ぶちおです。
今回は『ザ・クレーター』全3巻をご紹介しようと思います。
手塚プロダクションから発売されている、第1巻の内容メインです。
収録作品は『鈴が鳴った』『溶けた男』『雪野郎』『紫のベムたち』『生けにえ』『双頭の蛇』の5話です。
悪いことはできない、知恵をきかせる機転、不条理、差別問題。
色々なことを考えさせられる名作揃い!
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こんな人にオススメ
☆手塚治虫作品が好き
☆結末から考察したい
☆当時の表現を受け入れられる
☆ヒトコワも好き
書籍概要
◆作品名 ザ・クレーター
◆著者 手塚治虫
◆出版社 手塚プロダクション
ぶちおの読書感想文
『ザ・クレーター』
短編集も名作揃い!
というわけで、今回は『ザ・クレーター』の第1巻について。
昭和44年~45年にかけて少年チャンピオンに掲載されていたお話が掲載されています。
少年向けのコミック誌に、今の大人も唸るような内容が。
ぶちおが当時、子どもの年齢で手塚作品に触れていたら、また違った人格形成がされていたに違いない。
人がもっている狂気をわかりやすく示してくれるようなお話ばかり。
悪人だけが悪いわけではなく、どんな人でもスイッチ1つでおかしくなっちゃうよねと。
いくつかぶちおの印象深いお話をば。
『鈴が鳴った』
鈴の音は心地よいもの、というのが一般的な感想かと。
魔を祓う効果もあったりで、ぶちおは携帯に神社の鈴を付けていました。
歩くたびリンリン言うので、周囲の人は音だけでぶちおの居場所がわかったとか。
しかし、鈴の音に怯える3人の男女。
どうしてそこまで恐れるにいたったのか。
そしてまた1人、鈴の音に囚われてしまう男が…
『溶けた男』
ある研究者が出会ったのは、すでに死んだ男だった。
そうとは気付かず、男と会話をする研究者。
死んだ男を調べていくうちに、自身の研究内容に疑問をもつ。
このまま研究をするべきか、やめるべきか。
答えはわかりきっている。
科学との付き合い方って、結局…
生活を楽にしてくれた発明品も、元は戦争で使用するための武器だったり。
手塚先生は令和でも無くならない戦争とか、どう思うんじゃろうか。
ぶちおは国のトップだとしてもグーパンしたい。
色々事情もあるだろうけど、いい加減にしないかと。
科学の力で、戦闘意欲だけ高い人をこらしめる何かとか出来ないものかな。
『紫色のベムたち』
消えた弟を探して山に入っていく兄。
兄が見たのは、人間とはかけ離れた姿の宇宙人たちと会話している弟の姿。
弟は宇宙人達によって地球の情報を吸い取られている。
きっと宇宙人は侵略しようとしているに違いない。
兄は弟を使って、宇宙人を撃退すう策をうつ。
やっぱり兄ちゃんって凄いや!
今ではもう宇宙人肯定派がスタンダードに。
でも昭和はまだまだ宇宙人否定派が多かった時代。
そんな時代に、宇宙人と兄弟の頭脳戦を描くとはやっぱり天才じゃ!
宇宙人が人間を連れ去るのも、地球の情報ゲットするためらしいですし。
作中のように、すれていない純粋な子どもを使って宇宙人が情報収集するのも納得。
ぶちおは都市伝説界隈も大好物です。
『生けにえ』
2000年前のメキシコの祭壇で、生けにえとして選ばれた女性。
首を斬られる寸前に、神と会話をします。
今は死にたくない。あと10年は生きたい。普通の結婚をして子どもをもうけたい。
その願いは叶えられますが、10年後には役目を果たすことも神と約束をする。
神様との約束が成立した時点で、この女性の末路は確定してしまっています。
女性は当時の記憶を無くしていて、願っていた幸せな暮らしをして。
ただ段々と思い出していくことも増えていく。
神様は無慈悲じゃから。
生けにえの制度とかも、本当に優しい神様なら欲しないから。
でもそういう制度は世界中にある。
日本でも人身御供とか。
うん、残酷な生けにえを求めているのは神ではなく人間ということじゃろうか。
生けにえを捧げることで安心する。
続けることに意味がある。
信仰心を隠れ蓑にして、残酷なことからは目を背ける。
犠牲になるのは力のない者ばかり…
手塚作品は他出版社からも発売されています。
どの判型にするのか、どの装丁で揃えたいのかは自分次第。
手塚作品は沼る。
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