ぶちおの本棚

『復讐の泥沼』周囲を巻き込む強いパワーは吉と出るか、凶と出るか。見捨てるなんて、許せない。

ぶちおです。

今回は『復讐の泥沼』をご紹介しようと思います。
『このミス』大賞・文庫グランプリ受賞作『レモンと殺人鬼』の作者・くわがきあゆ先生の作品です。
『レモンと殺人鬼』は読了済なので、他の作品も気になっちゃう。

パワフルすぎるヒロインが、まさかこんな結末になるとは…

復讐の泥沼 (宝島社文庫)

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こんな人にオススメ

☆人間のやばい思考を追ってみたい
☆外面と内面の落差があるほど、奥深さを感じる派だ
☆過ぎたるは及ばざるがごとし、を理解している
☆カオスな結末を希望している

書籍概要

◆作品名 復讐の泥沼
◆著者  くわがきあゆ
◆出版社 宝島社

企みに満ちた
戦慄のサイコサスペンス

彼を見殺しにした男達を私は許さない
純真な愛の果て!

(あらすじ)
古民家カフェの崩壊事故に巻き込まれ、一緒にいた盛岡颯一を喪った日羽光は、彼を見捨てた医療従事者らしき二人の男を探す。なぜ彼らは颯一を助けようとしなかったのか、問いたださねば気が済まなかったのだ。やがて光は男のひとりの身許を特定して接触を図るが、彼は突如として何者かに銃殺されてしまう。一方、もうひとりの男・薬師も光の行方を捜していた。戦慄のサイコサスペンス!

ぶちおの読書感想文

『復讐の泥沼』
どうしても理由が知りたい。
知るためにはどんな苦労も惜しまない。

ぶちおは知りたくてたまらない、何があっても追求したい!という熱意はあまりない派です。
子どもの時は逆に好奇心しかなかったですが、時とともに「好奇心は猫をも殺す」という意味を嫌でも知ることになります。
知らない方がいいことの方が世の中にありますから!
それに知っちゃうと、またあれこれ気になって終わりがないですから。

でも、熱意を持って行動を起こすことが悪いわけではないです。
むしろ、行動力ある人の人生の方が面白そう。

本作の主役のひとり、日羽光ももの凄い行動力を持っているタイプです。
古民家カフェで盛岡颯一とお茶をしていたら、古民家カフェが崩落。
建物をきちんと補修していなかったための事故だったのですが、それにより盛岡颯一は亡くなってしまいます。

崩落した瞬間、光は救助をしている2人組を見ていました。
助けてもらえるはず!と思っていたのに、2人組の片方、メガネをかけた男性の誘導で救助してもらえませんでした。
光と颯一の存在に気付いていたのは間違いない。
2人組は助けが必要な人を探していた。
それなのに、どうして颯一を見捨てたのか。

光は颯一を見捨てた2人組を探し出し、見捨てた理由を聞き出したいと行動を始めます。

光自身も事故で怪我をしましたが、回復したら即行動!
まずは2人組が誰だったのかを調べなければ。
とはいえ、一般人の光が事故の関係者の情報を知る手段なんてない…
なら、どうするのか。

颯一のために、光は一生懸命なんだな~と最初は思っていました。
きっとメガネの男と颯一には、何かがあったんだと。
でも段々と、読者が知っていく情報の見え方が変わっていきます。

光のガッツすら、うすら恐くなっていきますw

そして、もうひとりの主役。
光達を見捨てたメガネの男の視点。
メガネの男も、ある理由から光を探そうと行動します。
気付けばお互いが探し会っているという不思議な状況。

光を追うメガネの男が知っていくこと。
メガネの男を追う光が知っていくこと。
なんとなく感じていた違和感の理由もわかっていくと…

よくある復讐劇、ではない印象でした。
光が颯一のためにメガネ男を断罪する、という王道ではなく道は予想外の方に進みましたね~

その人の人となりを知るには、たくさんの情報をもって検討した方がいいです。
当人の話とか鵜呑みにしてはいけません。
面接とかもそうでしょう!
本人談なんてほとんど当てにならないですから。
受かるために盛る人もいれば、過小報告する人もいる。
本当にその人を知りたいなら、元同僚とか友人とかご近所にヒアリングした方がいいです。

そもそも光は颯一とあの日、何を話していたのか。
メガネの男もカフェに居合わせたのは偶然なのか。
びっくりすることだらけで、歪んでいる人の思考はやっぱり特殊だなぁと。

世の中にはとんでもない思考回路の人いますから。
そういう人も自分が他と比較しておかしいなんて思ってないんですよね、恐ろしいことに。
他から見たらおかしいことでも、その人にとっては日常。
糾弾される意味もわからないし、自分がやっていることは正しいという認知の歪み。

そういう面でもゾッとしました。

一般的ではない思いやり、探究心、情を寄せるロジック。
一度ハマればもう、そこからは逃れられない。

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