ぶちおです。
今回は『隣はシリアルキラー』
ダイナミックタイトルが気持ちいい小説のご紹介です。
睡眠不足だから変な想像が膨らんでしまうのか。
深夜に響く音は、どんなに理由をこじつけても嫌なことをしている作業音に聞こえる。
隣は何をする人ぞ。
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こんな人にオススメ
☆サイコ系どんとこい
☆連続未解決事件にそそられる
☆警察側の動きも知りたい
☆悩める人間心理が気になる
書籍概要
◆作品名 隣はシリアルキラー
◆著者 中山七里
◆出版社 集英社
ぎりっ、ぎりっ。ぐし、ぐし。ざああああっ――。深夜２時20分、東京都大田区にある工場で働く神足友哉は、今日もアパートの隣室から聞こえてくる、何かを切断しているような不気味な物音で起こされた。ふと、隣人で外国人技能実習生の徐浩然が死体を解体する姿を妄想するが、近所で女性の遺体の一部が発見されたことで、それが現実味を帯びる。気になった神足は、真夜中に部屋から出た徐を尾行すると、想像を絶する恐ろしい展開に……。五感から震え上がるような体験を提供するホラーミステリー。
ぶちおの読書感想文
『隣はシリアルキラー』
近所付き合いも希薄な昨今、隣人がどんな人か知っている人は少ないかもしれません。
ぶちお近辺は、田舎なので謎に個人情報が筒抜けです。
田舎のマダム達の情報網を侮ってはいけません！
挨拶すらしないような数メートル先のご主人が離婚したことも知っています。
びびります。
洗濯物の変化、家からの話し声などから離婚は明白という回答をマダムに教えてもらって震えましたｗ
謎の推理をするのが田舎の娯楽なのか？！
そんなご近所関係もどうかと思いますが、まったく隣人がわからないというのも別の怖さがあります。
最低限の挨拶をして、迷惑行動をしないでくれればベターかなぁ。
そう、いい距離感で迷惑じゃなければ、隣人はどんな人だっていいのです。
主人公の神足友哉は毎夜隣から聞こえる怪音に苦しめられます。
住んでいるのは勤めている工場の独身寮なので、隣人も職場は同じ。
ただし面識はありません。
表札の名前から、外国籍の男性というにはわかりますがその程度しかわからない。
夏の深夜。毎日のように。
浴室からなのか、ゴリゴリと大きめの何かが切られる音。
切断後には、ゴトッと重めの音が響く。
そしてまた、切断しているような音が繰り返される。
ざぁぁぁ～っと水が流れる音は、何かを洗い流しているのか。
神足はあらぬ妄想をしてしまう…
もしかしたら、人間解体してる？？
事件などで見聞きすることのある、遺体の処理方法。
浴室に運び、遺体をバラバラにして小さくしてからよそへ遺棄する。
まさか、隣人も同じことをしているんじゃないか？
誰かの遺体を？
この時点では、音から勝手に想像したのみです。
遺体を切断しているなんて、妄想中の妄想！
もしかしたら、夜中に料理の仕込みしてるかもしれないし。
仕事から帰ってくるのが遅くなったから、生活音が深夜にダイナミック化しちゃったのかもしれないし。
思っている以上に、部屋の音が外に筒抜けになっているって気付いていないかもしれないし！
神足は、連日の異音について隣人に注意をします。
しかし、外国人ということもあり、日本語があまり通じていない様子。
日本人同士でもなかなかクレームは言いにくいのに、対外国人となればなおさらです。
でも連日眠れないのは死活問題、というか本当に殺人とかしているなら捕まえるべきじゃないか？！
神足の注意は躱されてしまった感がある、それなら犯行を暴いてやる！
深夜、隣人が小さな荷物をもって町を歩いていくのを尾行する神足。
隣人はある工場の廃棄場所に、何かを遺棄した様子。
隣人が去った後に、廃棄場所を確認したら包まれた人間の腕を発見。
これは確実に黒だ！隣人が腕を遺棄していたのを見た！と警察にたれこみTELをします。
近隣で起きている女性連続バラバラ事件のこともあり、警察は即出動してくれます。
しかし、通報した場所から腕は見つからず、隣人を逮捕することはできませんでした。
ここから神足と隣人の、攻防戦がはじまります。
もし、隣人がシリアルキラーだったとしたら。
自分が見ただけ、聞いただけの主観は証拠能力としては乏しいため、警察を動かすことはできない。
しかも、しごでき警察の宮藤が目をつけたのは、神足自身。
聞き込みの時の態度、たれこみの通話記録、何かが引っかかる…
読者は神足サイドと警察サイドを交互に読み進めていくことになります。
連続殺人事件となれば、警察は迅速に犯人逮捕をしないといけない。
でも、被害者の共通点がなかなかわからない。
犯人の目的も絞り込めない。
ほぼ暗礁に乗り上げ状態から、宮藤なりの捜査をしていきます。
何人も手にかければ、逮捕される可能性も高くなる。
事件が頻発しているせいで、神足達の職場付近にも警察がわさわさいるわけですし。
それでも事件が起きてしまうのは、犯人の図太さなのか計画なのか…
ラストスパートにかけて、犯人の動機にピンときました。
動機がわかれば、犯人はあの人しかいない！
神足は隣人と決着をつけることができるのか。
宮藤はミスリードを躱し、犯人を逮捕できるのか。
夏の暑い夜は、安眠したいものです。
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『隣はシリアルキラー』を読んで、連続殺人系の作品から選書してみました。
イッキにシリアルキラーを摂取すると、心が疲れちゃうので適切な読書をしましょう！
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警視庁捜査第一課、壇浩輝。
元警視総監の父を持ち、キャリア組で出世街道を邁進する彼の裏の顔は、100人を超える悪人たちを殺してきたシリアルキラー
まとめ
『隣はシリアルキラー』
お願いだから、隣人は普通の人であってくれ！
夜中に騒音やめてほしい。
事故物件になっちゃうようなこともしないでほしい。
お願いだから、夜は静かに眠らせてくれ！
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