ぶちおです。
今回は『ここにひとつの□がある』をご紹介しようと思います。
「□」部分は「はこ」と読みます。
はい、お馴染みのはこです。
救急箱、貯金箱、弁当箱、日常お世話になっている数々の箱。
何を入れるか用途によって呼び名も変わりますが、もし少し変わった使われ方をしている箱があったら…
要注意かもしれません。
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こんな人にオススメ
☆後からねっとり怖い系が好き
☆箱集めがち
☆パズルや謎解きも好き
☆『行方不明展』気になってた
書籍概要
◆作品名 ここにひとつの□がある
◆著者 梨
◆出版社 KADOKAWA
この■を持っていると、恐ろしいことが起きる。
フリマアプリで、「カシル様専用」として箱を出品すると、必ず落札される――。ある学校で流行っていたちょっとしたお小遣い稼ぎ。しかし、これにはある決まりがあった。カシル様への箱には、中に何も入れてはならない。中にうっかりメッセージカードを入れてしまった男子生徒の運命とは。(「カシル様専用」)
「すべてのことばをみつけてつなげよう!」 何の変哲もないクロスワードパズル。あなたはそれを解いていたはずだった。普通のパズルとは違うと気づいた瞬間には、もう元には戻れない。(「穴埋め作業」)
中に閉じ込められているものは何か。新進気鋭のホラー作家が描く、恐怖の連作短編集!
ぶちおの読書感想文
『ここにひとつの□がある』
著者が梨先生ということで、無条件に引き寄せられました。
梨先生原作のコミックも読んで、梨先生が作成に携わった『行方不明展』も気になって。
『行方不明展』は行けずじまいでしたが、書籍なら読める!今、読める!
ということで、ポチり。
今回のテーマは、はこ。
はこ、どんなはこがあるかな~
宝箱とか開けてみたい。
裁縫箱は小学校の時に購入した、うちのタマ知りませんか?モデルのものを今も使っています。
生活する上で、必要不可欠な存在です。
はこにまつわる8つのおはなしが収録されています。
色んなタイプの恐怖がまぶされていて、飽きませんでした!
巻き込まれた人たちがどうなったのかも分からない。
そのはこが、今もどこかに存在しているかもしれない。
なんとも言えない後味がまた、いい!
怖い物見たさが止まらなくたっていい!
ぶちおが特にお気に入りなのは、第四章の練習問題と、第六章の穴埋め作業。
練習問題。
開始早々、試験問題の表紙が現われます。
学校の試験、資格の試験でお馴染みの無機質な表紙。
制限時間は60分。
ページをめくると、体積や、平均値、二等線分を求める問題があります。
算数の試験かな?と思うのですが、ロジックや理科系、ひらめき系の問題も出てきます。
全体的な能力テストかな?と思いつつ、こういう内容のテストに懐かしさを感じました。
もう今となっては、解けなくなっている問題もw
つるかめ算とかやったなぁ~
ぶちお、算数死ぬ程出来ないですが、つるかめ算は楽しかった。
多分、アニマルポイントのおかげでしょう。
つるかめ算はつまりは連立方程式なんよ、となったあたりで気絶したのを覚えています。
ただ、普通の問題が続く訳もなく、後半になっていくと…
1問目からほっこりしながら、どうやって解いてたかな~とニコニコしていたのですが、まさかの結果にゾゾゾでした。
子どもの頃、どうしてこんな公式とか覚えないといけないのか?と悪態をついていた自分。
まさか、こんな使い方も出来ちゃうとは。
いつもと変わらない問題文が、見え方がまったく変わっちゃうと…
全然ベクトルは違いますが、算数の問題文に一言添えて興味深い問題文を作る、ということをさまぁ~ずさんが番組でやっていました。
一般的な算数の問題文は味がないから、ちょっと食いつきたくなる文章にしてみようとw
テストにそんなエンタメは必要ないかもですが、確かに無機質すぎるなと思うこともあったり。
ぶちおもつるかめだから、興味を持てたわけですし。
とっかかりやすくするのは大切!!
