ぶちおです。
おすすめ小説のご紹介です！
今回は『黒いピラミッド 聖東大学シークレット・ファイル』
思っていた以上に大冒険！
エジプトの歴史や文化にもみちっと触れられます。
展示会で死者の書をみにいったなぁ～黄金マスクも。独特な死生観もまるっと好き。
曰くつきのものには、近づいてはいけません。
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黒いピラミッド 聖東大学シークレット・ファイル (角川ホラー文庫) 新品価格 |
こんな人にオススメ
☆エジプトが好き
☆呪いとか、怨霊とか好き
☆ダークホラーがタイプ
☆古代に思いをはせたい
書籍概要
◆作品名 黒いピラミッド 聖東大学シークレット・ファイル
◆著者 福士 俊哉
◆出版社 KADOKAWA
将来を嘱望された古代エジプト研究者の男が、教授を撲殺し、大学屋上から投身自殺した。「黒いピラミッドが見える……あのアンクは呪われているんだ」
Amazon『黒いピラミッド 聖東大学シークレット・ファイル』作品内容より
男の同僚の日下美羽は、彼が遺した言葉をヒントにエジプトから持ち込まれた遺物"呪いのアンク"の謎を追う。
次々に起きる異常な事件。禁断の遺跡にたどり着いた美羽を待ち受けるのは、想像を絶する恐怖と、"呪い"の驚くべき秘密だった。
第25回日本ホラー小説大賞受賞作。
ぶちおの読書感想文
『黒いピラミッド 聖東大学シークレット・ファイル』
エジプト、好きですか。
ピラミッド、ミイラ、黄金のマスク、ナイル、神話。
どこをとっても気になっちゃう。
いまだ解明されていないピラミッドの建築方法。
現代の技術でも到底無理なことを、古代の人達はどうやっていたのか…
ピラミッドを暴いた人達が次々と怪死したとか。
ファラオの呪い？！
実は宇宙人と繋がっていた！とか、ピラミッドは墓ではなく公共事業説とか、まだまだ謎に満ちているからこそ気になってしまうのかもしれません。
ぶちお、エジプト神話好き。
なんせ、鳥の頭をした神様も多いです。
古代文字のヒエログリフにも、鳥の象形文字多めなのも好き。
最高神のラーはハヤブサの頭をしています。
きっとエジプトの人々は鳥が好きだったんだなぁと勝手に親近感をもっています。
死者の書にも記されている独特な死生観。
死んだ後も魂の器となる肉体の保存が必要だとして、うまれたのがミイラ化の技術。
内臓を抜いて腐らないように処理、包帯を巻いて崩れないように補強、そして有名なあのミイラが出来上がります。
ふとギャグマンガで、ミイラを復活させるためにお湯を注いで3分待つというくだりを思い出しました。
日本にも根深く浸透しているなぁ、ミイラ。
現世は仮の世界、死後の世界こそが本当の世界。
死後にある冥界の審判で、悪人と判定されたら怪物に心臓を食べられて二度と蘇ることはできないし地獄に落とされる。
どこか、日本にも通じる死生観。
死後の世界で困らないように遺体を旅装束に着替えさせて、三途の川を渡るために六文銭を供えたり。
一定期間蝋燭の灯を絶やさない風習もあるそうです。これも死者が道に迷わないようにという配慮だとか。
閻魔様の裁きで天国か地獄に行くか決まる。
古代から死者へ畏怖の念を抱いているのですが…お墓の盗掘という被害が起きているのも事実。
埋葬品を狙ったり、そもそも遺体であるミイラにも価値があると持ち出したり。
死者の眠りを妨げる者には、呪いが！！となるのは当然です。
生きている時だって、寝ているの邪魔されるの嫌でしょう。
本作でも、ある人物が遺跡から持ち帰ってはいけないものを盗んでしまいます。
その遺物がなんと、日本にやってきてしまった。
ありふれた遺物にも見えるが、どこか抗えない魅力がある。
手にとった人達には非業な最期が訪れるのですが、それをわかっていても手にしたいと願ってしまう。
また悲劇、また悲劇。
序盤からかなりの犠牲者が出ます。
その呪い発動スピードと被害者数を知ったら、普通は遺物を手放す選択をするのですが…できないんだなぁ。
死ぬ直前にも被害者たちは意味深ワードを残していきます。
｢黒いピラミッド｣｢死がやって来る｣
ビデオとか人形もそうですが、呪いの元となる物をぽいっと廃棄して助かるわけでもない。
呪いの遺物が他の人の手に渡ったとしても、呪いの効力はもう取り消せないのが厄介ポイントです。
落とし前はしっかりつけてもらうぞ！という、遺物のやる気を感じます。
大学の古代エジプト研究室に所属している美羽はこの遺物の危険さを知り、呪いの連鎖を断ち切るために奔走します。
元の持ち主に返すべきだが、かなり昔の盗掘によって持ち出された遺物。
どうやって情報を辿っていけばいいのか。
もたもたしている間にも呪いは進行、拡散してしまうのでテンパります。
美羽の亡き父がかつて話していたピラミッドの考察。
美羽の同僚が遺していた動画。
遺物にまつわる呪いの歌。
角川ホラーらしい作品でした。
超常的な怪異に、人間がやれることはほとんど無い。
呪いのせいで命を落とす人達の無残な死に様。
絶望的な状況の中でも、なんとか呪いの解除をしたい美羽の戦い。
エジプト神話、やっぱりいいなぁ。
ピラミッド、一度は生で見たいなぁ。
石棺にも入ってみたい。
呪いによって周囲の人が次々に斃れていく中、美羽だけは死ぬまでの猶予が残されています。
それは何故なのか。
熱砂を感じられる1冊です。
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こんな本もおすすめ
『黒いピラミッド 聖東大学シークレット・ファイル』を読んで、エジプトの風を想像しちゃう作品を選書してみました。
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聖東大学古代エジプト研究室で起こった惨劇から二年――
エジプト考古学史上最大の謎―― ツタンカーメンの死の真相が解き明かされる!?
『黒いピラミッド』の続編です。
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『ファラオの密室』
第22回『このミステリーがすごい！』大賞・大賞受賞作！
タイムリミットが刻々と迫るなか、セティはエジプトを救うため、ミイラ消失事件の真相に挑む！
死者が蘇るところから物語は予想外の展開へ。
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『ジョジョの奇妙な冒険 第3部 スターダストクルセイダース』
絶対に変わらないその予言は意外な結末を…!?
その後も「エジプト9栄神」の謎のスタンドの猛威は続く！
ジョジョの3部はエジプトが舞台に！
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『天は赤い河のほとり～宿敵～』
カイルとラムセス、ふたりの男。
彼らの心をさらった女神イシュタル・ユーリへの想いと永遠のライバルとなるふたりの“始まり”の物語。
ラムセスがかっこよすぎる案件です。
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『エジプト 悠久の王国 プロローグ ピラミッド透視とファラオの謎』
こちらはNHKスペシャルより。
エジプトを知るには、やはり動画からがいいのではないでしょうか。
最新技術を使って、エジプトの謎は解明できるのか。
まとめ
『黒いピラミッド 聖東大学シークレット・ファイル』
エジプトから続いている呪いは、関係した人達みんなを不幸にしていきます。
逃れられない呪いは、目では確認できない。
だけど確実に死がやって来る…
ラストには家族愛も感じちゃった！
あと途中で登場する凄く良い人、疑ったことを謝罪しますｗ
こんなあり得ない事件の中で出てくる良い人は、黒幕に違いないと決めつけました。ｽﾏﾇ。
呪いに飲まれるか飲まれないか、その分岐点は…
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