ぶちおです。
今回は『キラキラとギラギラ』をご紹介しようと思います。
幼い頃に離ればなれになった男の子と再会。
これはもう何かときめくに違いないと思っていたら、予想外のベクトルに成長していて?!
年月の問題なのか、時空のねじれなのか、新たなメタモルフォーゼなのか。
キラキラ少女漫画タッチと、ギラギラ劇画タッチの総合格闘技やも!
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こんな人にオススメ
☆王道ラブコメが好き
☆ツッコミが得意
☆世紀末の香りも感じたい
☆不思議な学校生活をとことん受け入れたい
書籍概要
◆作品名 キラキラとギラギラ
◆著者 嵐田 佐和子
◆出版社 KADOKAWA
少女マンガの主人公のような美少女・姫路ルル。
たくさんの友達に囲まれて、キラキラした高校生活を送っていたルルは、
父親の仕事の都合で転校することに。
新生活の期待に胸をふくらませるルル。
しかし転校した先はなにかがおかしい。
クラスメイトの顔の濃さも線の太さも全然違う――そこは劇画(ギラギラ)の世界だった!
同じクラスに幼馴染の極楽寺禅の名前を見つけ再会を喜ぶルルだったが、
彼もまた変わり果てた姿になっていた!
漫画誌・ハルタで連載開始直後から大反響を呼んだ、
ジャンルを越える恋物語、待望のコミックス第一弾!
ぶちおの読書感想文
『キラキラとギラギラ』
ハルタ作品が、何だか気になるぶちお。
超王道というわけではないですが、書店の中で異質な存在感を放ち続ける存在です。
とにかく画がうまい、ギャグセンスが天災すぎる、もっと毎月大増量で読みたいのに!と心が欲しまくる作品が多いです。
だからこそ、キャンペーンを見るととにかく片っ端からチェックしたくなります。
そして今回は、まさかのラブコメに出会いました。
嘘だろ?
こんなに画のタッチが違う人種が、同じ空間に存在しているなんて。
いや、多様性の時代だ。そうだ。
色々な人がいて当然なんだ、と思うのですが、やっぱり違う世界の住人にしか見えないw
主人公のルル。
何をしても、コマのどこかに花をまとう。
少女漫画の主人らしさがカンストしています。
サラサラのロングヘア、まつ毛もぱっちり、瞳の中には星が詰まっている。
パンを食べながら登校するのもお手の物です。
引っ越し先は、今までいたキラキラな世界ではなく、ギラギラとした感性が炸裂している土地。
住人たちは顔の影が濃く、トーンなんて使用しない、ペン先の濃淡だけで表現されているような感じw
いわゆる劇画のようなタッチ。
ルルは世紀末覇者現われ待ちみたいな学校に通うことになります。
Youはショックが聞こえてきそうな、獄門高校。
不良のふきだまり状態になっている暗雲たちこめそうな高校。
ルルだけが浮いている。
ルル以外の生徒や教師は、獄門高校の名に負けない渋い顔だちと濃さで暮らしています。
見たことがないタッチの同級生に戸惑う中、ルルは小さい頃に仲良くしていた極楽寺禅と再会します。
ルルがお世話をしていた可愛い少年だった禅。
ルルは隣の席から禅を観察しますが、もはや面影はないw
禅も劇画タッチ派の住人なので、ルルとの濃さがなにもかも違います。
一緒にキラキラの世界に住んでいた時は、同じ線だったのになぁ~w
人間はやはり、郷に入っては郷に従うものかもしれません。
その土地の水を飲んで入れば、その土地に馴染んでいくものです。
ぶちおの同級生も、引っ越して数ヶ月でもう訛りをマスターしていましたもの。
ビビりました。
そんなに訛る?!その土地で古来から暮らしていた?!と思うくらいに訛っていて驚きました。
語学はその土地でネイティヴを浴びるのが一番なんだと、確信しました。
外国語を習いたいなら、とにかくその言葉を浴びられるような場所で過ごすのが一番でしょう。
いやが応にも、覚えるもの!
ルルよりも先に劇画タッチ派の世界に入っていた極楽寺は、もうすっかり番長です。
ちょっと気弱で儚げな美少年の面影はなく、番長。
再会した男の子が番長。
これはもう、トキメキがMAXにならないわけがない!