普通の問題文が出て、そこにさまぁ~ずの2人が装飾を施して大爆笑案件になります。
結果、装飾部分が気になり過ぎちゃって、肝心の問題を解けなくなることに気付きます。
つまりは、無機質な問題文が正解でした。
気になる方は、さまさまの円盤などでチェックしてみてください。
ぶちおは好きすぎてDVD揃えてました。どのDVDに収録されてたかな~
観覧にも行けた、良き思い出です。
穴埋め作業。
このお話はクロスワードパズルを解いていきます。
基本は3×3マスなので、閃けばわりと簡単に埋まっていきます。
ぶちおも順番に順調に解いていったんですが、段々と問題文のテイストが怖くなっていきます。
答えを導くのに、もっといい表現があったのでは?と。
最後の6問目は、解き方自体どうしたらいいのかわからなくなります。
あれ?クロスワードしてたよね?
問題文はあるけど、マスがない。
しばし考えましたが、無念、閃かずw
ギブアップして進みました。
安心してください!一緒に解いてくれる男女が登場してくれます。
解けなかったら、もう終わりかもしれんと思っていましたが心強い。
一緒に考えていくのですが、やっぱり今まで解いてきたパズルがおかしいことに気付きます。
何を無邪気に解いていたんだ、と。
気付いていたら引き返せたのに!的な後悔すら生まれます。
クロスワードにこんなにゾゾゾとする日が来ようとは…
他のおはなしも、日常の中にあるはこについて。
フリマアプリで、からっぽの箱だけを買い取る謎の顧客のおはなし、カシル様専用とか。
なんでも売れるし、なんでも買えるのが最大の利点ですが、本当にこんなものに金を払う人がいるのか?という疑問をもったことはあると思います。
他人から見たら無価値でも、通から見たらいくら詰んでも惜しくないと思えるものがあるのはわかる。
のですが、カシル様専用と書いて、言い値で買い続けてくれる顧客って。
理由がわからないものって、やっぱり怖い!
短編集なので、さくさくと読めてしまうのですが、確実にSAN値は削られていきます。
読み終えた後は、自身のメンタルケアをしましょう。
ちゃんとケアしないと、箱を開けるのが怖くなってしまうかもしれません…
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こんな作品もおすすめ
『ここにひとつの□がある』を読んで、梨先生が携わった作品を選書してみました。
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『コワい話は≠くだけで。』
日常のすぐそばにある闇や恐怖、その収集の果てに行きつく先とは―――!?
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『SCPって何ですか?』
「SCP財団」について解説するパートをMが執筆し、「SCP」と思しき怪異が現れる原作付きのパートをHは作画する。
しかし、そのネーム原作を誰が描いているのかは明かされない。
戸惑いながらも二人は、少しずつ「SCP」の世界へと入り込んでいく――。
読めばSCPが何なのかきっとわかる、考察型ホラー。
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『お前の死因にとびきりの恐怖を』
「██高校三十一回生、出席番号二十三番。私は、怪異に、宣戦布告します」
今までの怪談小説をくつがえす、新感覚のホラーモキュメンタリー
文芸部の片隅で見つかったUSBメモリ。
それは、ひとりの男子学生の「死」に関する情報を集めた不気味なものだった。
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『かわいそ笑』
「死んだ人のことはちゃんと可哀想にしてあげなきゃ駄目でしょう。」
一度読んだら引き返せない、怪異が侵食する恐怖のネット怪談。
まとめ
『ここにひとつの□がある』
あらゆるものを入れるはこ。
閉じてしまえば、わからない。
そういえば、パンドラもやばい箱あけたものな…
厄災の底には希望があったとか、なかったとか。
希望があるならよいですが、怪異しか存在しなかったらもう終わり…
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