全員が、そう思った。
タイムリミットまでおよそ1週間。それまでに、僕らは殺人犯を見つけなければならない。
ぶちおの読書感想文
『方舟』
そんなラストは全然予測してなかったぞぉぉ~
衝撃すぎて、ゾワゾワっとして、ぶちおは読了後即トイレにいきました。
ぷるったのです。
「こうなるんだろうな~」と勝手に結末を予想していた数時間前のぶちおをぶん殴ってやりたくなりました。
本作は時間制限付の密室空間に閉じ込められた男女が、脱出方法を模索します。
見つけた脱出方法は、誰か1人を残し命を犠牲にすることで他の面々は無事に脱出できるというもの。
では誰が犠牲になるべきなのか。
なんともいえない空気が流れる中、殺人事件が発生します。
どうしてこんな環境なのに殺人事件が起きるのか。
犯人の真意はどこにあるのか。
しかし、事件が起こったことで表には出さないけど皆が思ったこと。
殺人事件の犯人こそが犠牲として密室に残るべきではないか。
どうせ脱出出来たとしても殺人犯として捕まるんだし。
それなら自己犠牲を見せて、最期は他の人達を救うことに使うべきではないのかと。
密室設定が特殊です。
山奥の土中に埋まった、船のような形をした建造物が舞台です。
かつては方舟と呼ばれていたが、すでに放棄された怪しい雰囲気むんむん。
船は三階構造ですが、最下層にあたる地下三階はすでに水没しています。
水嵩は徐々に増しており、脱出期限を決める重要な要素となります。
主人公の柊一は従兄弟の翔太郎と、学生時代の友人達と、キノコ狩りの途中で遭難していたという家族と、
方舟内に閉じ込められることになります。
脱出をかけた心理戦要素もでてきます。
しかし、事件は連続して起きます。
どうにもできそうにない密室、連続殺人、刻々と迫るリミット。
ひりつくぜ!!!
犯人捜しもしながら、脱出方法も探さないと!疑心暗鬼に負けてもいけません。
誰も犠牲にしないですむ脱出方法なんて、結局ないかもだけども!
ノアの方舟のように、神様はなかなかにエグいくらい残酷です。
舟に乗りきれなかったものは、全員洪水にのまれたんですもの。
一握りの生き物たちだけが生き残れる。
ふさわしいのは誰か。
本編とオーバーラップします。
従兄弟の翔太郎が探偵役を担いますが、生粋の探偵ではないので飄々としています。
がむしゃら熱血探偵タイプではないですし、生き残ることも考えないとなので、
殺人事件の犯人をとにもかくにも暴くぞ!という熱量もうすめです。
淡々とこの状況から生き残ることを考える頼れる従兄弟です。
残された時間が減っていくほどに、個人行動も増えます。
疑う目つき、口数も減っていく、一触即発の様相、
ただ全員の心のどこかに、犯人が自首して自分が犠牲になるから皆逃げてくれと言ってくれないかなと期待している。
何度も言いますが、最後本当にぷるります。
探偵がゆったりしているのも、全員が暴動を起こすことなく終わったことも、
すべてはこの最後のために用意されているのです。
ホラーやらミステリーをそこそこ読んできたぶちおにとっては、途中まではゆるっと楽しんでいました。
いや、正直油断していました。
こんなことになるなんて!!
いやぁ~ショック。
ショックです。
いままでの殺人がかすむくらいに。
この真実を知らないで死んだ被害者が実は一番幸せ説すら出ます。
これは読んだ人にしか体験できないゾクゾクなので、ぜひ。
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夕木春央作品
『方舟』の作者、夕木春央先生の作品をご紹介です。
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『十戒』
殺人犯を見つけてはならない。それが、わたしたちに課された戒律だった。
いやぁ~『方舟』読んだらこちらも読まないと!とカートに入れています。ポイント倍Dayを狙います。
絶対にとんでもない展開なんだろうと未読でもわくわくです。
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『絞首商會』
『方舟』が各界から激賞されたミステリー作家、衝撃のデビュー作!
いや、もうタイトルからしてそそられましょうぞ。
大正を舞台に不可解な事件が起こります。
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『時計泥棒と悪人たち』
『絞首商會』『サーカスから来た執達吏』にも繋がる連作短編集。
大正時代にひかれるなら、こちらもゲットです。
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『サーカスから来た執達吏』
怒涛の30ページに目が離せない。
いや、そんなこと言われたらまたしてもカートに…
明治時代、財宝探し、サーカス出身の少女と気になるワード揃いです。
まとめ
『方舟』
死んでいい人はいない。
けれどここから脱出するには犠牲となる人が必要。
死んでくれとお願いして、引き受けてくれる人はいるのだろうか。
相手が殺人犯だとしても。
死んでいい人はいないけど、何もしなければ全員が死ぬことになる。
結論、みんなの命を秤に乗せて考えなければいけない。
方舟に、乗れるでしょうか。
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