見た目はちょっと変わっても、人間の本質は変わらない。
読書好きだったな、暮らしの知恵を共有したな、蚊にまみれても気にしなかったな。
やっぱり、この人がしゅき。
高校生のラブコメなもんで、ライバルも登場するし、わけのわからん噛ませ犬は元気だし。
女子の放課後イベントは楽しいし、スポーツテストも林間学校も盛り上がる!
番長とかスケバンがいる学校は行ったことなかったからなぁ~
毎日番長の座を狙うやつとのいざこざとか、もういっそ今ならマネタイズにしちゃうかもしれません。
高校時代の3年間、あっという間だった気がするのに、ほぼ日常のことを覚えていないのはもったいないなぁ。
もう戻らない、あの時間w
引っ越ししたてのルル一家は、まだキラキラタッチのままです。
しかし、いつか劇画の要素が入ってきてしまうのでしょうか。
ギラギラの土地による効果はとてつもなさそうだもの。
あの極楽寺も、ギラギラに仕上がったんだもの。
時代的にも平成を通り越して、昭和のヤンキーの香り。
教室にみちみちに着席しているギラギラの生徒達の圧が凄い。
そんな生徒に負けないくらい、先生達の圧も濃い。
濃くないと生き残れない世界で、ルルのまっすぐさが眩しい!
ツッコミ役がいるようで、いないところも面白ポイントです。
存在自体がツッコミ待ちのようなギラギラの世界。
控えめに、本当に控えめにルルがツッコミます。
いや、ツッコミというよりは困惑をしているだけとも言えましょうぞ。
決して本人には突っ込まない。
ただ驚いて、モノローグでちょっと強めに感じているというのがこの世界におけるツッコミw
恐ろしい子…!のようなイメージです。
これがルルのキラキラ感をましましにしてくれます。
どうしてキラキラとギラギラが同じ世界線に存在するねん、という大きな謎はおいといて。
ルルと極楽寺のラブが動いていくか。
この世界でのフラグはどんなものか。
恋のライバルももちろん濃い。
本当に世代によってはわからない、懐かしのアイテムも出てきます。
アメリカンクラッカー片手にスケバンをはっている愛子。
思い人はもちろん極楽寺なので、最近極楽寺の周囲をちょろつくルルのことが気に入りません。
勝負服を着ると、もはや極妻にしか見えないというチャーミングさ。
アメリカンクラッカー懐かしいなぁ~
ぶちおも夏祭りとかで、カンカンやってた記憶があります。
結局あれは武器として使用することで落ち着きますね。
どうあがいたって武器になる、それがアメリカンクラッカー!
遊んでいたはずなのに、遊び道具というよりは武器なんよ。
ぶちおもケンカかってやんよ!という時には、武器として携えていました。
本当に危ないので、マジの武器としての使用はしないですが、持っているだけで脅威にはなりますw
片手でカンカンさせているだけで、なんか不穏なキャラを演じられます。
そのカンカンが暴発して、たまに自分を殴打する可能性がある諸刃の剣。
痛みを知っているからこそ、武器としての恐ろしさも学んだということです。
美術室の魔術師こと平等院も、恋のさや当てポジションで頑張ります。
あれ?彼もどこかで見たような世紀末の香りが。
いやいや、ただ絵が上手い御曹司や。
不良たちを野蛮だと見下して、同じクラスでは授業を受けないというポリシー。
しかし今までみたことがないルルに出会い、彼の創作意欲が爆発します。
ちょっとズレているところもあるけど、そのはずれっぷりが可愛い時も。
あ、もちろん顔は濃いです。
キラキラとギラギラのツイステッドワールド。
迷い込んでも、青春謳歌しましょう!!
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『キラキラとギラギラ』を読んで、ハルタ作品から選書してみました。
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フィンランド・ラップランド地方。
吹雪と共にやってきた、謎の刺青青年"ジュン"を迎え入れたのは
老紳士たちが営む小さなホテル"メッツァペウラ"だった。
まとめ
『キラキラとギラギラ』
見た目に惑わされてはいけない。
大事なのは、魂の形やでぇ!!
この世界には、とてつもない秘密が?
彼が読んでいたあの本。
彼女だけが行き来できるあの場所。
キラキラとギラギラの狭間にあるのは、一体何なのだ!!
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