ぶちおです。
今回は『閨房の哲学』をご紹介しようと思います。
作者はあの、マルキ・ド・サド!
そう、「サディズム」という言葉の語源にもなって、なかなかの暴れん坊っぷりだったサド侯爵です。
いつか読みたいな~と思いつつ、何冊か本棚に控えていましたがやっとまず1冊目を読了。
ぶちおが読んだ角川文庫版は、エロスシーンがカットされてしまっていましたのがちょこっと無念w
サドが書いた哲学を浴びましょう。
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こんな人にオススメ
☆サドがちょっと気になっていた
☆放蕩タイプでいたい願望がある
☆とんでも理論をぶつけられても耐えられる
☆当時の時代特有の雰囲気を感じたい
書籍概要
◆作品名 閨房の哲学
◆著者 マルキ・ド・サド/澁澤 龍彦
◆出版社 KADOKAWA
老若男女を問わず、放蕩者と呼ばれる者にのみ、この作品が捧げられる。この作品の教えによって、われわれの精神を養い、それにつれて情欲も生き生きとするだろう。情欲の源こそ、幸福にみちびいてくれる唯一のものなのだから。辛らつな対話体で、若い娘に快楽と悪徳の本質を説き、またサドの反社会性の哲学が最も攻撃的、論戦的な形で露呈された希有な著作である。
ぶちおの読書感想文
『閨房の哲学』
マルキ・ド・サド。
声に出したい人名の1つです。
サドはとんでもないエロスの化身で、捕まっても執筆活動を辞めなかったというくらいの知識しかないぶちお。
世界史に疎いばっかりに!
サドが生きていた当時の慣習なども、認識があっているのか謎ですが、そんなふわふわ知識でも楽しめました。
なんたって、台本のような書き方で記されています。
誰が何といって、またその言葉を受けて誰が何をして、ちょっとしたトガキもありつつ進んでいきます。
この人はこういう人か~、こういうことをしようとしているのか~とざっくり理解できれば問題ありません。
あとは語られている内容を、己の良識に照らし合わせて確認していけばいいです。
表現が難しい部分があるので、それは都度調べる必要がありました。
生理のことはメンス。
精液のことは腎水。
ちゃんとわかって読まないと面白さ半減しちゃいます。
メインの登場人物は4人。
サン・タンジュ夫人。
淫奔、遊び好きの女性です。
初体験は弟。
結婚していますが、気になった男がいれば楽しむ。
旦那は夫人の大便を食べるのが趣味。
夫人が生理の時は、代わりを勤める女性がいるらしい。
はい、夫人から強烈ですね!
情欲で生きるエロいご婦人像を描きましょう。
ウージェニイ。
厳しい母親にしつけられて、当時の一般的な貞操観念、宗教観念がありましたが、サン・タンジュ夫人によって堕落の道へ。
厳しくしつけられていた反動か、開花したウージェニイは炸裂します。
そもそも夫人と百合的な関係から始まって、夫人が用意した男性陣とわっさわっさしちゃうわけです。
貞淑が美徳とされていた中で、丸裸で夫人たちに教えを乞う。
悪いオトナに捕まってしまった美少女を想像しましょう。
悪いオトナの教えが全部悪いってわけではないですが、まっさらだからこそどんどん染まってしまうという。
ドルマンセ。
お金もあるし地位もあるしイケメン。
ただし、男色好き。
女性もいけるけど、男性とするほうが気持ちええやんときっぱりしています。
とんでも論法で、淫奔だろうがなんだろうが自然が許していることだ。
禁止されていることは、本当に禁止すべき必要があることなのか。
弁も立つから、言っていることが正しく思えてしまう魔力があります。
いや、おかしなことももちろん言ってるんだけど、堂々と不道徳をするぞ!と宣言されるとあっけにとられちゃうぜ。
ミルヴェル騎士。
サン・タンジュ夫人の弟。
男性もいけるけど、女性とするのが好き。
時に夫人やドルマンセの論に反発しちゃうので、わりと普通の人寄りかもしれません。
それでも肉欲には正直なので、乱行にはいそいそと参加しちゃう。
ウージェニイという可愛い子とやれるわよ、と夫人に言われてホイホイ。
結局ミルヴェル騎士も肉欲には正直なので、乱行にはいそいそと参加しちゃう。
とんでもなく濃い4人をメインに、寝室で色々と語られます。
サドはキリスト教とか嫌いだったのかなぁ~
キリスト教だけではなく、信仰している人が読んだらそりゃ怒るし発狂するじゃろという内容ばかり。
一部、わかるな~ということも。
男尊女卑っておかしくない?平等であるべきとか。
まぁその平等というのが、女は男に求められたら答えるべきだ。
逆に男も女を拒むな。
女性にだけ貞淑を強いるな、はわかる。
結婚という制度も問題が多い、もまだわかる。
でも結果、誰とでもエッチしていいし、子どもが出来ても○ればいい。
だって自然がそう決めているんだもん。という展開は気絶しましたw
いや、わかるところはわかるんだけどw
どんどんエッチしてこうぜに帰結していくこの論法は、若干癖になります。
結局そこかーい!とツッコミましょう。
読む人によって、感想がもの凄い分かれそうな作品でした。
いつかノーカット版を読みたい。
意味深な余白の後、気だるげな空気はずるいって。
絶対にとんでも運動会していたじゃろう。
そして伝説の作品『ソドム百二十日』も読みたい。
まだまだサドの虜です。
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