ぶちおです。おすすめ完結漫画のご紹介です!
今回は『MW』全3巻
漫画の神様、手塚治虫先生の作品です。
2009年に映画化もされましたが、当時ぶちおの同僚が「『MW』はBLだ」と話していました。
その内読もうーと思っていて、やっとこ読みました。
確かにBL要素はあるけど、もっと大事なことたくさんありました。
同僚的には、BLがインパクト大きかったんだなぁ~
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こんな人にオススメ
☆手塚治虫作品が好き
☆ヒューマンドラマが読みたい
☆戦争とか、兵器とか、考えたい
☆美しいサイコパスに興味がある
書籍概要
◆作品名 MW
◆著者 手塚治虫
◆出版社 手塚プロダクション
銀行員として働く結城美知夫には、裏の顔があった。飽くことなく罪を重ね続け、複雑な関係にある、賀来神父のもとへ懺悔にゆく別の姿が! 秘密毒ガス兵器"MW"を軸に、現代の科学万能主義にメスを入れる問題作。
Amazon『MW 1』作品内容より
ぶちおの読書感想文
『MW』
まずはタイトルの『MW(ムウ)』というのが、大量殺人を可能にする毒ガスの名前ということすら知りませんでした。
戦争でも使用されることがある毒ガス兵器。
戦時中ではOK、平時はNG。
毒ガスでも種類によっては人道的と言っていたり、作中で戦争の理不尽さも描かれています。
16年前、ある島全土を死で満たした毒ガスです。
手違いによって漏れ出した『MW』は島民をはじめ、動物たちも殺してしまいました。
その島にいながら、偶然生き延びた男が2人。
1人は、この恐ろしい兵器『MW』を手に入れようとする男・結城美知夫。職業は銀行員です。
もう1人は、『MW』の後遺症で普通ではなくなってしまった美知夫のパートナー・賀来裕太郎。職業は神父なので、以降は賀来神父と記載します。
物語はこの2人を中心に進みます。
美知夫が連続殺人を何の感情ももたず行えるのも、『MW』の後遺症が関係しています。
賀来神父は美知夫の犯罪の懺悔を聞いても、警察に通報はしません。
美知夫も可哀想な子なんですと…
美知夫と賀来神父は体の関係もあります。
ここが、ぶちおの同僚がBLだからと言っていたところですね。
同性愛についても、作中では提示されています。
「欧米では当たり前、こんなに遅れているのは日本くらいだ」
最近、日本でもパートナー制度とか出来てきましたが、『MW』が連載されていたのは昭和51年…
やっぱり凄いぞ、手塚先生!
美知夫はその才能をフルに使い、政府が隠蔽した『MW』を探しだそうとします。
その途中、たくさんの人が人生を狂わされます。
美知夫は、自分を苦しめた『MW』に関わっているやつらに復讐をすることに躍起です。
加害者はいくら苦しんでも当然の報いだと。
非道です。
賀来神父は、なんとかして美知夫の計画を阻止しようと奮闘します。
16年前の事件を明らかにしようと、記者とコンタクトをとったり。
怪しむ検事から、美知夫を隠そうとしたり。
賀来神父、健気か!と思うのですが、そもそも美知夫をこんな状態にしてしまった一因は彼にあります。
彼もまた非道だったゆえ、なのです。
賀来神父の行動は、罪悪感からきているもの…
どうするのがいいことなのか、常に葛藤します。
美知夫は賀来神父の罪悪感につけこんで、また新たな犯罪計画にうつる…
着実に『MW』に近づいていく美知夫と賀来神父、
美知夫の目的はこの毒ガス兵器を死ぬ前にばらまくこと。
『MW』という兵器に絡め取られてしまった、2人の男は一体どうなるのでしょうか。
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こんな作品もおすすめ
『MW』を読んで、ぶちおなりに選書してみました。
手塚治虫関連作で、ちょっとどストレートではないあたりをば。
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『奇子』
座敷牢に閉じ込められた奇子と、その兄とのただならぬ関係…
昔の日本の村の因習というか、こういうのが日常にあったんだなと衝撃的でした。
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『アラバスター』
透明になることが出来る銃、びびびーと浴びると皮膚から徐々に消えて半透明になります。
血管が見える状態で生きることになった主人公…
手塚先生自身が「嫌い」と言った作品だとか…
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『アトム ザ・ビギニング』
永遠のヒーロー“鉄腕アトム”誕生までの物語が描かれています。
作者はメカの匠なので、現代の全力アトムを堪能できると思います。
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『トキワ荘実録手塚治虫と漫画家たちの青春』
伝説のトキワ荘、漫画家、編集者がわいわい盛り上がっていました。
当時のトキワ荘の雰囲気をかいまみることが出来るやも!
まとめ
『MW』全3巻です。
当時の原稿のままだからこそ、新しい発見がたくさんあります。
人間が作った毒ガス兵器、何人もの命を奪ったのに、
政治家たちは何もなかったかのようにすべてを隠蔽しました。
惨事を目の当たりにした少年、美知夫は躍起になって『MW』をつかった復讐を計画します。
神父でありながら、美知夫との関係を切れずにずるずると事件に巻き込まれていく賀来神父。
彼らに救済はあるのでしょうか。
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