ぶちおの本棚

『ハウスメイド』外から見た家庭は幸せそのもの。でも内に入れば全く違う。新たなシリーズの幕明けです。

ぶちおです。

今回は『ハウスメイド』をご紹介しようと思います。
ミステリ好きなら、やっぱり早川書房の海外作品は気になるものです。
ほとんど電書の特価がないので、バナーとかにあまりなっていないのがちょいと弱点。
しかし大丈夫。
ミステリ好きはハヤカワ・ミステリの名作と出会う運命です。

ハウスメイド、のタイトル通り、住み込みでとある家で働くことになったミリー。
段々と歪んでみえるこの家には、何が棲んでいるのか。

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こんな人にオススメ

☆家政婦は見た、みたいな展開が好き
☆隠されていることを暴きたい
☆本当にヤバイ人が誰だったか見つけたい
☆曰くありげな屋根裏部屋で寝泊まりできる方だ

書籍概要

◆作品名 ハウスメイド
◆著者  フリーダ マクファデン (著)/高橋 知子(翻訳)
◆出版社 早川書房

全米200万部突破
恐怖と驚きに包まれる衝撃の一冊

前科持ちのミリーが手に入れた、裕福な家庭でのハウスメイドの仕事。だが、この家は何かがおかしい。不可解な言動を繰り返す妻ニーナと、生意気な娘セシリア。夫のアンドリューはなぜ結婚生活を続けていられるのだろうか? ミリーは屋根裏部屋を与えられ、生活を始める。しかし、この部屋には……。そして、家族にまつわる真相が明かされるや、それまでに目にしたものすべてがひっくり返る。恐怖と衝撃のエンタメ小説。

ぶちおの読書感想文

『ハウスメイド』
ぶちおの前の職場の上司と、『家政婦は見た』の話で大盛り上がりしたばかりです。
令和に、まさかの共通の話題で大興奮したあの日w
名作中の名作ドラマだったなぁ~

今ならコンプラ違反と言われちゃうでしょう。
勤務先の秘密を見聞きしたり、暴いちゃったりw
でもいいのよ、それがまた。
一見社会で大成功を収めている家でも、どんな傷を隠しているか分からない。
その傷を家政婦視点でエンタメになるとは!
また再放送とかたんまりしてくれないかな~

と、市原悦子さんの家政婦に思いを馳せつつ、本作について。

主人公はミリーという若い女性。
ちょっと脛にキズありなので、とにかく職が欲しい。
そこで見つけたあるお屋敷でのハウスメイドの職。
面接に受かり、早速住み込みで働くことになります。

面接の時には気付かなかった違和感が、どんどん増えていきます。
ミリーの雇い主であるニーナは、やたらと仕事を増やしてくる。
どうやったらこんなに部屋が汚れるのか。
家の汚れ方が異常なレベルだし、気分屋で片付けられないくらいに言っていることが支離滅裂なことも多くなってくる。
時には烈火のごとくミリーを怒鳴りつける。
出会った時は完璧は夫人という感じだったのに、日を追う程にヘアメイクも適当になっている。

ニーナの娘、セシリアもミリーを困らせることばかり。
甘えるとか、困らせるとかいうレベルを遥かに超えてくる。
ミリーはこの母子に散々やられます。
もはやミリーをいじめる為に雇ったんかな?というレベル。
でも簡単に仕事を辞められないミリーは踏ん張ります。

そして唯一家庭内でまともなニーナの夫、アンドリュー。
会社で成功をおさめているから、常識人。
ニーナが怒りちらしても、セシリアが駄々をこねまくっても、受け流せる。
こ、これがダンディのなせる技か?!
いや、それでもちょっとニーナは異常すぎる気がする…

家事全般を任されているミリーだからこそ、この家族の秘密を探ることもできます。
キッチン、寝室、客室、庭、そしてミリーの居室としてあてがわれた屋根裏部屋。
住み込みだから寝る場所があるだけでありがたいと思っていたミリーですが、部屋全体に漂う異様な空気感は感じ続けます。
何かあった部屋なのではないか、と。

地下室と屋根裏は家の中でも1位2位を争う危険スポットですから。
屋根裏の記憶を見た時は、想像を上回りましたとも。
いわくつきって、こういうことじゃと。

第2部に入った時、第1部の出来事の見え方がひっくり返ります。
嘘だろ…
そうなってくると、あの意味が全然変わっちゃうじゃないかと。
あの人の真意を知って、ぞわぞわものでした。

そうするしかなかった。
そうしてあげるべきだった。
いや助けてあげないと。
助かるためには犠牲も必要。
自分の大切なものを守るためには、全てを欺く気概がないと!

ミリーもモンスター雇い主によくついていけてるなと。
雇い主もパワハラで訴えたっていい時代じゃよ。
ニーナの嫌がらせは粘着で、悪質さも増幅していっているし。
いや、嫌がらせをしている認識すらないかもしれない。
ミリーはとにかく家から追い出されるわけにはいかない弱みがあるから、耐えるしかないんだけど。

とかく、ミリーにはガッツありけり。
2巻も1巻発売から間を置かずに発売されています。
ミリーの活躍をまた読めるなんて。

次の家では、何を見つけたのかな。

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