ぶちおです。
今回は『此の世の果ての殺人』をご紹介しようと思います。
ラストがとにかくエモかった。
絶望しかないはずの世界なのに、主人公と先生にやられました。
そんな世界でも、とんでもないキラーがいます。
![]() |
新品価格 |
こんな人にオススメ
☆地球滅亡前の世界を覗いてみたい
☆激しめの正義があってもいい
☆胸にグッときてほしい
☆教習所に思い出がある
書籍概要
◆作品名 此の世の果ての殺人
◆著者 荒木あかね
◆出版社 講談社
―滅びゆく世界に残された、彼女の歪んだ正義と私の希望
正義の消えた街で、悪意の暴走が始まったー
小惑星「テロス」が日本に衝突することが発表され、世界は大混乱に陥った。そんなパニックをよそに、小春は淡々とひとり太宰府で自動車の教習を受け続けている。小さな夢を叶えるために。年末、ある教習車のトランクを開けると、滅多刺しにされた女性の死体を発見する。教官で元刑事のイサガワとともに、地球最後の謎解きを始める――。
ぶちおの読書感想文
『此の世の果ての殺人』
地球規模で人類滅亡がわかっているというのが物語の舞台。
地球をぶっ壊すのは小惑星、衝突するのは熊本県という予測。
その事実を知った日から、世界が大パニックに!
安全な場所を求めての競争、富裕層はちゃっかり助かる算段をつけていたり。
ひとまず衝突予測地から少しでも遠くに逃げようと、九州から移動する人々。
九州よりは本州だし、日本よりは国外に行けば助かる確率もあがるだろうと思うのは当然。
でも、福岡の太宰府で、今までの日常の延長のように、主人公のハルは教習所に通っています。
目的はもちろん、免許をとるため。
すでにインフラもほぼ壊滅しているのに、可能性が低いとしてもどこかへ逃げてもいいのに。
ハルの父親は悲観して自殺、母は行方不明、弟は引きこもりとなかなかの家庭環境です。
描かれているハルの周囲の状況が、リアルにえぐくて。
二ヶ月後には小惑星衝突で人類は滅ぶと認識した時、ハルの父親のように自殺をする人が多かったと。
どうせ死ぬなら少しでも迷惑をかけないようにと、山奥での自殺が流行している。
行政も動いていない、誰も助けてはくれない。
昨日まで話していた友人知人も死を選ぶ。
死んだ人を弔う余裕もない。
かなりの荒廃っぷりを受け止めつつ、まさかの他殺体が発見されます。
ハルが教習のために乗ろうとした教習車のトランクの中から。
ハルと教官のイサガワは、誰に頼まれたわけでもないのに犯人を追うことに。
ハルとイサガワ先生のパワーバランスも良き。
ハルが引っ込み思案で大人しいタイプ、イサガワ先生は大胆で剛胆。
事件を追いつつも、教習も大事にしてますから。
今後免許の試験が行われることはないし、無免許で車を運転していても取り締まる人もいないのに。
ある意味、贅沢に最後の時間を使っている2人。
調査のために向かった先で、数少ない居残りの人達にも出会います。
頼りない電波を探して病院に集まる人達。
食糧を探して奔走している人も。
自分たち以外に人がいるのが新鮮なハル。
会ったばかりの他人を信じることは難しいけど、信じたいと葛藤したり。
でも確かなことは、ほとんどの人が見捨てたこの地域のどこかに殺人を犯した奴がいるということ。
殺人事件の調査もしつつ、ハルには引きこもりの弟との問題もあるし、たまにイサガワ先生の情熱が暴走してひやひやしたり。
次から次に、この見捨てられた土地の現実を知っていくことに。
犯人は何者か。
そもそもこんな終末寸前の地球。
人の死体があちこちにあるという異常な状況が普通になっている。
誰も見咎める人もいない。
だから、わざわざ車のトランクに隠す必要がないはず。
特殊な前提を踏まえると、謎多き他殺体ということに。
動機面もよくわからない。
例え殺したい相手だったとしても、どうせあと二ヶ月でみんな死んじゃう。
それなら殺人なんて優先度は低くなるものではないか。
むむ。
では、この被害者は何者か。
酷い拷問を受けた形跡もある、服装はスーツ。
終末の日本できっちりしたスーツを着ていたのは何故か。
持ち物からメモ魔ということはわかったけれど、肝心の名前がわからない。
この被害者から、どんどん新たなことがわかっていくのですが。
犯人の追跡と、世界のタイムリミットと。
気付けば協力してくれた人も多かったし、助けてあげたいと思った人もいた。
真相が分かった時も衝撃だったけれど、ハルが苦手だった車を上手く使った時は拍手ものじゃった。
そしてあのコールが繋がった時は痺れた~
どうせあと二ヶ月の命。
でもすべてを放棄はしない。
ハルは大事な人達がいなくなっても、死を選ばなかった。
免許をとるために、教習所に通いたいから。
教習所にはイサガワ先生がいて、運転をしながらのおしゃべりタイムが待っている。
こういう時こそ、その人の本質がわかる。
![]() |
新品価格 |
~ぶちおのYouTubeはこちら~
~ぶちおのグッズはこちら~
📚ぶちおの本棚記事一覧はこちら
🐥鳥記事一覧はこちら
🌞日常記事一覧はこちら
✨劇団四季一覧はこちら


