ぶちおの本棚

『ミュージアムの女』あの日、美術館で注意されたことにも納得。近寄りがたいあのお仕事について学べます

2024年9月23日

ぶちおです。

今回は『ミュージアムの女』
美術館の展示室の隅で、ちょこんと座っているあのお仕事に従事されている方のコミックエッセイです。
人物はネコで表現されていて、可愛いw
個人的には課長が好きです。
日々のお仕事風景も、知らないことばかりで新鮮。

美術館に行った時のことを振り返りながら、新たな美術館の楽しみ方を発見できるやも!

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こんな人にオススメ

☆美術館が好き
☆美術館にちょい苦手意識がある
☆美術館のお仕事の裏側を見たい
☆接客あるあるを参考にしたい

書籍概要

◆作品名  ミュージアムの女
◆著者   宇佐江 みつこ
◆出版社  KADOKAWA

美術館の隅っこに座っているあの人はこんなことを考えていた!? テレビ・新聞で話題の美術館お仕事4コマ!!

ぶちおの読書感想文

『ミュージアムの女』
美術館、行ってますか?!
ぶちおはもっぱら日本画が好きです。
幽霊画、地獄画、無残画がとくに。

あとは企画展でビビッと来たら行こうかなというくらいです。
エジプトの死者の書だとか、石室の壁公開だとか。

伊藤若冲の展示会は思い出深い地獄だったなぁ~
暑い中入館までに3時間待ち、緊急の給水スポットが作られていました。
館内もごった返していて怒号響いてたな。
「ちょっと押さないでよ!」
「動けよ、早く!」
掛け軸の中の鶏も人間たちに引いていただろうなぁ~
でも、列整理してくれたり、給水してくれたり、開場時間を延長してくれた美術館の皆様には感謝です。

趣味といえる程に美術館に通えていないのですが、そういえば気になるミュージアムの女の存在。
姿勢正しく椅子に腰掛けて、じっと入館者たちの方を向いている。
禁止行為していないかとかの監視のために、他にも質問に答えたりケアが必要な人がいないか見守っていたり。
そんなお仕事について教えてくれるが本作『ミュージアムの女』です。

岐阜県美術館で働いていらっしゃって、4コマもSNSで随時発信中。
もちろん美術館のイベントについても更新されています。

美術館の入門的な内容がメインで掲載されてます。
働く人あるあるから、美術館でのNG行動の理由とか、美術品を守るために頑張っているんだなぁと感心しかないです。

ぶちおは大きい展覧会に行きがちなので、展示品と近いという経験があまりないのですが、
岐阜県美術館の場合は展示品との距離の近さもあって、神経使うんだろうなぁと。
観覧する側だと、展示品と距離が近いのはありがたいことです。
柵とか、硝子ケースとか、ここから入るなよテープとか、保護観点で必要なのはわかるのですがそれのせいで1メートルとか離れているとちょっと切ないw
超近距離で迫力を感じたいんよ!

とはいえ、展示品が汚れたり破損してしまうのが一番避けなくてはいけない事態です。
だからこその苦労を知ることが出来ました。

美術館の入り口で、メモはOKだけど筆記用具は鉛筆で、という注意書きを見たことがあります。
ぶちおはメモはとらない派ですが、どうして鉛筆なんだろうと。
作中で理由が判明しました!
シャーペンは芯が折れて飛ぶ可能性がある。
ボールペンなどのインクペンは、インクがペッと飛んでしまう可能性がある。
そういう事故の可能性が低いのが鉛筆なんだと。
納得です。

ぶちおが学生の頃、ダリ展に行った時に壁に寄りかかって注意されました。
展示品に触ってないし、壁じゃん!疲れたから寄りかかりたいんや!と思っていたのですが、どうしてダメなのかも判明しました。
大人になって解明することも多いなぁ。

来場者の案内や監視だけではなく、虫を見つけたら封筒に捕獲して報告書をあげるというのもほえ~と。
美術館で虫を見たことないですが、もし虫が侵入した場合は展示品の汚損に繋がるとのこと。
虫に悪気はないですが、絵画の虫食いのニュース見るとなるほどです。
しかし、捕獲して報告とは…
外に逃がしたらいいとかじゃないんだ~

え、でも美術館の展示室内って薄暗いですよね。
ライトが明るいのは展示品まわりのみ。
通路は基本暗いのに、そんな中で小さい虫にも気を配るとか仕事人やで!!

入場者はそこまで感じない時もありますが、ひんやりした展示室内で長く監視するための知恵も。
夏でも防寒具を職場に持参。

靴も大切ですね。鑑賞の邪魔にならないようにヒールの音が鳴らないようなものにしないと。
いつだったか、そういう靴が出てバズっていました。
ヒールのある靴の方がスタイル綺麗に見える、でも音が気になるというおしゃれ美術館ガールに刺さったのでしょう。

ぶちおは美術館に到着してから音がなる靴を履いていることに気付きます。
そういう時は忍び足で回るように心がけています。

来場者の雑談にも気を配る、もちろん驚かせたり嫌な思いをさせないような気遣いをしつつ。
時たまある、難しい質問にも答えようと頑張ってくれます。
ぶちおも以前見たなぁ~
博識風な男性客が、監視員の人に作っているものの材質とか色々聞いていた。
展示品も定期的に入れ替わるから、常に知識のアプデが必要というのも大変なお仕事。

岐阜県美術館の推しとして、オディロン・ルドンの蜘蛛があるそうです。
オディロン・ルドンって誰じゃ?と思って作品を見たら、あ、有名な1つ目巨人の作者かと気付きました。
何ともいえない目玉の描きっぷりが特徴です。

そして、ドラマの『相棒』でもオディロン・ルドンの名前が登場したことがあります。
暗号に使われる名前として右京さんが語っていましたw
美術界隈で有名なオディロン・ルドンの作品も、岐阜県美術館で所蔵されていると。
出会えたらラッキー!

企画展だけじゃなく常設展もおすすめとか。
色々な見方のスタイルがあるから、好きなように見て感じていいよとか。
美術館に謎のハードルを抱えている人は勇気づけられます。
全部を最初から順番通りにじっくり見なくてもよいと。

ぶちおも好き嫌いがハッキリ派なので、興味のない展示品はガンガン飛ばしちゃいます。
順路通りじゃなく、空いていて見やすいところから見るし。
気になった作品は、また戻って見に行ったりもします。
なかなかのトリックスター的な鑑賞スタイルかと思っていましたが、全然ありなんだなと。

一生懸命働いている人がいるから、展示会も気持ちよく回れるんだなぁ。
静かにひっそりと、
今日も展示室の守護神が美術館にいることでしょう。

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まとめ

『ミュージアムの女』
何百年も前の美術品を守りつつ、展示する。
美術品のために、職場は薄暗く寒いことも。
それでも持ち場を離れてはいけない使命をもっています。
来場者にも色々な人がいて、無邪気なNG行為にも注意が必要です。

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