『影霧街』司法も常識も一切通用しないやべー場所。連続殺人鬼と一緒に消えた兄を追う。

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ぶちおです。

今回は『影霧街』をご紹介しようと思います。
ひたすらに暴力&バイオレンスです。
自分の痛覚が刺激されるような、ギリギリの描写がたまらんです。

この街に集まっている人間は、どいつもこいつも訳ありで…

影霧街（１）

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こんな人にオススメ

☆グロ系がたまらなく好き
☆ぶっとんだ人間を見たい
☆謎、大好き
☆なんかもう、吸い込まれたい

書籍概要

◆作品名　影霧街
◆著者　　大瀬戸陸
◆出版社　講談社

大好きだった兄が、ある日突然失踪した。
彼が残したのは、巷を騒がせる殺人鬼「A」に人質にされたという情報、
そして誰かにメールで送った「影霧街」という謎の街の情報だけ。
検索しても出てこないその場所へ行くため、
女子高生のみおんは兄を最後に見掛けた怪しいビルへの潜入を試みる。
しかしそこは、決して踏み入れてはいけない禁忌への入口だった――。
一切の常識が通じない“巨悪”の巣を描く、凄絶アンダーグラウンド捜索劇!!
Amazon『影霧街（１）』作品内容より

ぶちおの読書感想文

『影霧街』
名前すら知ってはいけないやばい場所、それが影霧街です。
そこは蟯鳴会(ぎょうめいかい)という暴力団が仕切っている街。
法も介入せず、蟯鳴会のやりたい放題がまかり通っている場所です。
まともな会話が通用しない組織ってこわい。

街、といっても森林が茂っていて、中央に無機質な塔が立っているくらいです。
放置された空き家も多いですが、一般家屋もいたって普通です。
ちょっと寂れた山あいの寒村というほうが近いかもしれません。

出てくるキャラがみんな濃いですｗ
モブでさえ、ちょっと笑わそうとしてくるしｗなんかヤバイんだけど憎めないという不思議。
それぞれの物語をザッピングで堪能しているような感じです。
あいつがこいつと、そいつがあいつと、みたいに裏側で繋がっていくのも面白いです。

主人公はブラコン気味のJKみおんです。
兄の名前は健一、イケメンで優しきお兄ちゃんです。

みおんの住む地域では連続殺人鬼がいるという噂で持ちきりでした。
しかも、少年Aとして顔が割れている連続殺人鬼。
一見、男の子か女の子かわからない見た目、華奢で頭髪はすべて白髪の少年です。
少年Aは間違いなく連続殺人鬼です。
見境なく人を傷つけてご機嫌になっているような、本作ピカイチといっていいやばさです。

そしてこの少年Aとともに行方が分からなくなったのが、みおんの兄である健一です。
警察は少年Aによって誘拐されたとみて捜査をしていますが、違います。
健一が自分の意思で、少年Aとともに影霧街に向かっています。
法がない影霧街に行けば、少年Aが追われることはないという配慮なのでしょうか。
何故、連続殺人鬼をかくまうのか…

凶器ひとつでご機嫌に殺人を続ける少年A、
少年Aの凶行を目の当たりにしながらも、犯行を止めることはしない健一。
健一を追う中で、影霧街に売られたみおん。
みおんを物、商品として扱う蟯鳴会のメンバー。
成り行きからみおんを助けた汚職警官は、健一と少年Aを追っている。
蟯鳴会のボスは、何者か。

絶対やられたくない、痛いことが目白押しです。
耐性がない方はしんどいやもしれません。
テキストで書いても、痛いと思うような…
顔のパーツをちょっとずつ…
薬物も蔓延しているし…
ルールを守らない者をミンチにするような機械も…

各自がはらにもつ目的を果たすことは出来るのでしょうか。