ぶちおです。
今回は『新装版 毒殺魔の教室』をご紹介しようと思います。
小学校の教室で起こってしまった事件。
最初は軽いイタズラのはずだったのに、どうして死者が出てしまったのか。
しかも2人も。
狭い世界で何があったのか。
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こんな人にオススメ
☆沈んだ気持ちになるとしても平気
☆子ども時代の暗黒面も受け止められる
☆友情の形もたくさんあっていい
☆やるせなさを浴びたい
書籍概要
◆作品名 新装版 毒殺魔の教室
◆著者 塔山郁
◆出版社 宝島社
累計25万部突破「薬剤師・毒島花織の名推理」シリーズ著者の原点! 第7回『このミステリーがすごい!』大賞・優秀賞受賞作。
小学6年生の男子生徒がクラスメイトを毒殺した。男子生徒は、同じ毒で服毒自殺を遂げ、犯行動機がはっきりしないまま事件は幕を閉じる。30年後、ある人物が当時の関係者たちを訪ね歩くと、思いも寄らぬ事実と驚愕の真実が明らかに――!
ぶちおの読書感想文
『新装版 毒殺魔の教室』
読了後、ずーーんとなりました。
なんだろう、やっぱり30年前の事実なんて知らない方がよかったんじゃないかとか。
子ども時代特有の社会やルールの救いようのなさなのか。
悪い奴はいたけど、大なり小なりみんな罪に加担したよねとか。
やりきれなさを口いっぱいに含んだ感じになりました。
が!この事件がどう結ばれるか気になって読み進めていましたとも。
誰が一番悪かったのか。
読み手によってそれぞれの人物への裁きポイントが変わっていくような作品でした。
小六の教室。
クラスの中心人物だった男子が死んでしまった。
原因は給食に混入されていた毒物。
それから数日後、その毒を入れたのは自分だとメモを残して同じクラスの問題児が自殺した。
楽しかった教室は一変し、それまであった一体感も無くなり皆はそれぞれの道を進む。
あれから30年経って、ある人物が事件にあった真実を知るべきだと動き始める。
どうして毒殺事件が起きたのか。
当時のパワーバランスはどうだったのか。
首謀者がいるのではないか、自殺は本当に自殺だったのか。
調査と報告が続いていきます。
小学生といえど、もう立派に人格は出来上がっている頃だと思います。
勉強が得意な人、運動が得意な人、ませている人もいれば将来のプラン設計を仕上げているような人もいる。
優等生に見えて実は裏では怖い人。
自分の邪魔者はとことん排除しようと画策する人。
好きな人に近づくために、多少の厄介ごとは引き受ける人。
毒殺された男子を褒める人もいるし、眉をひそめる人もいる。
毒殺させた男子は問題児という共通認識がありつつも、面倒を見ていた女子からの意見は少し違う。
食い違う意見があるのも当然。
人間関係なので、一方にはいい顔をするけど、もう一方には鬼の顔をすることもあるでしょう。
ぶちおが小学生の時とか、もう打算で動いていた気がしますw
大人に対してはこういう風にするとうまくいくとか、嫌いな人にはこうすれば自衛になるとか。
教わるわけでもなく、学んでいくもの。
そもそも学校は社会性を学ぶ場だと思っていますから。
自分はクラスのヒエラルキーでどのポジションなのか見極めが大事。
事件を思い返すとそもそも謎が多い。
毒物はどこから手にしたのか。
自殺した生徒の動機は何か。
それを知るには、あの時の関係者にあたっていくしかない。
ある仮説が正しいかどうか、証明するための証言が欲しい。
真相がわかったとして、死んでしまった人達は戻らないし、より辛いことが分かるかもしれない。
それでもあの事件をそのままにしてはいけない気がする。
ラストには30年前の証言で謎だった部分が明らかにされ、調査をしている人とあるクラスメイトが対峙します。
賑やかな思い出話とはならなくても、友情みは感じました。
腐れ縁のような、ケンカしているけど理解はできるという不思議な2人。
毒殺をしたのは自分だと遺して死んだ男子の境遇もなぁ~
クラスのはみだし者って、絶対に存在するものなぁ~
なんだろう、あの法則。
クラス替えをしたとしても、はみだし者は絶対にいたもの。
はみだしてるな!とは思ったけど、仲良くしていた子もいたな~
どうしてるんだろ、今頃。
読みながら、自分自身の小学校のクラスを思い出しました。
こんな子いたな、そういう子もいた。
あれ?うちのクラスを舞台にした?と思えた程です。
毒殺魔の被害者は、何人いたか。
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